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ふぐが「うま味」感じる仕組み解明 東京科学大

ふぐのうま味受容体の構造から、うま味を感じる仕組みを解明。東京科学大学生命理工学院の戸田安香 准教授、北尾彰朗 教授、大阪大学、岡山大学、理化学研究所、明治大学の研究グループによるもの。新たなうま味物質開発や、水産・畜産産業の飼料開発に応用できる可能性がある。

 うま味は日本で発見され、多くの脊椎動物が持つ味覚の一つ。一方、どのような物質を「うま味」として感じるかは動物によって異なり、その仕組みは十分に解明されていない。

 研究グループは、ふぐのうま味受容体を使って、その仕組みを調べた。代表的なうま味成分であるアミノ酸には、鏡写しのような形をした2種類があり、ヒトは片方しかうま味として感じないのに対し、ふぐは両方を感知できる。そこで受容体の構造を調べたところ、ふぐの受容体にはアミノ酸が結合した際に受容体を閉じた状態に保つ「掛けがね」のような構造があることが判明した。この構造によって、ヒトでは感知できない方のアミノ酸が結合した場合でも、受容体がうま味を感知したときと同じ状態を保てることが分かった。さらに、この構造を弱めると、ヒトの受容体と同じように、片方のアミノ酸を感知しにくくなった。これらの結果から、うま味の感知には、物質が受容体に結合するだけでなく、結合した物質によって受容体を特定の状態に保つ仕組みも関係していることが明らかになった。

 研究成果は、科学誌「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America(PNAS)」(9月15日)に掲載された。
【歯科通信】

―熊本地震、JDAT活動が9月に終了―日歯、派遣数は221チーム

2026年熊本地震で、8月3日から避難所の口腔衛生活動などに当たっていた日本災害歯科支援チーム(JDAT)の活動が9月24日にて終了となった。

 日本歯科医師会によると、活動期間中の派遣数は、221チーム・655人に上り、このうち熊本県のチームが149チーム・406人を占めた。
 歯科医師265人のほかに、歯科衛生士(357人)、歯科技工士(7人)、歯科医療補助者(2人)、事務職(23人)、看護師(1人)も派遣チームに加わり活動した。
【メディファクス】

イオン放出ガラスによる歯髄炎を抑制-大阪大学大学院歯学研究科

先端機能性材料学共同研究講座の堺 裕彦 助教、佐々木淳一 准教授、今里 聡教授らの研究グループは、歯髄を守る治療に用いられる材料として、リチウムイオンとストロンチウムイオンを段階的に放出する新しいガラス粒子を開発した。

 ガラス粒子は、まずリチウムイオンを速やかに放出して歯髄の炎症を抑え、その後、ストロンチウムイオンをゆっくりと放出することで、歯髄の上に修復象牙質を積極的に形成させるように設計されている。細胞実験では、炎症を起こした歯髄の細胞の機能が回復し、ラットの歯を用いた動物実験では、3日後に歯髄の炎症が抑えられ、28日後には修復象牙質が形成されていることを確認した。このガラスを応用することにより、う蝕治療の選択の幅が広がる可能性がある。

 本研究成果は、米国科学誌『Dental Materials』の2026年5月号に掲載された。
【歯科通信】

歯科を含む二次予防の位置づけ

10月19日、厚生労働省は「事業所における労働者の健康保持増進のための指針」の改正を公表した。

 これまでの指針は、生活習慣の改善などによる一次予防(病気にならないための予防)を中心としていた。今回の改正では、健康診断や検診による二次予防(早期発見・早期治療)を健康保持増進措置として明確に位置づけている。
 「歯科疾患」が二次予防の対象として明示されたことにより、事業所における健康経営や産業保健活動のなかで、歯科健診の受診勧奨・要精密検査者への受診フォロー・歯周病などの早期発見・早期治療の推進といった取り組みを位置づけやすくなった。
【歯科通信】

生活保護受給者の紹介状なし受診、負担免除「見直しを検討」厚労相

上野賢一郎厚生労働相は10月19日の参院予算委員会で、紹介状なしで大病院を受診した際にかかる「特別の料金」が生活保護受給者には免除されていることについて、「見直しを検討していきたい」と述べた。日本維新の会の猪瀬直樹氏の質問に答えた。

 医療保険の加入者は、特定機能病院、一般病床数が200床以上ある地域医療支援病院などを、紹介状なしで受診すると7000円以上(初診)の特別料金を払う必要がある。一方、生活保護受給者は支払いを免除されている。猪瀬氏は「一生懸命働いて保険料を払っている人とのバランスを考えると、納得を得られないのではないか」と批判した。

