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平成26年度(第64回)旭川歯科医師会学術大会開催について

日時:平成26年11月8日(土)午後3時~
            9日(日)午前9時~
 場所:旭川トーヨーホテル
     旭川市7条通7丁目右1号(℡0166-22-7575)

緑茶うがいと食改善でインフルゼロへ 鹿児島県志布志市の全小中学校

 志布志市は2012年度から取り組む「茶レンジ風邪なし運動」を発展させた「インフルエンザ・ゼロ作戦」を始めた。香月小学校で記念行事があり、6年の中原翼君(12)が従来のお茶飲用、お茶うがいに加え、手洗いや早寝早起きの徹底を宣言した。

 県内2位の茶産地・志布志市は12年度、小中学校7校に粉茶を配り、飲用やうがいで風邪やインフルエンザ発症を抑える「茶レンジ」を始めた。13年度は全小中学校に拡大したが3月にインフルエンザが流行し、小中学生の24%に当たる627人が発症、5校6クラスで学級閉鎖となった。

 本年度は10月から全児童生徒2611人への粉茶配布に加え、バランスの良い食事や早寝早起き、せきが出るときのマスク着用など食や生活習慣の改善も求め、予防を徹底。業界が定めた「日本茶の日」の10月31日に実施した記念行事には本田修一市長や茶業関係者、マスコットキャラクター「志武士ししまる」が同校を訪れ、児童353人に趣旨を説明した。

 本田市長は「お茶の飲用や規則正しい生活で成果が出れば、医療費削減や茶の消費拡大にもつながる」と期待した。

(ひと)植田耕一郎さん 食べるリハビリを広める歯学部教授

 24年前、リハビリ専門病院に赴任したことで運命が変わった。

 患者の大半は高齢者。食べ残しなどの汚れをとって、何度治療してもまた虫歯ができてしまう。

 「なぜ?」。脳卒中後のまひが残るお年寄りの歯の周りはホウレン草や白身魚がべったり。のみ込めずに残っていた。口の中をきれいにする唾液(だえき)が減り、虫歯もできやすくなっていた。「必要なのは食べるための口のリハビリだ」と気づいた。以来、従来の歯科治療の枠を越える方法を模索する。

 日本歯科大の助教授だった頃、口から食べられず、約5年間、鼻に通す管から栄養をとっていた高齢の女性と出会った。スポンジがついたブラシで頬の内側を上下にこすって刺激し、清潔にした。口の周囲のマッサージなども3カ月続けると、スプーンで1口、ゼリーをのみ込んだ。さらに1口と量が増えていった。声をかけると以前は無反応だったのが、うなずいた。「あー」と声も出した。「命のワンスプーン」と名付けた。

 食べるリハビリを追求するため2004年、母校の日大歯学部に戻り、摂食機能療法学講座の初代教授に就いた。午前は外来、午後は往診、夕は病棟へ。週末は各地で講演と忙しい毎日をおくる。

 今夏、初めて出版した新書の題名は「長生きは『唾液』で決まる」。「医療はひたるものではなく利用するもの。最高の主治医は自身です」

顔面補綴新技術、3Dプリンタで実現【米国眼科学会】

米国眼科学会(AAO)は10月20日、癌の摘出後や先天性奇形に対処する顔面補綴に3Dプリンタを利用する研究を紹介した。同学会の第118回年次総会にて発表。

 米国では毎年2700人以上が新たに眼の癌と診断されている。救命のために眼球や眼窩の組織の摘出手術を受ける患者もいる。従来の顔面補綴の価格は1万-1万5000ドル程度で、技工士による手作りのため作成に数週間かかるほか、多くの場合は保険対象外であるため、全額が患者の負担となるという。今回の研究では、摘出手術を受けた患者のために安価な顔面補綴を提供することを目指し実施された。

 マイアミ大学の研究チームは、患者の欠損のない顔面側をモバイルスキャンでスキャニング。コンピューター処理で画像を左右反転させ、3Dプリンタで欠損部分をカバーする顔面補綴を作成する技術を開発した。従来の方法よりもはるかに安い値段で、短時間に顔面補綴を作成できるという。また、3Dプリンタでは特殊なナノ粒子の混合物を使用するため、より多くの肌の色に対応できるほか、経年による色あせ等の劣化も抑制。交換が必要な場合には、同じものをボタンひとつで再製造できる。

