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歯学部定員削減に「議論不十分」と反論 財政審建議で日歯

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 財務省の財政制度等審議会がまとめた建議について、日歯会は7月3日、見解を公表した。歯学部などの定員の「大胆な削減に踏み切るべき」と記載した点に関して、「地域偏在や、歯科保健医療の構造変化を全く踏まえておらず、単に『総数』のみに着目した多角的視点を欠く、極めて不十分な議論」などと反論を示した。

 歯学部などの定員に関しては、「単なる削減論に終始するのではなく、地域偏在や社会構造の変化に伴う歯科保健医療ニーズの実態を精緻に分析した上で、関係者による丁寧な議論を尽くすべき」としている。


 高齢者の患者自己負担の見直しについても言及した。建議では「原則3割負担化」の実現に向けた制度改革の工程表を作成すべきなどと提言している。日歯会は高齢者医療の自己負担割合のあり方について「議論を深めること自体は理解する」が、自己負担割合引き上げによる高齢者の受療行動や、疾病の重症化への影響などについて「客観的なデータに基づき正確に把握した上で、極めて慎重に検討を行うことが不可欠」と強く訴えた。


 このほか、租税特別措置や補助金見直しに関する建議の提言に対しても、見解を示された。
【メディファクス】
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経時的な噛む力の低下 介護・死亡リスク高める
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 経時的な噛む力の低下が介護・死亡リスクを高めることが明らかになった。島根大学研究・学術情報本部地域包括ケア教育研究センターの安部孝文 講師、島根県歯会、国立保健医療科学院らの研究チームによるもの。定期的な歯科健診を通じて噛む力を把握することの重要性が示唆された。

 「口腔状態と健康リスクの関係の報告はあったが、咀嚼能力の経時的な変化と、その影響が将来のリスクにどう影響するかの研究は少ない。」

 研究は、2016年4月から2022年3月までに2回口腔健診を受診した島根県在住の75歳以上4,410人(男性2千人)のデータを解析。グミゼリーを用いて咀嚼能力を評価し、1回目から2回目の咀嚼能力の変化について、「高→高」「低→高」「高→低」「低→低」4群に分類。2回目の評価後の機能障害の発生および死亡を追跡した。その結果、「高→高」群と比較して、機能障害または死亡の発生リスクが「高→低」群で1.75倍、「低→低」群で1.86倍に上昇した。


 研究成果は、科学学術誌「Archives of Gerontology and Geriatrics」(6月11日)に掲載された。
【歯科通信】

循環器疾患-少ない喪失歯でリスク上昇

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 歯数と全身の健康の関連は報告されてきたが、中高年層における少数の歯の喪失と循環器疾患のリスクとの関連は明らかではなかった。

 東北大学大学院歯学研究科歯学イノベーションリエゾンセンター データサイエンス部門の草間太郎 講師らは、健康保険組合および自治体から得られた、40~64歳を対象とした匿名化レセプトと特定健診データ(551,386人分)を用いて、追跡開始時点の歯の喪失本数と、その後の循環器疾患(虚血性心疾患や脳卒中など)のリスクとの間の量・反応関係について調査した。

 その結果、喪失歯が1~4本の範囲で循環器疾患のリスク上昇が大きいことがわかった。歯周病やむし歯の予防を通じて可能な限り歯の喪失を防ぐことが中年期以降の全身の健康状態の維持につながる可能性を示唆している。7月12日、米国歯周病学会が発行する学術誌『Journal of Periodontology』に掲載された。
【歯科通信】

電子処方箋の院内処方等情報登録機能の取扱いに係る要望書を厚生労働省へ提出~歯科診療所の実情に即した制度整備と財政支援を要望~

日本歯科医師会は令和8年7月22日、電子処方箋の院内処方等情報登録機能の取扱いに関する要望書を厚生労働省へ提出した。
電子処方箋は安全で安心な医療を提供するための医歯薬連携の強化や、薬剤情報の共有に資する重要な仕組みであるが、歯科診療所では院内処方が中心であることなどから導入が進みにくい状況にある(直近導入率:10.7%)。
このような状況に鑑み、歯科診療所における処方の実情や特性を踏まえた電子処方箋管理サービスの制度整備を以下のとおり要望した。
〇主な要望内容
1.院外処方機能を前提とせず院内処方等情報登録機能のみで電子処方箋管理サービスを利用可能とすること。
2.当該機能の導入促進に向けた財政支援を行うこと。

<資料>
要望書〔写〕(厚生労働省医薬局長及び医政局長宛)

「国民皆歯科健診」実現に取り組む 上野厚労相

7月23日、上野賢一郎 厚生労働相は健康寿命の延伸を目的とした「攻めの予防医療」の重点施策を公表し、2027年度から「国民皆歯科健診」の実現に向けた取り組みを本格化すると発表した。

 現在10歳ごとに実施されている歯周病検診は、2027年度以降は5歳ごとへ拡大される。また、希望者を対象に、唾液を用いた簡易検査により歯周病の可能性を確認できる仕組みを整備する。2026年度には一部自治体で先行実施が始まり、2028年度から全国展開を目指す。歯周病の早期発見と受診行動の促進を図り、国民の口腔健康の維持向上を推進することが狙い。

