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歯を失うと認知症のリスクが最大1.9倍に。義歯を使えば40%抑制できる可能性あり。

歯の状態は認知症と深い関係がある。厚生労働科学研究班が65歳以上の健常者4425名を対象に、アンケート及び追跡調査を実施。要介護認定を伴う認知症度Ⅱ以上が発症するまでの日数や歯数、咀嚼能力、かかりつけ歯科医院の有無などとの関係を調べ、分析を行った。その結果、年齢、治療疾患の有無や生活習慣などにかかわらず、歯がない人は認知症発症リスクが高くなることが示された。特に、歯がほとんどないにもかかわらず義歯を使用していない人は、歯が20本以上残ってる人の1.9倍も認知症発症リスクが高い。しかし、歯がほとんどない場合でも、義歯を使用することで、認知症の発症リスクを4割も抑制できる可能性があるとのこと。また、かかりつけ医院をもっている人に比べ、持っていない人の認知症発症リスクは1.4倍にのぼり、歯の状態が脳の働きを含め身体全体の健康に大きく影響を及ぼしている。

新マスク、カテキンでウイルス無力化

 感染症対策部材の研究開発などを行うプロテクティア(大阪、内田国克社長)は、新ウイルス対策マスク「ここ一番のマスク カテプロテクター」を開発した。大阪大学産業科学研究所の開發邦宏特任准教授が確立したカテキン誘導体の製造法を用いて製品化した。

 同製品は、天然カテキンが持つ抗菌作用などを脂肪酸修飾により高機能化させたもので、脂肪酸がウイルス膜を捕捉して離さないため、効率的にウイルスを無力化する。

 第1弾として発売したのはマスクだが、今後は同技術を用いた商品開発も視野に入れる。内田国克社長は「マスクのフィルターを応用して、第2弾の製品を目指している」と話した。空気清浄器や消毒スプレーなどへの製品展開を検討中。

 今年度の販売目標は5万袋。製品は、1袋3枚入りで480円(税抜き)。自社専用サイトや楽天市場でネット販売を行う。

口腔ケア意識調査でわかる日米欧の違い。歯科医院へ通う目的は治療か予防か。

『ライオン株式会社』が日本、アメリカ、スウェーデンでオーラルケアに関する意識調査を行ったところ、「予防歯科」に対する考え方が欧米と日本では全く異なることがわかった。オーラルケアで使用するアイテムについては、「フロスやリンスも使うのが当たり前(どちらかといえばそう思うも含む)」と考える人がアメリカ77.8%、スウェーデン68.3%と多数。しかし日本では、「ブラッシングだけで十分(どちらかといえばそう思うを含む)」が半数以上を占める。欧米2ヵ国に比べ、日本は手軽にオーラルケアを行いたいという意識が強い傾向だ。

療養中でもおいしくがん患者の口腔ケア

旭川医科大学病院(緑が丘東2の1)は、がん患者サロンを11月28日(金)午後1時から開きます。テーマは「がんの療養と口腔ケア」。がん療養中は、さまざまな要因で口の中のトラブルが発生しやすいもの。適切なケアでおいしく食事が摂れるようになります。講師は同院緩和ケア認定看護師の笹田豊枝さん。場所は同院3階輸血部カンファレンス室で、時間は30分程度。参加無料。駐車場も無料で利用できます。申し込みは同院腫瘍センター(℡0166-69-3232)まで。

こども歯みがき教室

内容 講話、個別歯磨き指導
 日時 12月2日(火) 午前10時から
 場所 キッズルーム(第二庁舎5階)
 対象 3歳以下の子と保護者
 定員 6組
 申込 健康推進課 ℡25-6315

家庭用バイトブロック(開口保定器)の機械的性質からみた有効性と安全性

要旨:市販されている家庭用バイトブロックの安全性や有効性について、具体的な検討がされていない。そこで本研究は、市販されている家庭用バイトブロック(5種類)の破断荷量、破壊状態、咬んだときの表面の硬さと変位量を評価し、比較した。対象のバイトブロックの材質はポリサルフォン、ナイロン、ポリウレタンスポンジ、ウレタンゴム、シリコンであった。破断荷量および破壊状態の評価は、コバルトクロム合金製実験用治具(歯式:上下顎左側2~6)を作製し、万能試験機に装着し、圧縮試験を行った。
    試験回数各バイトブロックを5個用意し、計5回のデータを得た。破断荷量の平均値は、すべてのバイトブロックにおいて200kgfを上回り、実験用治具が咬合接触しても完全離断することはなかった。破断荷重後のバイトブロックの外形は、ポリサルフォンとナイロンは亀裂が入り、元の外形をとどめなかった。ポリウレタンスポンジとウレタンゴムは咬合痕を認めるものの元の外形に近い状態まで復した。咬んだときに表面が最も硬いのはポリサルフォンで、次がナイロン、ウレタンゴム、ポリウレタンスポンジ、シリコンの順であった。
    今回の実験対象となったバイトブロックは、医療や介護の現場で使う際に完全離断となる危険性が低く、特にウレタンゴム、ポリウレタンスポンジ、シリコンは、歯の損傷の危険性も低いことが示唆された。