 研究者は「今後は、モバイルスキャンしたデータをマイアミの研究所に送信してもらうことで、世界各地で顔面補綴を必要としている人に対応できるようにしたい」と述べている。

早食いの肥満リスク4.4倍 岡山大が学生追跡調査

早食いの大学生が肥満になるリスクは、そうでない学生の4倍を超えることが、岡山大の調査で明らかになった。これまでも早食いと肥満の関連は指摘されてきたが、肥満でなかった人が早食いを続けて肥満になるまでの追跡調査は珍しいという。脂っこい料理を好んだり、満腹まで食べる学生よりも肥満傾向が高いことも分かり、「ゆっくりよくかんで」という食習慣の大切さをあらためて裏付けた形だ。

 同大大学院医歯薬学総合研究科の森田学教授(予防歯科学)らは2010年の新入生約2千人を対象に、食べるスピードが早いか▽脂っこいものが好きか▽満腹まで食べるか▽インスタント食品やファストフードが好きかなど、12項目を質問した。

 肥満度の目安とされる体格指数(BMI)が入学時点で25以上の肥満の学生を除き、3年後に健康診断を受けた1314人を調べたところ、肥満になったのは38人。肥満度と質問項目との関係を統計学的に分析した結果、肥満になったのは「早食い」と答えた405人のうち6・2%(25人)、「早食いではない」と答えた909人のうちでは1・4%(13人)で、肥満リスクは4・4倍だった。肥満前段階(23以上)になった72人を同様の手法で調査すると、リスクは3・5倍に上った。

 また、早食いかどうかは関係なく、男性676人と女性638人の肥満リスクを比較すると、男性の方が2・8倍高かった。

 「脂っこいものが好き」「満腹まで食べる」と答えた学生についても肥満の傾向はあったが、統計的な有意差はなかった。

 歯科医師で大学院博士課程2年の山根真由さんは「よくかむことは肥満治療に効果的とされている。若いうちから早食いの習慣を改善することが、将来の肥満や生活習慣病予防につながる可能性がある」と話している。

気管支に栄養チューブ、90代患者死亡 徳島の病院

徳島県吉野川市の病院は4日、入院患者の90代女性がチューブで流動食を摂取中に嘔吐(おうと)し、死亡する事故が起きた、と発表した。胃に挿入したはずのチューブが気管支に入っていたことから、病院は異状死と判断し、県警に通報。医療ミスの可能性もあるとして、事故調査委員会を設置し、死因などを究明する。

 病院によると10月31日午後5時ごろ、看護師3人が患者の鼻からチューブを挿入。胃に入ったかどうかを聴診器を当てて確認し、薬液と流動食の注入を始めて退室したという。約40分後、患者が嘔吐して意識不明になっているのを巡回中の看護師が発見。その後、心肺停止状態になり、CT検査で調べたところ、チューブが右の気管支に入っていたことがわかった。間もなく死亡が確認されたが、直接の死因は不明という。

 患者は骨折で10月2日に入院。肺炎も起こし、口から食事がとれないためチューブを使っており、挿入したのは5回目だった。

 原因について病院は、最初に過ってチューブを気管支に挿入したか、嘔吐した際に何かの拍子で気管支に入ったかの二つが考えられる、と説明。橋本寛文院長は「患者と遺族に深くおわびする。誠意ある対応をし、再発防止に全力を尽くしたい」と述べた。

女優・小山明子さん、大島渚さんの介護体験語る

女優の小山明子さんは4日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、夫で映画監督の大島渚さん(2013年死去)を17年にわたって介護した経験を振り返り、在宅介護を続ける秘訣ひけつを語った。

 1996年に大島さんが脳出血で倒れた後、絶望感でうつ病になった体験を告白。その後、うつは回復し、在宅介護を続けてきた。自らの体験から、「ベッドやリフトなど、様々な道具があり、介護保険も利用できる。1人で抱え込まないでほしい」と話し、「息が詰まらないよう、時には人の助けを借りながら気分転換するのが大切」と述べた。

「イヤイヤ」を克服! 親子で歯磨きを楽しむための3つのコツ

歯磨きをしようとするとイヤがったり、口を開けてくれなかったり…。子どもの歯磨きタイムに毎回苦戦をしている方も多いことでしょう。今回は、保育・子育てアドバイザーの松原美里さんに、親子で歯磨きを楽しむ方法を教えてもらいました。

そもそも子どもが歯磨きをイヤがるのは、どうしてなのでしょうか?

