インプラント材表面の親水性向上は迅速な骨結合を促進させ、その後の機能回復においても重要だ。しかし、手術中や準備段階での有機汚染による表面の疎水化が課題となっており、現場で即応可能な対策が求められている。
インプラント材表面の親水性向上は迅速な骨結合を促進させ、その後の機能回復においても重要だ。しかし、手術中や準備段階での有機汚染による表面の疎水化が課題となっており、現場で即応可能な対策が求められている。
大阪大学大学院歯学研究科の池邉一典教授、豆野智昭助教らの研究グループは、大阪府の後期高齢者約18万7千人のビッグデータを分析。その結果、奥歯の噛み合わせの状態が悪化するほどに死亡リスクが高くなることがわかった。
この研究により、奥歯の噛み合わせの状態が悪い者の中でも、状態の悪い入れ歯を使用している者や、入れ歯を使用していない者では、死亡の確率がさらに高まる可能性が示された。
自分の歯を健康に保つことに加え、歯を喪失した場合でも適切に入れ歯を使用し、特に奥歯の噛み合わせを守ることが、高齢者の健康において重要な役割を果たすといえるだろう。
第118回の歯科医師国家試験の結果が厚生労働省から発表され、3431人が受験し、合格者は2136人。全体の合格率は70.3%となった。合格率が70%を超えたのは12年ぶりとなる。
男女別では、男性が1114人、女性が1022人と、ほぼ半々の割合になった。新卒、既卒の全体総数での合格率トップは、95.6%の東京歯科大学で9年連続。今年4月に名称変更した昭和医科大学が92.9%で、大きく合格率を伸ばした昨年に続き、2位となった。
また、歯科衛生士国家試験では、受験者数が昨年より微増したものの、合格者数は46人減少。合格率は91%となった。
子どもから高齢者までが楽しみながら健康で過ごすことの大切さを知ってもらおうと、県歯科医師会などが県にすごろくを贈呈しました。 県歯科医師会と県歯科衛生士会、県栄養士会が作成したのは「お口と栄養の健康すごろく」です。高知市の地域サロン「ほっとぷれいす」で贈呈式が行われ、県歯科医師会の野村和男会長が県子ども・福祉政策部の西村三寿部長にすごろく170枚を贈りました。 長く健康に過ごすためには口腔ケアや適切な食事が大切なことから、すごろくのマスには「歯が生えたら仕上げみがきをはじめましょう」や「60歳還暦 自分の歯が24本以上あったら拍手!3マスすすむ」といった、健康的な生活を送るためのポイントが書かれています。さっそくすごろくに挑戦した人たちは、止まったマス目に書かれた内容を確認して、楽しみながら健康な心と体に必要なことを学んでいました。
北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例は、北海道における歯・口腔の健康づくりに関し、基本理念や道の責務および教育関係者、保健医療福祉関係者、道民その他の者の役割を明らかにするとともに、道の施策の基本的な事項を定めることにより、生涯を通じた歯・口腔の健康づくりに関する施策を総合的かつ効果的に推進し、道民の健康の増進に寄与することを目的に平成21年6月に制定された。
条例の制定から15年が経過し、その間の少子高齢化の進展による人口構成の変化および歯科疾患の疾病構造等の変化ならびに条例の施行状況の検討を踏まえ、施策をより一層推進していくこととするため、令和7年3月18日開催の北海道議会令和7年第1回定例会において条例を可決改正された。
【改正ポイントは下記のとおり】
「オーラルフレイルの理念」を追加
「定期的な歯科健康診査の促進」を追加
「歯科医師等の役割」の新設
「歯科医師等の役割」に「口腔健康管理」の推進と緊密な連携の重要性を明記
重力の少ない宇宙では、筋肉や骨の萎縮が問題視されてきたが、顎骨については研究が進んでいなかった。「名古屋大学大学院医学系研究科病理病態学講座・豊國伸哉 教授(研究代表者)らは、ISS(国際宇宙ステーション)にある日本の実験棟「きぼう」で月面重力に相当する1/6Gを人工重力で模擬し飼育されたマウスの下顎骨代謝に与える影響を解析した。
その結果、月面相当の重力によって、咀嚼誘発性骨形成に関連するインスリン様成長因子 1(IGF-1)が増加し、下顎の骨形成が促進されることが明らかになり、月面で長期滞在するために適切な口腔管理が必要であることが示唆された。
本研究の成果は『Journal of Dental Sciences誌』に掲載。
【歯科通信】
☆主要な歯周病原細菌のPorphyromonas gingivalis(P.g)が歯周炎病巣から毛細血管へ侵入し血液循環を経由して左心房に感染することで左心房の線維化や心房細動(不整脈)発症に関与することが明らかになった
☆心房細動患者では歯周炎の重症度に相関してP.gが左心房へ感染し、P.gの感染量が左心房線維化と関連することも明らかになった
☆歯周炎治療が、心房線維化の進展や心房細動の予防となる可能性があり、心房細動の新しい治療法の開発につながることが期待される
-2025年3月18日に米国心臓病学会公式科学誌Circulationに掲載-
https://doi.org/10.1161/CIRCULATIONAHA.124.071310
在宅歯科医療情報連携加算を届出している歯科医療機関の連携施設は、「病院(自施設以外)」44.9%が最多で、「医科診療所」35.9%、「歯科診療所」「訪問看護ステーション」32.1%と続く。一方で、同届出のない歯科医療機関も含むと、「病院」は52.7%と高いものの、「医科診療所」29.2%、「訪問看護ステーション」14.2%に留まる。
患者が歯科訪問診療を実施したきっかけは、「自院に通院歴のある患者・家族からの依頼」が26.9%で最多。「介護施設からの紹介」17.3%、「介護支援専門員からの依頼・紹介」16.1%「有料老人ホーム、グループホーム等の居宅系高齢者の施設からの紹介」14.0%と続く。
【歯科通信】