 猪瀬氏は、2026年度の生活保護費負担金約3.7兆円のうち、医療扶助が半分以上の約1.9兆円を占めると指摘した。患者の8割以上を受給者が占める医療機関は324あり、うち11施設は患者全員が受給者だという。猪瀬氏は、「こうした病院は構造上モラルハザードが起きやすい」と訴えた。具体例として、今年5月に受給者の男が1つの医療機関から無料で入手した睡眠薬など約2万錠を若者らに配った疑いで逮捕された事件を紹介した。

 上野厚労相はこうした問題について「大変課題だ」と述べた。厚労省の有識者検討会で受給者の適正受診のあり方を議論していると説明し、「医療保険の被保険者との公平性の観点を踏まえ、見直しを検討していきたい」と語った。

 猪瀬氏はさらに、問題は「受給者よりも制度の作り方が悪いからだ」と主張。保険料分を上乗せして生活保護受給者を国民健康保険などに加入させれば、不要な受診を控える動機が生まれると訴えた。これに対し上野厚労相は、慎重な姿勢を示した。他の加入者や現役世代の保険料負担が増えることや、保険者である地方自治体が強く反対していることを理由に挙げた。高市早苗首相は「不正事案の対応含めて医療扶助の適正化は必要だ」と述べ、検討会の議論を踏まえて対応を検討するとした。

歯科診療所6万4,975施設、前月比60施設減

医療施設動態調査の令和8年7月末概数が9月30日、厚労省より発表され、歯科診療所は前月から60施設減の6万4,975施設、病床数は前月から増減なしだった。
また、歯科診療所の主な開設者別施設数は、個人が4万6,542施設で、医療法人が1万7,712施設であった。

■「歯科医療の品質・安全を支える国際標準化への取り組み」

第62回ISO/TC 106(国際標準化機構/歯科専門委員会)年次会議が9月14日(月)~18 日(金)の5日間、イタリア・ローマで開催され、世界26か国1地域から355名が参加した。日本からは小野寺哲夫常務理事が団長を務め、長田吉弘副団長(日本歯科材料器械研究協議会会長)、高橋英和TC 106日本議長(東京科学大学・名誉教授)など大学・行政・業界関係者等総勢75名による日本代表団が、日常の診療で使用される歯科材料・器械の品質および安全性を確保するため、歯科材料・器械のISO規格の改訂作業や新規作成に向けて各国代表との審議に臨んだ。
近年、歯科医療分野においてもAI(人工知能)やデジタル技術の活用が進み、ISO/TC 106(歯科)では、これらの新たな技術に対応する国際規格の開発が活発に進められている。
AI分野では昨年、同分野初となる国際規格が発行された。本規格は、歯科向けの人工知能(AI)および拡張知能(AuI)を用いた2次元X線画像分析ソフトウェアを対象に、トレーニング、検証、およびテストに用いるデータの要求事項を定めたものである。

口腔ケアは全身疾患の予防につながるのか「分かりやすい発信方法を考えたい」

河口浩之・広島大学病院革新的病院口腔ケアプロジェクトセンター長に聞く。
――医師が患者の診察をする上で、口腔面で注意すべきことは何でしょうか。

 医科の面から見ても、口腔ケアのメリットはとても大きいと思います。感染源を清潔にする、無くすといった意味合いで考えた際に、口腔ケアは非常に重要です。医科には口腔面と病気の関連性を非常に良く理解されている先生がおり、例えば消化器内科系の先生からは、肝臓の疾患と口腔面の不衛生とはかなり関わりがあるとのことで、口の中の状況を確認してほしいとの依頼を受けることがあります。医科の先生方には、口腔内の状態が身体の病気の原因になることを理解したうえで、歯科にアプローチしていただければと思います。

 今までに口腔総合診療科で医科から紹介を受けた患者さんを多数診てきましたが、自主的に診療を受けに来る患者さんとは異なり、紹介の場合は、口の中の状態がかなりひどい方が多いです。上の歯が全て虫歯で歯が無かったり、もう抜くしかない状態になったりしている方もたくさんいました。そういった方は恐らく口の中に劣等感を持っており、恥ずかしくて歯科には行けないとすら感じている場合が多く、長い間治療を放置してしまっています。そのため「通院している歯科がある場合はよく診てもらった方が良い」など、歯科へ行くきっかけとなるようなアドバイスをしていただけると良いですね。 

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