「歯磨き中に歯ブラシが口の中にあたるなど、痛い思いをしたことがきっかけになって歯磨き嫌いになることが多いです。また、子どもは、自分が夢中になっていることを中断させられることを嫌がるため、たとえば、遊びの途中で『歯磨きしなさい』と言われると、遊びをやめるのが嫌でだだをこねることがあります。こういった行動をみて、『歯磨きを嫌がっている』とお母さんが思い込んでしまうケースも。
きっかけはいくつかありますが、お母さんが歯磨きのときに怖い顔をしていると、子どもは『歯磨き=怒られる』といったネガティブなイメージをもってしまい、ますます歯磨き嫌いになってしまいます」(松原さん)
虫歯にならない生活習慣を身につけるためにも、子どもの頃から毎日しっかりと歯磨きを行いたいもの。子どもに自主的に歯磨きをさせるには、どうしたらいいのでしょうか?


1.「歯磨き=楽しい」と思わせる

「子どもは楽しいことが大好き。『歯磨きをしなきゃいけない』という大人の考え方を押しつけるのではなく、『歯磨きすると楽しいことがある』と子どもに思わせ、寄り添うことが大切です。保育園では歯磨きタイムになると、パペットを使って『虫歯さんにならないように、ぞうさんと一緒にゴシゴシしようね〜』などと言いながら、子どもたちと一緒に歯磨きをしています。ご家庭でも、子どもが大好きな人形を使ってぜひやってみてください。
また、歯磨きの絵本を見せてから、『じゃあ●●ちゃんも歯磨きをやってみよう』と促したり、『おかあさんと一緒』(NHK教育)の歯磨きの歌を歌いながらするなど、一緒に楽しむ工夫をしましょう」(松原さん)

洗面所にかわいいキャラクターを置いておき、「●●に会いにいこう」と言って誘ったり、「歯磨きが終わったらママと一緒に遊ぼう」と歯磨きのあとに楽しみをつくったりするのも効果的です。まずは、お母さんが歯磨きを楽しむ気持ちを忘れずに!


2.親子で磨き合うことで、子どもの「使命感」を刺激する

歯磨きのとき、「親が子どもに歯を磨かせる」、「親が子どもの歯を磨く」という一方的な構図になっていませんか? 親子で一緒に磨き合えば、子どもにとっても歯磨きの時間が楽しくなります。
「『やらせる』『やってあげる』のではなく、『一緒にする』。大切なのは『Let’s』の気持ちです。仕上げ磨きをするときは、まずは子どもにお母さんの歯を磨いてもらうというのもおすすめです。「磨き残しが残っていないか、ママの歯を確認してくれるかな~?」などと言って歯磨きをしてもらい、その後に、『じゃあ今度は●●ちゃんの番ね』と仕上げ磨きをしてあげましょう。子どもは何かを任されると喜びます。『お母さんの歯を磨いてあげる』という使命を与えることで、歯磨きのモチベーションを高めるきっかけになります」(松原さん)


3.子どもがイメージしやすい言葉で伝える

子どもに歯磨きをさせるとき、「ちゃんと歯磨きしなさい」「きれいに磨きなさい」などと、つい言ってしまっていませんか? 実はこれ、NGワードなのです。
「子どもにとっては『ちゃんと』『きれいに』といった言葉はイメージがしにくく、どう磨いたらいいかわかりにくいもの。たとえば、『前歯の裏側をクルクル磨いてみようか』、『イーッとしてゴシゴシしてみよう』というように、具体的に磨く場所を示したり擬音語を使ったりして、わかりやすく伝えることが大切です。また、歯磨きの目的を伝えるときも、『虫歯になるから』だけでは子どもには理解しにくいため、『虫歯さんになると歯が痛くなって美味しいものが食べられなくなるから、歯の裏側までゴシゴシ歯磨きしようね』など、“自分が困る”ことがイメージしやすい表現で声かけしてあげてください」(松原さん)

「歯磨きは親子のスキンシップの時間。子どもと向き合える貴重な時間として、歯磨きに取り組んでください」と松原さん。どうしたら子どもが喜んで取り組んでいるかを考え、親子で楽しみながら歯磨き習慣を身につけましょう! 

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