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歯科医師の適正数について日歯、見解を公表

10月30日(木)日歯は定例記者会見のなかで村岡常務理事より、文科省
から回答を求められていた歯科医師需給問題に係る歯科医師の適正数
について、以下の見解を示した。現時点での推計に基づいた結論とし
て、適正歯科医師数は82,000名程度が上限、今後の新規参入歯科医師
数は1,500名程度が上限で、これを実現すると20年後の人口10万対歯
科医師数は71名となるとした。さらに公表された文書、「歯科医師需
給問題の経緯と今後への見解」では歯科大学の定員問題にもふれ、定
員割れがある一方で、定員を超えた入学者を採っている大学が存在す
ることを問題としている。

公表文書の詳細についてはこちら
「日歯ホームページ メンバーズルーム」
http://www.jda.or.jp/member/upd/file/jyukyukenkai.pdf

地域ケアネット旭川 第10回症例検討会

日時:平成26年11月13日(木)19:00~20:30
 場所:旭川医科大学看護学科棟 大講堂
    (旭川市緑が丘東2条1丁目 ℡0166-69-3232)
<症例1>
 「地域医療連携を必要とした進行期皮膚がんの症例について」
                旭川医科大学皮膚科 上原治朗先生

<症例2>
 「婦人科癌患者~病院から家庭へ?~」
                旭川医科大学婦人科 片山英人先生

「お口の健康サミット2014」開催

11月8日(土)~生きる力を支える~というメインテーマで「お口の健康
サミット2014」がホテルさっぽろ芸文館で開催された。8020推進道民
会議メンバーである小菅正夫氏の基調講演、田中雅美氏、渡邊俊博氏、
グッチー氏によるトークショー、そして鈴木豊氏、飛田稔章氏、富野
会長を交えての対談と盛りだくさんの内容であった。また冒頭では
三國清三氏のビデオレターも紹介され、予定を大幅に上回る約580名
の参加者にとって非常に有意義な、かつ「いい歯の日」に相応しい歯科
啓発イベントであった。会に先立ち午前中に審査がおこなわれた高齢者
の歯のコンクール受賞式が開催された。なお詳細については11月26日(水)
読売新聞・北海道新聞両紙朝刊に同時掲載の予定である。

平成26年度(第64回)旭川歯科医師会学術大会開催について

日時:平成26年11月8日(土)午後3時~
            9日(日)午前9時~
 場所:旭川トーヨーホテル
     旭川市7条通7丁目右1号(℡0166-22-7575)

緑茶うがいと食改善でインフルゼロへ 鹿児島県志布志市の全小中学校

 志布志市は2012年度から取り組む「茶レンジ風邪なし運動」を発展させた「インフルエンザ・ゼロ作戦」を始めた。香月小学校で記念行事があり、6年の中原翼君(12)が従来のお茶飲用、お茶うがいに加え、手洗いや早寝早起きの徹底を宣言した。

 県内2位の茶産地・志布志市は12年度、小中学校7校に粉茶を配り、飲用やうがいで風邪やインフルエンザ発症を抑える「茶レンジ」を始めた。13年度は全小中学校に拡大したが3月にインフルエンザが流行し、小中学生の24%に当たる627人が発症、5校6クラスで学級閉鎖となった。

 本年度は10月から全児童生徒2611人への粉茶配布に加え、バランスの良い食事や早寝早起き、せきが出るときのマスク着用など食や生活習慣の改善も求め、予防を徹底。業界が定めた「日本茶の日」の10月31日に実施した記念行事には本田修一市長や茶業関係者、マスコットキャラクター「志武士ししまる」が同校を訪れ、児童353人に趣旨を説明した。

 本田市長は「お茶の飲用や規則正しい生活で成果が出れば、医療費削減や茶の消費拡大にもつながる」と期待した。

(ひと)植田耕一郎さん 食べるリハビリを広める歯学部教授

 24年前、リハビリ専門病院に赴任したことで運命が変わった。

 患者の大半は高齢者。食べ残しなどの汚れをとって、何度治療してもまた虫歯ができてしまう。

 「なぜ?」。脳卒中後のまひが残るお年寄りの歯の周りはホウレン草や白身魚がべったり。のみ込めずに残っていた。口の中をきれいにする唾液(だえき)が減り、虫歯もできやすくなっていた。「必要なのは食べるための口のリハビリだ」と気づいた。以来、従来の歯科治療の枠を越える方法を模索する。