 諸言:市販されており、個人で購入および使用が可能なバイトブロック(家庭用バイトブロック)は、歯科医療や介護の現場において、障害者や要介護高齢者などの開口保持困難な者の対しての介助歯磨き、検診、そして歯科治療の際に使われる。特に発達レベルの低い障害児・者は、介助歯磨き時に静止して開口を保持しておくことが困難なので、バイトブロックは不可欠である。しかしながら、重度心身障害児における介助歯磨き時のバイトブロックの噛み切りの報告があり、噛み切られない硬さが必要である。家庭用バイトブロックと異なるが、全身麻酔時に使用するバイトブロックの内筒が気道異物となり、呼吸状態が悪化した報告もあり、バイトブロックの破損は窒息を起こす危険性もある。
    また臨床的に金属性の開口器により臼歯部の歯の破折も経験し、咬む部分の表面の軟らかさが要求される。しかし軟らかい素材であると、咬んだときに開口量を保持できない。ヒトの歯を損傷させない程度の軟らかさ、いわゆる咬んだときの表面軟らかさを必要とする一方で、咬合力で破損および変形しない硬さと強さが必要である。現在、家庭での介助歯磨きのためのバイトブロックが市販されているが、バイトブロックが破損される荷重(破断荷重)や咬んだときの外表面の軟らかさについては明らかにされていない。またヒトの咬合力によるバイトブロックの変形量についても検討がなされていない。

 考察:今回の調査対象となった家庭用バイトブロックにおいてEが最も低い破断荷重で平均244.8kgfであった。CとDの破断荷量は、ヒトの最大咬合力の2倍以上、AとBは4倍以上であり、いずれもヒトの最大咬合力以上であることから、ヒトが破断させる危険性が低いことが示唆された。万が一強い咬合力が加えられ、上下の臼歯が咬合接触したとしても、今回の調査多少となった家庭用バイトブロックは離断しないものと思われる。つまりバイトブロックが離断し、誤飲・誤嚥による窒息の危険性は低いと判断された。バイトブロック表面の硬さは、歯の損傷に影響を与える。バイトブロック表面が硬い場合、咬合力が咬頭の一部や、一歯に力が加わり、歯の破損や脱臼の危険性があると考える。
    今回使用したすべての家庭用バイトブロックは購入直後のものであり、経時的な劣化による影響は明らかとなっていない。

旭川歯科学院専門学校 第3回オープンキャンパス

平成26年9月13日(土)、今年度第3回目のオープンキャンパスが行われました。今回のオープンキャンパスにおいて、本校の在校生(2年生)も参加しまして、来校者と一緒に体験実習を行うことで、とても和やかな雰囲気で進みました。

根を詰めず、口の脱力を

上下の歯、無意識に接触させる癖ありませんか?歯が長時間触れていると、顎の関節や歯に負担がかかり、かみ合わせの違和感や入れ歯の不調につながることがあるそうです。どうしたら防げるのでしょうか。
 ぐっと歯を食いしばっても、あごなどに負担がかかるが、長くは続かない。一方、軽い接触は長時間化しやすく、問題はより深刻化しやすい。こうした癖を「TCH」と名付けた。TCHがあると、口の周囲の筋肉が緊張を続け、関節に力が加わり続ける。歯や歯肉にも影響が出る。通常は、疲れを感じた脳が「歯を離せ」と命令を出すのだが、TCHの人はこの命令を抑え込んでしまい、脳が命令を出さなくなってしまう。木野さんらの調査によると、片方の歯だけでかむ癖がある人がTCHになるリスクはそうでない人の2.8倍。精密作業に従事している人は2.2倍だった。
 不調を感じ、TCHの改善をはかるにはまず、歯の接触は体に良くないことと自覚しよう。「歯を離す」と気付かせてくれる文字や絵をかいた紙を10ヵ所以上にはることを木野さんは薦める。同じデザインのものをパソコンの周囲や車内など目につく場所にはろう。紙を見たら力を抜く。これを繰り返すと次第に上下の歯を離すまでの時間が短くなり、触れると同時に離れるようになるそうだ。「コツをつかめば、約3ヶ月で条件反射が戻り、治る人が多い」と木野さんは話す。

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