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脱金銀パラジウム合金へ舵を切る

第141回都道府県会長会議が2月27日、歯科医師会館で開催された。
高橋英登会長は挨拶で、令和8年度診療報酬改定について、診療報酬本体はプラス3.09%となり、そのうち歯科への配分率はプラス0.31%であるが、個人診療所ではなく病院への支援を重視したものとなっていると述べた。また、金銀パラジウム合金の価格が急騰し、歯科用貴金属の随時改定でも追いつかず赤字が積み重なっている現状に対して、基金を作って安定供給する方法もあるが、金銀パラジウム合金を使わない方向へ舵を切って行くことが第一であるとした。
さらに、歯科医師数が減少に転じ、また歯科大学・大学歯学部在校生の過半数が女性であるので、厚労大臣に、国家試験や大学、大学病院などに対し、将来を見越した対応をするよう要望したと話した。
日歯の会員構成率が61.2%(令和6年12月末時点)となった。会員増強対策の一つとして令和7年度より臨床研修歯科医の入会金・会費を無料化し、入会を促していると述べた。
対外広報では、歯科医療を取り巻く厳しい現状を国民に理解していただくため、月刊誌「文藝春秋」に檀ふみさんとの対談記事を掲載したと報告した。
ベースアップ評価料について、令和8年度の診療報酬改定はこれに依存する部分があり、算定するか否かで初再診の点数が大きく変わってくるため、会員への周知を促した。
災害対策、歯科医師の地域偏在問題では、移動診療車などへの補助に関して、前回の補正予算で10億円、昨年末の補正予算で47億円の予算が計上されるので、地元の行政と協力のうえ予算を確保し対応いただきたいと述べた。
総括報告では、瀬古口精良副会長が、歯科医療提供体制関係で、新たな地域医療構想に関する経過や歯科医療提供体制の整備・確保に向けた現状と課題、展望について報告した。
内堀典保副会長は、医療DX対応・サイバーセキュリティ対策関係で、日歯の歯科医療IT化検討委員会へ提出した(1)医療DXへの対応が困難な会員への支援策(2)サイバーセキュリティ対策に係る支援策―への調査・検討依頼について報告し、地域医療の崩壊を防ぐため、特に高齢の会員が閉院することなく長く地域医療に貢献していただけるように相談窓口を設置したいと述べた。
この他、一般会務報告では伊藤智加専務理事が会務現況など、また各所管から高橋執行部におけるこれまでの会務の進捗状況を説明した。
詳報は、日歯広報第1871号(3月15日付)に掲載。

期限切れ保険証7月末まで 混乱回避へ暫定措置延長 厚労相「円滑な受診担保」

上野賢一郎厚生労働相は19日の記者会見で、有効期限が切れた従来の健康保険証でも保険診療を受けられる暫定措置の期限を、従来の3月末から7月末まで延長すると明らかにした。患者や医療現場の混乱回避が目的。終了後はマイナ保険証か、代わりとなる「資格確認書」のいずれかを提示する必要がある。

 上野氏は、医療機関に従来保険証のみを持参する患者が依然いるとして「円滑な受診を担保したい」と説明した。一方、8月以降のさらなる延長は「考えていない」と述べ、マイナ保険証の利用促進を進める考えを強調した。
従来保険証の新規発行は2024年12月2日に停止。その後、最大1年間は有効とする経過措置も25年12月1日に終了していた。

 延長する暫定措置では、期限切れ保険証に記載された被保険者番号などから保険資格を確認できれば、通常の1~3割の窓口負担で済むようにしている。

 資格確認書は、マイナ保険証を持っていない人を対象に自治体や健康保険組合などが発行する。現在、75歳以上の人には機器の操作に不慣れなどとして、一律で資格確認書が配られている。

医療 DX 週刊医療情報 2026 の新加算、 マイナ保険証の利用率 年3 月13 日号 3 割以上に

2026年度診療報酬改定では、マイナ保険証の利用などを評価する「医療DX推進体制整備
加算」と「医療情報取得加算」を廃止し、医療DX関連サービスのさらなる活用を評価する「電
子的診療情報連携体制整備加算」を新設する。
3区分で評価する新加算では、いずれもマイナ保険証の利用率3割以上を要件とする。
25年12月2日にマイナ保険証を基本とする仕組みへ移行したことを踏まえ、厚生労働省
は関連する評価を見直す。新設する電子的診療情報連携体制整備加算では、電子処方箋や電子
カルテの導入に加え、患者の医療情報を医療機関間で共有する電子カルテ情報共有システムの
活用などを評価対象とする。
算定は初診時に月1回可能。加算1は15点、加算2は9点、加算3は4点とする。いず
れの区分でも、算定月の3月前時点でレセプト件数ベースのマイナ保険証利用率が3割以上
であることが必要となる。
利用率の算定には、算定月の4-5月前のデータを用いることも認める。算定には、レセプ
トのオンライン請求やオンライン資格確認の実施、患者への診療報酬明細書の無償交付なども
求める。このため、明細書発行体制等加算は算定できない。
最も点数が高い加算1では、電子処方箋や電子カルテの導入に加え、電子カルテ情報共有サ
ービスや地域の診療情報共有ネットワークの活用など、いずれかの要件を満たす必要がある。
加算2では、電子処方箋や電子カルテの導入、診療情報を共有・活用する体制の整備のいず
れかを満たすことを要件とする。一方、加算3ではこれらの要件は求めない。

