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第46回 口腔内細菌・真菌マイクロバイオームと将来的な膵がんリスク

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■糖尿病や動脈硬化を合併しているケースをしばしば
私の外来でも、口腔内衛生状態が不良な方に糖尿病や動脈硬化を合併しているケースをしばしば経験します。これまでは、歯周病と全身疾患の関係について患者さんに説明する際、「血糖コントロールへの影響」や「心血管疾患リスク」を中心にお話ししてきましたが、膵がんのような難治がんとも関連がある可能性を示された本研究は非常に示唆に富む内容だと感じました。

今後は、歯科との情報共有をより積極的に行い、患者教育の一環として口腔ケアの重要性を伝えていきたいと思います【皮膚科勤務医】

■口腔環境を自己管理していくことの重要性を痛感
腸内フローラが様々な疾患と関連することが明らかにされて、ヨーグルトも菌の株まで指摘されて商品化されている現在。そんな中、先日、口腔内細菌叢に焦点を当てたヨーグルトを知って、購入できたため食していたところでした。

かかりつけ歯科にご縁をいただく事態になるまで、なかなか受診しなかった自分であったが(恥ずかしながら、単純に歯科が怖いので。)毎日の歯磨きと歯科用うがい薬でのうがい、2回/年のクリーニングで、かつて悪玉と指摘された口腔内細菌叢も、現在は善玉との事で、日常的に口腔環境に関心を持って自己管理していくことの重要性を痛感しています。“芸能人でなくても、歯は命” 【その他医師】

■口腔内細菌叢が膵癌の発癌因子となるとは
口腔内細菌叢が心疾患や糖尿病など主に生活習慣病や、肺炎、インフルエンザなど他の感染症の誘引になることは知っていましたが、膵癌など発癌因子ともなるとは初めて知りました。とても重要な知見で広く知らしめたい情報です。全国民に対して定期歯科健診(クリーニング)を保険で行えるようにしたら良いと思います【産婦人科開業医】

■歯科との連携や患者への啓発の重要性を再認識
口腔内衛生状態と膵がんリスクとの関連を、大規模コホートデータをもとに明確に示された点が非常に参考になりました。従来は膵がんの危険因子といえば喫煙や肥満などが中心でしたが、日常臨床においても身近な口腔環境が全身疾患に影響を及ぼす可能性を再認識いたしました。

歯科との連携や、患者さんへの啓発の重要性を改めて感じました。今後、予防医療や健康指導の現場でこの知見を活かしていきたいと思います。貴重な情報のご紹介をありがとうございました【皮膚科勤務医】

■慢性的な口腔内環境の不潔は漿液線に病変をもたらす?
昔(50年前)学生時代の講義で手術前口腔内清潔を保つことによって、術後の唾液腺炎、急性膵炎を防ぐことができると教わった記憶があります。やはり慢性的な口腔内環境の不潔は漿液線に病変をもたらすのでしょうか【外科系勤務医】

歯と口の健康週間 ポスターが完成  標語は「歯みがきは 体を守る 最前線」

日本歯科医師会は、令和8年度歯と口の健康週間のポスターと実施要領が完成した。
今年度の標語は「歯みがきは 体を守る 最前線」とし、「心と体を支える歯と口の健康づくり~生涯にわたる口腔健康管理の推進~」を重点目標に掲げた。

障がい者歯科の近未来の問題点  総務担当理事 坂本直幸

「骨太の方針2025」において、障がい者歯科は主に「国民皆歯科健診」の推進、歯科医療提供体制の強化、そしてQOL向上の観点から重要な位置付けがなされている。
障がい者歯科の近未来の問題点は[1]患者の高齢化に対する対応、[2]地域間での歯科診療体制の格差、[3]全身麻酔など高度な専門的治療の待機期間の問題など3点に集約される。

[1] 知的障害などの場合、健常者よりも早期に老化が進行する傾向にあり、それに伴う口腔機能低下(摂食嚥下障害など)への対策、そして全身疾患(誤嚥性肺炎や認知症など)の併発への対策が必要である。
[2] 地方では専門的なケアを受けられる施設への移動が大きな負担となっている。そして多くの障がい者が身近な歯科医院での受診を希望しているが、設備が不十分な事やスタッフの不足により、受け入れが困難なケースが依然として多く存在している。
[3] 全身麻酔や静脈鎮静法を用いた歯科治療は歯科麻酔科医や専門の衛生士が常駐する病院や、歯科医療センターに限定されている為、数か月待ちが常態化している。

