記事一覧

最低賃金引上げで支援拡充の助成金は 医療機関も対象に 業務改善助成金等

厚生労働省は9月 25 日に事務連絡「最低賃金の引上げに関連した支援の拡充について」を発出。9月5日から対象事業所の拡大や要件緩和がなされた「業務改善助成金」「IT 導入補助金」について、賃上げに取り組む医療機関も使用可能であるとした。 最低賃金の引き上げは、9月5日までに全都道府県の地方最低賃金審議会で答申がまとめられ、全国加重平均は過去最高の 1,121円となった。 石破茂首相は、同日の会見で「賃上げに努力いただいている中小企業の皆様、小規模事業者の皆様、そういう方々に、きめ細かい支援をするということが、我々の内閣の責務」としたうえで、「各業界所管の関係省庁は周知広報を徹底する」と述べており、今回の事務連絡はそれを受けての発出となった。

歯科は3兆4,033億円対前年度比3.4%増加

令和6年度の医療費の動向(概算医療費)が厚労省より公表され、歯科医療費は3兆4,033億円、対前年度比1,108億円、3.4%増加した(稼働日数補正後3.3%増)。医療費に占める歯科の割合は、前年度から0.1ポイント増の7.1%だった。
1日当たりの歯科医療費は8,460円(前年度比251円、3.1%増)であった。歯科受診延日数は4億226万日(122万日、0.3%増)だった。
医科・歯科・調剤を含めた医療費総額は47兆9,847億円(7,006億円、1.5%増)であった(稼働日数補正後でも1.5%増)。
そのうち、医科医療費は35兆4,262億円(3,494億円、1.0%増)。内訳は入院が19兆1,688億円(5,003億円、2.7%増)、入院外は16兆2,574億円 (1,509億円、0.9%減)であった。
調剤は8兆4,347億円(1,271億円、1.5%増)だった。
1日当たり医療費総額は、1万9,261円(215円、1.1%増)。医科の入院は4万3,486円(1,104円、2.6%増)、入院外は1万228円(86円、0.8%減)であった。
調剤〈医療費総額を総処方せん枚数(総受付回数)で除した値〉は9,387円(27円、0.3%増)だった。

歯髄リンパ管の立体構造を世界で初めて可視化。炎症反応や再生過程におけるリンパ管の役割に注目。

歯の中のリンパ管が必要な時に再活性化される動的な存在である可能性を示しており、歯髄の恒常性維持や再生において重要な役割を担っていることを強く示唆しているとのこと。
 特に、歯髄炎や外傷などによって炎症が生じた際に、リンパ管が一時的に再構築されることが示されたことで、歯髄の炎症反応や再生過程におけるリンパ管の役割に、今後注目が集まりそう。

医療機関での測定目標最高血圧130未満

日本高血圧学会はすべての人が取り組むべき降圧目標を、医療機関で測定するときは原則、収縮期(最高)を130未満、拡張期(最低)80未満とすると発表した。
 自宅測定では、最高125未満、最低75未満とするとの見解を示した。
 75歳以上などハイリスク患者には従来、別の目標値を設けていたが、分かりにくいとの声があり、血圧管理と治療のガイドラインを6年ぶりに改定して統一した。
 比較的リスクの低い人には減塩や食事の見直し、適正体重の維持、運動、禁煙、飲酒制限などの生活習慣改善を促す。血圧を下げる治療では、めまい、ふらつき、急性腎障害などを注意するよう求めた。

【メディファクス】

 広島大学原爆放射線医科学研究所の谷本圭司准教授らのグループが、放射線を用いたがん治療において、副作用を抑え治療効果を高めるタンパク質ラクトフェリンを発見した。

広島大学原爆放射線医科学研究所の谷本圭司准教授らのグループが、放射線を用いたがん治療において、副作用を抑え治療効果を高めるタンパク質ラクトフェリンを発見した。
 ラクトフェリンは牛乳や母乳などの分泌液に含まれるタンパク質で、体内での鉄の輸送や貯蔵を助けるほか、細菌の成長を抑えたり、免疫システムを調整する働きがあると言われている。
 また、体内での酸化ストレスを抑える「抗酸化作用」を介して健康維持に役立つと期待されている。

腸内/口腔細菌叢と健康との関連に新たな知見

東京大学医科学研究所 健康医療インテリジェンス分野の佐藤 憲明氏は、『健診コホートにおけるメタゲノム解析』と題して発表を行った。佐藤氏は、腸内細菌叢、口腔細菌叢の解析ツールを開発することで、従来的な菌種の有無や量的な関係に留まらず、代謝機能やゲノムの質的変化も定量的に解析することが可能となっている。

イノベーション・ジャパン2025 ― 金沢大学が日本初の純国産CAD/CAM冠製造システム披露 ―

金沢大学の高杉敬吾 准教授は、日本初となる純国産CAD/CAM冠製造システムを開発した。独自の螺旋経路生成アルゴリズムと高剛性小型ミリングマシンにより、加工時間を従来の3分の1に短縮した。小型で宅配便の輸送も可能であり、小規模歯科技工所でも導入しやすい。
 国内市場は年65~123億円規模と見込まれ、約2万の歯科技工所・3万人の歯科技工士に普及が期待される。通常11千万円規模の機器を200万~300万程度で導入できる点も大きな魅力で、地域格差解消、CAD/CAM冠の納期短縮が見込まれる。                    
 【歯科通信】

座り込んででも改定財源を確保

山田 宏 参議院議員は、次期診療報酬改定について消費者物価指数と賃金上昇率が現在と類似している1991年の翌年の診療報酬改定がプラス5%だったとして「相応の額の伸びを確保しなくてはいけない。座り込んででも獲得してくる」との意気込みを語った。9月11日に開かれた神奈川県歯科医師連盟評議員会の国政報告で述べたもの。
 現在の消費者物価指数が3.3%、人材費上昇が5.2%で1991年時はそれぞれ3.3%、5.7%だったことを比較したもので、必要な財源確保を訴えた。  
【歯科通信】

過去ログ