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国立大学病院の今年度赤字は400億円超 次期改定で11.0%の引き上げを要望

国立大学病院長会議は 10 月3日の記者会見で、国立大学病院の2025年度の損益見込が 400 億円を超える可能性があることを明らかにした。同会議の大鳥精司会長(千葉大学医学部附属病院病院長)は「大学病院が機能不全に陥れば、人材輩出されている医師の派遣等で支えられている地域の医療機関の存続も危ぶまれ、大学病院の経営基盤強化は地域の医療提供体制の維持にとっても死活問題」だとして、2026 年度診療報酬改定での11.0%の引き上げと、厚生労働省および文部科学省双方からの補正予算による財政支援を政府に要請する考えを示した。

歯科医療分野におけるAIの技術革新

政府は人工知能(AI)政策の指針となる「AI基本計画」に国内開発推進を明記する方針を固め、AIの利活用が日常化する社会を目指すと記述した。
デジタル革命の波は我々歯科医療の世界にも押し寄せ、AIの導入によって診療スタイルが大きく変化しようとしている。
歯科医療は予防の重要性が高い分野であり、AIによるリスク予測や早期発見が患者さんの口腔健康管理に大きく貢献する可能性を秘めている。例えば、画像診断はむし歯や歯周病などの診断に必要で、従来は歯科医療の経験や知識による目視判断が主であった。だが近年、AIが画像を解析して異常を自動検索するシステムが歯科においても開発、導入され始めている。特に歯科パノラマX線画像は、多くの患者さんに対して撮影されるため、AIによる支援の有用性は非常に高いと言える。
また、歯科CADシステムとAIの連携も進んでおり、自然な嚙み合わせを実現する被せ物デザインをAIが提案することも可能であり、矯正治療においても一部でAIの活用の試みが始まっている。特にマウスピースの矯正では、AIがすでに治療計画の立案から装置のデザインまでサポートしている。
今後AIがますます発展することで、歯科医師の負担軽減と患者サービスの向上が同時に実現されていくと思われる。

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