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歯科技工士問題 「訪問現場で活躍すべき」 法改正の必要性強調

「これからの歯科技工士は、歯科技工所のなかでデータ技術の専門家として働く形に加え、歯科医師とともにチェアサイドのみならず、訪問介護の現場で、形態・機能回復に寄与する医療連携の歯車として力を発揮していくべき」第202回日歯臨時代議員会で熊谷 宏 代議員が発言したもの。

 熊谷代議員は、歯科技工士法第2条によって、看護師や歯科衛生士と異なり、診療補助をできる職種として位置付けられていない点、訪問現場に帯同できない点など現行法では歯科技工士の活躍の場に発展がないと指摘した。

 さらに歯科技工士の活躍の場を拡充する必要性を踏まえ、法改正の議論が行われてきた厚労省補助事業の歯科技工士に関するシンポジウムに言及。厚労省歯科保健課の小椋正之 課長が「日歯と日本歯科技工士会、全国歯科技工士教育協議会が同意すれば法改正は可能」という旨の発言をして、関係団体のコンセンサスは得られているとの認識を示し、「機が熟した。改正の最後のチャンスだといえる」と強調した。

【歯科通信】

舌の筋力がサルコペニアと関連していることが判明! 岡山大

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科の稲田さくら 大学院生、岡山大学学術研究院医歯薬学域予防歯科学分野の江國大輔 教授らの研究グループは、自立高齢者において、舌の筋力が強いと栄養状態が良好であり、サルコペニアの者が少ないことを明らかにした。
 サルコペニアとは、加齢に伴う筋肉量の減少と筋力の低下を特徴とする症候群。

 この研究成果は、口腔衛生学会雑誌74巻1号(2024年1月発刊)に掲載された。
 本研究の結果から、舌の筋力を維持することで、サルコペニアを予防できる可能性が示唆された。これは介護予防にもつながり、健康長寿社会を目指す日本において、健康寿命を延伸する一助となる可能性がある。

ダウン症児の白血病 再発原因の変異発見/弘大など

弘前大学大学院医学研究科の伊藤悦朗特任教授(小児血液学)らでつくる研究チームが、ダウン症の子どもが発症しやすい血液のがん「骨髄性白血病」の発症と再発の原因となる遺伝子変異を発見した。2013年にも遺伝子変異を新たに確認していたが、今回はさらなる変異と再発原因につながる遺伝子を見つけた形。発症メカニズムの解明に向けた大きな一歩で、新たな治療法の開発に期待がかかる。

 研究成果は、血液学の分野で最も権威ある学会誌「Blood(ブラッド)」(米国血液学会)の電子版に21日付で掲載された。

 研究チームによると、ダウン症の新生児の一部は「前白血病」とされる一過性異常骨髄増殖症にかかり、さらに骨髄性白血病を発症する場合がある。骨髄性白血病は治りやすく、適切な治療を受けると8~9割が完治する。ただ、残りの1~2割の患者は治療が効かずに再発する。ある患者群だけが再発を繰り返す原因は不明だった。

 伊藤特任教授らによる13年の研究では、26の遺伝子の変異が、骨髄性白血病の発症に関与していることが分かっていた。ただ、当時は調査した検体数が少なく、発症メカニズムの解明にはさらなる調査が必要だった。

 

「明るい兆し見えた」能登半島地震 石川県歯会

 石川県歯科医師会の飯利邦洋 会長は、能登半島地震の状況について珠洲市をのぞく各地区において水道・下水道は通水しており、診療が再開しつつある状況とし「先は暗くなく、明るい兆しが見えてきている」と14日の日歯代議員会で報告した。

 3月6日時点での物的被害状況では、会員の歯科診療所は全壊2軒、大規模半壊1軒、半壊8軒、一部損壊61軒、会員の自宅は全壊5軒、大規模半壊4軒、半壊7軒、一部破損57軒。
【歯科通信】

