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「授乳・離乳の支援ガイドについて」

 北海道岩見沢保健所 主任保健師 弓野 寿子先生(保健師)
 「授乳・離乳の支援ガイドについて」は平成17年に実施された乳幼児栄養調査やその他の調査研究結果などの最新の知見及び具体的な取組みの実施状況を踏まえ、厚生労働省で「授乳・離乳の支援ガイド策定に関する研究会」を開催、検討がすすめられ平成19年3月に策定されました。このガイドでは今までの「管理」「指導」という考え方から「育児支援」の視点を重視した内容となっています。また、各機関による指導内容の違いから保護者の混乱を招かないため、保健医療機関の各職種の方が適切な支援のあり方について共有化する基本的事項を提示し、妊娠中から退院後、離乳食の開始以降に至るまで「継続的で一貫した支援」の推進を図ることとしております。
 このガイドについては、産科、小児科医療施設、市町村などに周知を図ったいるところです。
 授乳の支援ポイント
  母乳や育児用ミルクといった乳汁の種類にかかわらず、授乳と通して、健やかな子ど もを育てるという「育児支援」を進めること
 (5つのポイント)
  ①妊娠中から、適切な授乳方法を選択でき、実践できるよう支援する。
  ②母親の状態をしっかり受け止めて、赤ちゃんの状態をよく観察して支援する
  ③授乳のときには、できるだけ静かな環境で、しっかり抱いて、やさしく声をかける   ように支援する
  ④授乳への理解を支援が深まるように、父親や家族、身近な人への情報提供を進める
  ⑤授乳で困ったときに気軽に相談できる場所づくりや授乳期間中でも、外出しやすく、   働きやすい環境と整える
「授乳・離乳の支援ガイド」掲載先 健やか親子21ホームページ
 http://rhino.med.yamanashi.ac.jp/sukoyaka/zyunyuu_rinyuu2.html

第27回北海道学校歯科保健研究大会

日 程 平成19年11月2日(金)13:00~
 会 場 札幌市・北海道歯科医師会館

 テーマ 子どもたちの未来を想い 子どもたちの健康つくりを考える
 講 演 栄養教諭からの提言
      函館短期大学講師 保坂静子 氏
      
      その他、歯・口の健康つくり推進指定校からの事例報告、パネル
      ディスカッションを企画しています。  
※詳しくはこちら http://www.doushikai.net/bukai/contents.view.php?b=188

高齢者医療費の負担増凍結について

高齢者医療費について、新内閣において再任された舛添要一厚生労働相と、谷垣禎一自民党政調会長は9月27日、党本部で会談し、与党プロジェクトチーム(PT)を9月28日に設置し、10月前半に負担増の凍結についての具体案をまとめることで合意した。
高齢者医療費凍結PTは自民党の丹羽雄哉元総務会長、公明党の坂口力副代表らで構成されている。凍結対象のうち、75歳以上を対象にした後期高齢者医療制度の保険料は、11月中に各自治体の条例で定めることになっている。舛添氏は会談後、記者団に「10月いっぱいには決めないといけない」と述べた。
財源については 政府・与党内では、平成19年度補正予算で対応する方向で検討が進んでいる。

入れ歯 洗浄剤にいれ乾燥防止を

入れ歯は理想的には毎食後に清掃するのがよいが、少なくとも1日1回(例えば就寝前)は入れ歯についた食べかすを清掃しましょう。このとき、通常の歯みがき剤は決して使わないでください。入れ歯の表面をすり減らします。
 入れ歯は、乾燥による変形する恐れがあります。入れ歯をはずしたときは必ず水につけて、乾燥を防ぎます。また、入れ歯の表面や歯の間のみぞに歯石のような沈着物やたばこや茶渋などがつくことがありますが、自分で無理して取ると傷をつけたり変形や破損の危険がありますので歯科医院で相談してきれいにしてもらいましょう。
                   山口新聞 2007.7.11

初期のむし歯

初期のむし歯に対する対応は、歯の汚れを取り除くこと、口の中に糖分が長く停滞しないようにすること、フッ化物を応用すること(フッ化物配合の歯みがき剤の使用、フッ化物による洗口、フッ化物の塗布など)、またキシリトールも再石灰化を促進する。初期のむし歯は自覚症状がないので、かかりつけ歯科医を持ち、定期的な健診や予防処置をうけることが大切です。
                    福島民報 2007.6.18

健康な心と身体はお口から 自己環境づくり 心構えが重要な鍵に

生活習慣病もお口の病気も食育の原点を忘れ利便性を求めた社会環境や生活環境の乱れによる一つの自己環境破壊として注目されている。近年、物の豊かさ、飽食の時代、少子高齢社会を反映し、生活習慣病になった方々や寝たきりの方々が増加しています。国はさまざまな法律や制度改正を行い生活習慣病対策や介護予防対策や来年度から医科において40歳以上の方々を対象に健診(特定健診、特定保健指導)制度が義務化されます。このため相模原市歯科医師会では、介護予防としてのお口の清掃・機能訓練は寝たきり予防に効果、お口の基本健診、お口の健康教室、健口ウォーキングによる健康づくり運動など健康づくりを推進している。
                   神奈川新聞 2007.8.28

インプラント 利点の裏にリスクも

 インプラントは、しっかり噛めるなどの利点があり、昨今インプラント治療を選択する人が増えている。しかし、インプラント治療を受けたあと神経麻痺で口の感覚がなくなった。痛みが残るなどの症状がでることもある。
 安全なインプラント治療を受けるには、インプラントの良い点のみでなく、外科手術のリスクをしっかり説明してもらう。などが必要である。
            東京新聞 2007.9.7

指しゃぶり、おしゃぶりがかみ合わせに及ぼす影響

北海道倶知安保健所 主任技師 丹下 貴司先生(歯科医師)
 指しゃぶりの発現は、胎児期から存在するもので子どもの発達過程における生理的な行為であるが、3歳以降も長期にわたり見られる場合には歯列への影響が強く懸念される。医科の立場から見た場合「指しゃぶりは生理的な人間の行為であるから、子どもの生活環境、心理的状態を重視して無理に止めさせない」という意見が多い。このことを受けて平成18年1月に小児科と小児歯科の保健検討委員会から統一的見解が示され、全体として指しゃぶりについては3歳頃までは、とくに禁止する必要がないが、3歳以降に頻繁に続く場合には、小児科医、小児歯科医、臨床心理士などによる対応が必要であるとされている。
 おしゃぶりついての問い合わせが多くなっています。ちまたでは、「鼻呼吸が身につく、口呼吸による生じる可能性のある小児ぜんそく、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎を予防できる」「体の発達や病気予防のために重要なので、3~4歳ころまで続けた方がよい」など言われていますが、小児科の立場からみると「赤ちゃんの口呼吸と病気の関係は科学的に証明されていない」とし、前述とおしゃぶりの使用については否定的です。歯科の立場でも「歯の生える前のおしゃぶりの使用は問題ないが、3歳以降も長期にわたり使用した場合、歯並びに悪影響が出る可能性がある」とされています。このことから、
①おしゃぶりは必要がなければ使用しない
②やむを得ずおしゃぶりを与えた場合にも1歳6ヶ月ころまでには使用を止める方向で育児指導を行うことが望まれます。
 参照「小児科と小児歯科の保健検討委員会 報告掲載ホームページ」
    http://jspd.or.jp/public/about

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