 「攻めの予防医療」は-1.栄養・食生活 2.がん・循環器病など 3.歯科保健 4.認知症 5.リハビリテーション 6.(更年期障害など)性差に由来するヘルスケア-を重点領域とし、歯科保健がその6本柱の一つとして明確に位置づけられた。
                       日本経済新聞

高齢者の4人に3人は、歯周病に気が付かず

有床義歯補綴riueokターの山本陵平教授らの研究グループは、大阪府の後期高齢者158,990人を対象に、歯周病の自覚症状(歯ぐきの出血・歯の揺れ)と、歯科医師または歯科衛生士が実際に口の中を診察して確認した状態との一致度を大規模に検証し、多くの高齢者が自分の口の中で進行している歯周病に気づけていないことが明らかになりました。

歯周病は痛みなどの自覚症状に乏しいため、本人が歯ぐきの出血や歯の揺れといったサインに気づけるかどうかが、受診や治療開始の重要なきっかけとなります。今回の検証では、歯ぐきから出血が確認された高齢者のうち、「出血がある」と自覚していたのはわずか24%で、実際に歯が揺れていた高齢者のうち、「歯がぐらぐらする」と自覚していたのは43%にとどまり、認知症のある人ではこの割合がさらに33%まで低下し、多くの高齢者が自分の口の中で進行している歯周病に気づけていないことが分かりました。

本成果は、後期高齢者医療歯科健康診査など定期的な歯科検査の重要性を裏付ける根拠として、また、認知症を有する高齢者への歯科と医療・介護の専門職が連携した口腔管理体制の構築に活用されることが期待されます。

高齢者の窓口負担、原則3割「容認できない」  骨太受け日歯

日本歯科医師会は23日、政府が閣議決定した「骨太の方針2026」に対する見解を発表した。70歳以上の高齢者の医療費窓口負担「原則3割」については、「議論を深めることの重要性は理解する」との考えを示す「容認できない」との見解となった。

「経済財政運営と改革の基本方針2026」への 日本歯科医師会の見解

歯科に関連が深い項目として、
■攻めの予防医療と疾病対策
・いわゆる国民皆歯科健診の具体化(歯周病検診の対象拡大や就労世代の歯科健診
の更なる充実)、口腔と全身の健康の関係に基づく歯科疾患対策・口腔健康管理
(中略)を推進する。(口腔健康管理には、オーラルフレイル対策等を含む。)
(※④)

■医療・介護等
・歯科専門職の偏在対策等の歯科医療提供体制の構築を図る。(歯科専門職の偏在
対策等には、医歯薬連携等の推進、障害者等への歯科保健医療の充実、歯科技工
所の質の向上・連携強化、歯科衛生士・歯科技工士の就労・離職対策を含む。)
(※⑤)

・経営情報の見える化を進め、経営実態を把握した上で、物価と賃金の変動に適切
に対応し、経営の安定、処遇改善を図りつつ、社会保障制度改革を着実に実行す
る。その際、経済・物価の動向が2026年度診療報酬改定時の見通しから大きく
変動し、医療機関等の経営状況に支障が生じた場合には、令和9年度予算編成過
程で診療報酬上の加減算を含む更なる必要な調整を行う。(※⑥)

■公教育の再生、研究活動の活性化
・体験活動や読書活動、栄養教諭を中核とした食育や歯科保健教育、近視予防を推
進する。(※⑦)
とまとめられている。

『国民皆歯科健診の具体化』や『専門職の偏在対策』が盛り込まれたことは、本
会がこれまで提言・実行してきた方向性を維持するものとして評価する。
具体的には、
・④については、「いわゆる国民皆歯科健診の具体化」として、引き続き、ライフ
ステージに応じた歯科健診の制度化および更なる対象範囲の拡大を強く働きかけ
るとともに、生涯を通じた歯科健診の環境整備に係る歯科保健医療対策の推進を
図っていく。
「口腔と全身の健康の関係に基づく歯科疾患対策・口腔健康管理」として、引き
続き、ビッグデータの分析調査等を行い、全身の健康と口腔の健康に関するエビ
デンス、口腔健康管理が感染予防につながるエビデンス等もさらに収集、整理し、
これらを活用して、国民の健康に寄与するため、エビデンスに基づく政策を実施
する必要がある。

もしかして、これも歯周病?~今日からできるセルフチェックと予防~  第31回口腔保健シンポジウムに1,700名余が参加

世界口腔保健学術大会記念「第31回口腔保健シンポジウム」(主催:日本歯科医師会(以下、日歯)、協賛:サンスター株式会社)が7月18日(土)、「もしかして、これも歯周病?~今日からできるセルフチェックと予防~」をテーマに、オンライン配信で開催され、1,700名余が参加した。
主催者挨拶で、日歯の高橋英登会長は、世界に誇る国民皆保険制度と高度な医療水準、そして公衆衛生活動等が功を奏して世界でも有数の長寿社会となっているが、少子化が進んだ結果、超高齢社会を迎えており、何より健康寿命の延伸が求められているとした。
近年、口腔の健康が全身の健康、ひいては健康寿命の延伸につながることや、全身疾患の管理と歯科医療との連携の重要性にも理解が深まっていると述べた。
今回の「もしかして、歯周病~今日からできるセルフチェックと予防~」をテーマにしたシンポジウムを通じて、口腔の健康の重要性についての認識がさらに深まることことに期待を寄せた。

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