 日本歯科大の助教授だった頃、口から食べられず、約5年間、鼻に通す管から栄養をとっていた高齢の女性と出会った。スポンジがついたブラシで頬の内側を上下にこすって刺激し、清潔にした。口の周囲のマッサージなども3カ月続けると、スプーンで1口、ゼリーをのみ込んだ。さらに1口と量が増えていった。声をかけると以前は無反応だったのが、うなずいた。「あー」と声も出した。「命のワンスプーン」と名付けた。

 食べるリハビリを追求するため2004年、母校の日大歯学部に戻り、摂食機能療法学講座の初代教授に就いた。午前は外来、午後は往診、夕は病棟へ。週末は各地で講演と忙しい毎日をおくる。

 今夏、初めて出版した新書の題名は「長生きは『唾液』で決まる」。「医療はひたるものではなく利用するもの。最高の主治医は自身です」

顔面補綴新技術、3Dプリンタで実現【米国眼科学会】

米国眼科学会(AAO)は10月20日、癌の摘出後や先天性奇形に対処する顔面補綴に3Dプリンタを利用する研究を紹介した。同学会の第118回年次総会にて発表。

 米国では毎年2700人以上が新たに眼の癌と診断されている。救命のために眼球や眼窩の組織の摘出手術を受ける患者もいる。従来の顔面補綴の価格は1万-1万5000ドル程度で、技工士による手作りのため作成に数週間かかるほか、多くの場合は保険対象外であるため、全額が患者の負担となるという。今回の研究では、摘出手術を受けた患者のために安価な顔面補綴を提供することを目指し実施された。

 マイアミ大学の研究チームは、患者の欠損のない顔面側をモバイルスキャンでスキャニング。コンピューター処理で画像を左右反転させ、3Dプリンタで欠損部分をカバーする顔面補綴を作成する技術を開発した。従来の方法よりもはるかに安い値段で、短時間に顔面補綴を作成できるという。また、3Dプリンタでは特殊なナノ粒子の混合物を使用するため、より多くの肌の色に対応できるほか、経年による色あせ等の劣化も抑制。交換が必要な場合には、同じものをボタンひとつで再製造できる。

 研究者は「今後は、モバイルスキャンしたデータをマイアミの研究所に送信してもらうことで、世界各地で顔面補綴を必要としている人に対応できるようにしたい」と述べている。

早食いの肥満リスク4.4倍 岡山大が学生追跡調査

早食いの大学生が肥満になるリスクは、そうでない学生の4倍を超えることが、岡山大の調査で明らかになった。これまでも早食いと肥満の関連は指摘されてきたが、肥満でなかった人が早食いを続けて肥満になるまでの追跡調査は珍しいという。脂っこい料理を好んだり、満腹まで食べる学生よりも肥満傾向が高いことも分かり、「ゆっくりよくかんで」という食習慣の大切さをあらためて裏付けた形だ。

 同大大学院医歯薬学総合研究科の森田学教授(予防歯科学)らは2010年の新入生約2千人を対象に、食べるスピードが早いか▽脂っこいものが好きか▽満腹まで食べるか▽インスタント食品やファストフードが好きかなど、12項目を質問した。

 肥満度の目安とされる体格指数(BMI)が入学時点で25以上の肥満の学生を除き、3年後に健康診断を受けた1314人を調べたところ、肥満になったのは38人。肥満度と質問項目との関係を統計学的に分析した結果、肥満になったのは「早食い」と答えた405人のうち6・2%(25人)、「早食いではない」と答えた909人のうちでは1・4%(13人)で、肥満リスクは4・4倍だった。肥満前段階(23以上)になった72人を同様の手法で調査すると、リスクは3・5倍に上った。

 また、早食いかどうかは関係なく、男性676人と女性638人の肥満リスクを比較すると、男性の方が2・8倍高かった。

 「脂っこいものが好き」「満腹まで食べる」と答えた学生についても肥満の傾向はあったが、統計的な有意差はなかった。

 歯科医師で大学院博士課程2年の山根真由さんは「よくかむことは肥満治療に効果的とされている。若いうちから早食いの習慣を改善することが、将来の肥満や生活習慣病予防につながる可能性がある」と話している。

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