障がい児(者)が地域で安心して暮らせる為には、歯科医療提供体制の強化、すなわち上記3点の問題解決が急務であると考える。

全医療機関からの相談窓口を設置

厚労省は医療機関における定点観測を行っ
ており、7日にはその対象を 126 施設まで
拡大。「医科・歯科関係材料」、「エチレン
ガス・重油等」、「マスク等の物資」の枠組
みで、「供給停止・制限」といった状況を日
次で聴取している。
人員体制も12名から24名体制へと強化
しており、定点観測対象の医療機関に直接問
い合わせ、より詳細な状況把握に努めている。
また、7日には全医療機関からの相談窓口
を設置し、8日時点で医療機関の相談件数は
351件。そのうち「解決の道筋が立っている」
1件は、医療機関で用いる消毒液に関する内
容で、最大シェア製品の供給継続時期が4月
下旬から少なくとも6月末まで延伸したとい
う進捗を報告した。
このような情報収集に加え、全国の医療機
関からより精緻な情報収集を行うため、今回
EMISの運用を開始する運びとなった。
4月 10 日には上野厚労相が日本医師会を
はじめとする7つの医療関連団体と意見交換
会を実施し、連携の強化を図っている。
また、同日の関係閣僚会議で高市首相は、
「人工透析の部品以外でも、血液の廃液容器、
医療用手袋などの医療関係の製品は、中東産
の石油製品を原料としてアジア諸国で生産さ
れている。こうした製品のアジア諸国からの
供給確保や、サプライチェーン強靱化の観点
から、アジア諸国との相互協力・支援も検討
していく必要がある」という考えを述べた。

保団連が緊急対応に関する要望書を送付

現在、中東情勢の軍事的緊張の高まりによ
る原油価格の高騰に伴い、医療用ガウンやグ
ローブ、アルコール綿、注射器や点滴バッグ、
カテーテルといった原油由来の製品を含む医
療資材の流通と供給において多大な影響を受
けている。
3月 25 日には全国保険医団体連合会が高
市早苗首相、上野賢一郎厚労相らに対し「原
油価格高騰に伴う医療資源の不足等への緊急
対応」に関する要望書を送付した。
2026 年度診療報酬改定で物価高騰分が措
置されたが、昨今の原油価格高騰を想定した
ものではなく、改定実施は6月であることか
ら、「状況がこのまま推移すれば医療提供に
重大な影響を及ぼしかねない」と提言。
プラスチック製品や基礎的医薬品等の重要
な医療資材の国内在庫と、医療機関への供給
を確保することや、物価高騰に対応した診療
報酬の期中改定および物価高騰対応臨時交付
金の大幅な積み増しなどによる直接的な財政
措置を求めた。

中東情勢を受けた医療資源の供給状況 EMIS活用で医療機関から情報収集

厚生労働省と経済産業省は4月9日に第2
回「中東情勢の影響を受ける医薬品、医療機
器、医療物資等の確保対策本部」を開催した。
医療資材の供給状況や影響について、4月
10 日からは自然災害など非常時に医療機関
の稼働状況など災害医療に関する情報を共有
する「EMIS(広域災害救急医療情報システ
ム)」を用いて、約1.3万の病院および有床
診療所からオンラインで随時報告可能なシス
テムの運用を開始したことを報告した。
迅速な情報収集によって供給状況の正確に
把握し、課題分析や対策の検討に活用する考
えだ。

歯科用局所麻酔薬の供給不足について

情報管理・器材薬剤担当常務理事 小野寺哲夫
2025年9月頃から歯科用局所麻酔薬の供給不足が続いており、先生方に不安やご負担をおかけしていることを器材薬剤担当としてお詫び申し上げる。
供給不足の一報を受け、直ちに供給元メーカーとの面談や厚生労働省医政局医薬産業振興・医療情報企画課への照会・改善要望を行った。続いて実態把握のために、会員向け「緊急アンケート」を実施し、高橋会長からは歯科議連へ早期改善を要望、さらに厚労省医政局長並びに日本歯科商工協会会長宛に要望書を提出。以降も日本歯科薬品協議会会長、当該メーカー、厚労省担当部局に対し、状況確認と早期改善の申し入れを重ね、現在に至っている。
そもそもリドカインは安定確保医薬品のカテゴリーCに属しているが、今回はリドカイン自体の供給不足ではなく、歯科用カートリッジの充填工場でのトラブルに起因していることから、今後、安定確保医薬品の選定には剤形を問わないという原則に再考の余地があると考える。併せて、同様の状況に陥ることがないよう、災害時等も見据えた生産拠点の複数化・整備、備蓄体制の強化等、国としての体制整備を引き続き求めていく。

日歯、歯科材料や物資の確保を要望  厚生労働大臣と医療関係団体との意見交換会

日本歯科医師会の高橋英登会長は4月10日、上野賢一郎厚生労働大臣と医療関係団体との意見交換会に出席した。この会は、中東情勢に影響を受ける医薬品、医療機器、医療物資等の確保に向けた厚生労働省のさらなる取り組みを求めることを目的に開催されたもので、日医や日薬、四病協の各会長が出席した。高橋会長は、歯科医療現場の窮状を訴えるとともに、材料や物資の確保を政府に求めた。
詳報は、日歯広報第1874号(5月15日付)に掲載予定。

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