ベア評価料 3月までに未届でも 2.3%賃上げしていれば算定可能に

厚生労働省は3月5日、2026 年度診療報
酬改定に関する説明資料と動画を公表した。
賃上げに向けた評価の見直しとして、
ベースアップ評価料(以下、ベア評価料)は
3月末までの届出の有無によって点数に差を
付け、25 年度以前から継続的に賃上げを行
った保険医療機関に対してより高い評価を設
定する。
なお、3月までにベア評価料を未届でも、
26 年度の対象職員(医師・歯科医師を除く)
に対し、今回求められる 3.2%のベースアッ
プに、前回改定の水準である 2.3%を加えた
5.5%(看護補助者、事務職員は8%)に相
当するベースアップを行っており、賃上げ状
況を所定の様式に記載して届け出た場合、例
外的に継続的に賃上げを実施した施設と同じ
点数を算定できる方針を明記した。

12歳児DMF歯数0.47本で過去最低を更新

令和7年度学校保健統計調査の速報が2月13日、文科省より公表され、喪失歯及び処置歯数を含む12歳の永久歯の一人当たり平均むし歯(う歯)等数は0.47本で、令和6年度より0.06本減少し、過去最低を更新した。昭和59年度の調査開始時の4.75本以降、減少を続けている。
0.47本の内訳は、喪失歯0.01本、むし歯0.46本(処置歯0.29本、未処置歯0.17本)。令和6年度は喪失歯0.01本、むし歯0.52本(処置歯0.34本、未処置歯0.18本)であった。
むし歯の罹患率は幼稚園(5歳)が令和6年度の20.74%から19.44%に、小学校(6~11歳)が32.89%から30.83%に、中学校(12〜14歳)が26.50%から25.23%に、高等学校(15~17歳)が34.70%から32.77%にそれぞれ減少。全ての学校段階においてピークだった昭和40~50年代より減少傾向が続いている。
むし歯の罹患率における処置完了者と未処置歯のある者の割合は、幼稚園が処置完了者6.98%、未処置歯のある者12.46%(令和6年度7.44%、13.30%)、小学校が15.07%、15.76%(同16.38%、16.51%)、中学校が15.16%、10.08%(同16.12%、10.38%)、高等学校が20.72%、12.05%(同21.54%、13.16%)であった。処置完了者の割合は、9歳以降は未処置歯がある者の割合を上回っている。また、未処置歯のある者は、全ての学校段階で昭和23年度の調査開始以降、過去最低だった。

医療安全管理部門等が把握すべき 重大事象を類型化し事象リストを提示

厚生労働省医政局は2月13日、各自治体に
向けて通知「病院等において把握すべき重大
事象の類型化について」を発出した。
医療安全管理部門等が把握すべき事象を①
患者への影響度、②事象の回避可能性の観点
からA〜Cに類型化し、そのうちA類型とB
類型は医療安全管理部門等が把握すべき重大
事象として該当する。厚労省は本通知で、A
とBに該当する事象のリストも提示し、各医
療機関に対し安全管理体制の整備において活
用するよう促している。

小児・周産期医療の集約化を明示 必要に応じ都道府県を超えた連携・再編も

厚生労働省は2月18日に小児医療及び周産
期医療の提供体制等に関するワーキンググ
ループ(以下、WG)を開催。2030 年度か
らの「第9次医療計画」に向けて、小児医療
は小児中核病院、小児地域医療センターを基
幹とした集約化・重点化を推進するとともに、
必要に応じて都道府県を超えた連携・再編も
含めて検討する考えを示した。
周産期医療については、ハイリスク以外の
妊産婦の対応も含めて、周産期母子医療セン
ター等を基幹とした集約化と、妊婦健診や産
後ケアなど役割分担に関する事例を収集し、
取り組みを進められるよう具体的な議論を行
っていく方針だ。2025 年度中に一定のとり
まとめを目指し、ガイドラインおよび医療計
画指針の発出を予定している。

高齢化による歯科医師の減少で今後の地域口腔保健に課題。

医師・歯科医師・薬剤師統計によると、令和6年末時点での歯科医師数は10万3652人で、令和4年より1615人減少。前回調査時からの減少傾向が続いている。医療施設に従事する歯科医師を性別にみると、男性は3.2%となる2403人の減少、女性は2.9%となる750人の増加。また、専門性資格別にみると、口腔外科専門医が123人減少、歯周病専門医が38人減少、小児専門医が20人増加となった。
 歯科医師全体の平均年齢は53.4歳。年齢階級別では、29歳以下が5.9%、30代が16.1%、40代が19.6%、50代が21.5%、60代が22.9%、70歳以上が13.9%となった。ボリュームゾーンである60,50代が今後、大量にリタイアしていくことを考えると、十数年後の就業歯科医師数は激減することが容易に予想できる。大都市圏に集中している偏在の問題もあり、地域口腔保健の観点でも課題は多い。
 

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