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経鼻内視鏡による食道・胃癌発見率は経口内視鏡と遜色なし【胃癌学会2009】

経鼻内視鏡による食道・胃癌の発見率は、経口内視鏡による発見率と差がないことが明らかになった。東京医科大学病院内視鏡センターの河合隆氏が、第81回日本胃癌学会総会で発表した。

 対象は、2005年1月から2007年12月までに経鼻内視鏡検査を行った1170人と、経口内視鏡検査を行った1万3867人。経鼻内視鏡検査で早期胃癌が見つかったのは14人で1.28%、経口内視鏡検査で早期胃癌が見つかったのは167人で1.20%と、発見率に差はみられなかった。また、見つかった胃癌のタイプを調べても、経鼻内視鏡群では経口内視鏡群に比べ、ややIIa型が少なくIIc型が多かったものの、明らかな差はみられなかった。食道癌についても、経鼻内視鏡検査で見つかったのは3人で0.26%、経口内視鏡検査で見つかったのは38人で0.27%と、発見率に差はみられなかった。

治療しても治らない皮膚病 実は歯の詰め物も原因に

何年にもわたり治療を受けても治らない皮膚病がある。最近虫歯などで歯に詰めた金属がその原因になる場合があることが分ってきた。特に、金属アレルギーの人は要注意で、専門的治療が必要だ。
 北海道大学病院歯科診療センター口腔診断内科の北川教授は、ほっぺたがただれる扁平苔癬、手のひらや足の裏がただれる掌蹠嚢胞症、じんましん、アトピーなどの皮膚疾患で歯科金属アレルギーが関連している場合がある。」と指摘。「歯に原因があるとなかなか思い至らないことが多く、皮膚科と歯科の連携が必要。」
 金属アレルギーは、歯の詰め物以外にも差し歯、金歯、銀歯、セメント、金属のついた入れ歯などあらゆるお口の中で起こる可能性がある。

親の嗜好が幼児の食習慣に影響

2~6歳の120人の幼児を対象に、健康的な食品(果物、野菜など)と、あまり健康的でない食品(デザート、ポテトチップスなど)を用意し自由に選ばせた。それぞれの親に、各食品の購入頻度についてアンケートを行ったところ、幼児が選んだ食品と嗜好が有意に一致していた。つまり、幼児だからといって甘いものを選ぶわけではなく、親の嗜好をベースとして食習慣が形成されることが示唆された。
                  Dental Tribune 2009.2

歯つらつ健口セミナー・健口相談

とき:3月30日(月) 午前9時30分~12時
ところ:保健所問診指導室(第二庁舎3階)
内容:女性のためのお口の健康知識、歯や口についての
    個別健康相談
申込:健康推進課 ℡25-6315

家族構成が心疾患リスクに 多世代同居の女性でリスク上昇

日本:複数世代の同居は女性の心臓に負担をかけることが、厚生労働省研究班による多目的コホートJPHC Studyで示された。
 家族構成と冠動脈疾患発症リスクについて解析した結果、配偶者のみと暮らす女性と比較して、配偶者、子供、祖父母と暮らす女性は3.0倍となることが示された。一方で、複数世代と同居することが男性の心臓に負担をかけるという報告はない。複数世代と生活する女性は、喫煙率が低く飲酒の習慣が少ない傾向にあることが確認されており、年齢、運動習慣、喫煙などの要因を考慮しても、生活形態が女性の冠動脈疾患発症リスクと関連していることが示唆されている
 同研究では、家族構成意外の社会支援状況などについては把握していない点を課題として挙げた上で、家庭で妻、母、娘、嫁という複数の役割を期待されるストレスのために女性に冠動脈疾患発症リスクが増加していることが考えられるとまとめている。
                  Dental Tribune 2009.2

歯周治療の効果 糖尿病患者の医療費を低減

 米国:歯周治療を行うことにより、糖尿病患者の医療費と薬剤費の総合的なコストと年間10%以上も低減できる可能性がでてきた。ミシガン大学の研究では、歯周治療を受けることによって糖尿病関連の医療費が19%も低くなったことが報告されており、医療と口腔衛生との関連の重要性が浮き彫りになった
                  Dental Tribune 2009.2

新たな要介護認定は「常識外れ」-認知症の人と家族の会

新たな要介護認定における「買い物」の調査項目では、商品を選んで代金を支払うことができれば、無駄な買い物をしていても「できる(介助なし)」と判断されるが、高見代表理事はキャリアブレインに対し、「認知症の場合、買い物ができるからこそ介助が大変な場合がある。そういう点が考慮されていない」と語った。
 また「薬の内服」の項目では、飲む時間や量を間違えても、自分で飲んでいれば「自立(介助なし)」と判断されるほか、ボタンをちぎることのある人の上着をファスナーのものに替えたためにボタンをちぎらなくなった場合、「物や衣類を壊す」ことは「ない」と判断されることや、「意思の伝達」といった認知機能を調べる項目で、普段はほとんど質問に答えられなくても、調査時にたまたま答えられれば、「できる」とされることなどについて異議を唱えている。

高齢者福祉施設 深刻な栄養状態明らかに

オーストラリアの高齢者福祉施設では低栄養状態が蔓延しており、栄養状態の良好な入居者はわずか50.5%であったことがAustralasian Journal on Ageing(2008)に発表された。この結果を受け、介護の専門家達は、高齢者に対する栄養療法の見直しを要請している。
                  Dental Tribune 2009.2

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