口腔OTCの根拠公表‐鎮痛薬服用前後で効果 日本医薬品情報学会

日本医薬品情報学会と千葉県歯科医師会は、薬剤師や登録販売者が消費者からのOTC医薬品使用に関する相談に応えられるよう作成した「口腔領域に使用するOTC医薬品・医薬部外品リスト」について、根拠に基づいた指導ができるようクリニカル・クエスチョン形式で口腔領域に使用するOTC薬のエビデンスをまとめた。

 口腔領域のOTC薬には様々な剤形があり、特殊な使用方法が求められるが、専門家が根拠に基づいたセルフメディケーションを推奨するためには、エビデンスを明確にする必要性があるとして、評価手順書を作成しリスト化されたOTC薬のエビデンスを集めることになった。

 今回、歯痛に対する鎮痛効果では、通常診療で必要と判断されたロキソプロフェン、メフェナム酸、アセトアミノフェンの薬剤間に有意差は認められなかったものの、服用前後の比較では3剤とも有意な鎮痛効果が得られたとした。

 また、鎮痛剤の即効性を比較するため、下顎埋伏智歯抜歯術後の鎮痛効果についてアセトアミノフェン1000mg群、同500mg群、ロキソプロフェンナトリウム60mg群、プラセボ群の4群に無作為で割り付け、初回疼痛発現時間を検討したところ、アセトアミノフェン1000mg群は80分後、同500mg群は70分後、ロキソプロフェンナトリウム60mg群は50分後、プラセボ群は30分後と即効性に違いが見られたとした。

臨時「歯医者さん」好評 珠洲、断水で休診続き

能登半島地震で被害を受け多くの場所で断水が続いている石川県珠洲市では、歯科診療所5軒が全て休診しており、市内の臨時診療所に連日多くの被災者が訪れる。患者と接する金沢医科大の加藤崇雄(かとう・たかお)さん(52)は「喜んでくれる人が多い」と話す。口の中を清潔に保つことは感染症対策につながるといい、関係者は「少ない水でも、できるだけ口腔(こうくう)ケアをしてほしい」と呼びかけている。

 県歯科医師会(金沢市)は2月5日、道の駅「すずなり」の駐車場で臨時の診療所を開設した。必要な装備一式を備え付けたマイクロバスに、1日15~20人の患者が訪れる。症状は「歯が痛い」「入れ歯が壊れた」などで、3月25日までに計約380人が来院した。

 歯科診療には、歯を削るにも器具を洗浄するにも水が欠かせないが、珠洲市では断水に加え、排水環境なども整わない状況が続いている。必要な水は金沢市から積み込み、使った水はタンクに入れて持ち帰っている。

 18日に訪れた川端秀夫(かわばた・ひでお)さん(66)は2週間前から痛みを感じていた。虫歯の左奥歯を2本抜き「これで快適にご飯を食べられる」と笑顔だった。

 県歯科医師会によると、半月以上、歯磨きができない人や、避難所にいるため、人前で入れ歯を外せず十分な手入れができない人がいるという。臨時診療所は4月末まで開く予定。

試薬廃棄事故、大学が控訴 北海道・旭川

北海道旭川市の旭川医科大で2009年、指導教官の指示で試薬を廃棄した際、発生した有毒ガスを吸って肺などに重い疾患を負ったとして、大学の医師だった水元克俊(みずもと・かつとし)さん(44)が、大学や廃棄を指示した男性教授に約3億円の損害賠償を求めた訴訟で、大学は19日までに、大学に約1億5千万円の賠償を命じた旭川地裁判決を不服として控訴した。

 控訴は15日付。1日の地裁判決は疾患と事故との因果関係を認めた上で、男性教授らが「安全を確保するために必要な措置を講ずる義務を怠った」と指摘、大学が賠償責任を負うと判断した。大学側は「ガスと疾患の因果関係は認められない」などと主張していた。

GReeeeNが改名発表 素顔出さずに活動

ボーカルグループ「GReeeeN(グリーン)」は19日、グループ名の「GRe4N BOYZ(グリーンボーイズ)」への改名を、所属レーベルの公式サイトで発表した。

 グループは福島県で誕生。全員が歯科医師免許を持ち、素顔を出さずに活動している。

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