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レントゲン撮影時の放射線量はどれくらい?

『放射線量』という言葉を耳にしない日がないこのごろ、敏感になっておられる方も多いのではないでしょうか?また、臨床で行うレントゲン撮影時に受ける放射線量はどのくらいなのでしょうか。今回は日常生活と放射線について原子力2005放射線医療総合研究所等調べによる資料を基にまとめてみました。
 放射線は自然放射線と人工放射線に分けられます。自然放射線とは宇宙、大地、食物から等、日常生活の中での線量のことです。世界平均の一人当たり年間自然被ばくは2.4ミリシーベルト。東京⇔ニューヨーク間の飛行機往復では0.2ミリシーベルトなので12往復すると年間自然被ばくと同じ量に・・・。
 人工放射線とは、レントゲン撮影等で受ける放射線量のことを言います。健康診断で行う肺のX線集団検診では1回あたり0.05ミリシーベルト、胃のX線集団検診1回では0.6ミリシーベルトです。
 さて、歯科での放射線量は、パノラマ撮影で0.0436ミリシーベルト、デジタル撮影で0.0391ミリシーベルトとなっています。歯科治療でのレントゲン撮影を不安に思う方に、このような情報を提供してみると良いかもしれません。

インプラントをダメにしないケア法

インプラント周囲炎を防ぐためにはどんなケアをすればいいのか?自分でできるケアはまず、歯と歯茎の境目、歯と歯の間をしっかり磨くことです。電動歯ブラシと歯間ブラシを使い、仕上げに洗口液でうがいするのがお勧めです。ただし、しっかり歯が磨けているか否かは自分ではわからない。
 インプラントの根元が化膿していても自分ではほとんどわかりません。3~6ヶ月に1度は歯科検診を受けるべきです。
              日刊ゲンダイ 2011.4.12

”歯”のない人は認知症のリスク高

75歳以上で自分の歯がほとんどない人や入れ歯を使っていない人は、歯が10本以上残っている人に比べ、認知症になる可能性が高くなることが、佐賀県歯科医師会などの調査でわかった。
 かむ行為は脳に刺激を与えるので、歯がなかったり、義歯を適切に使っていない人の方が認知症になったり、症状の加速につながると考えられる。
              佐賀新聞 2011.4.27

口腔がん かかりつけ医で早期発見

舌や歯茎など口の中にできる「口腔がん」。早期発見すれば治る可能性が高いが、口内炎や歯周病などと思い込んで進行してしまう場合もある。歯科治療中に見つかることもあり、札幌歯科医師会は「気になる症状があれば、まずかかりつけの歯科医や耳鼻咽喉科に相談してほしい」と呼びかけている。

 口腔がんが疑われる主な症状の自己チェック
  ■口の中にしこりや腫れがある
  ■舌や歯茎、頬の粘膜に白くなっていたり、赤くなっている部分がある
  ■口内炎がなかなか治らない
  ■口の中が出血しやすい
  ■入れ歯が痛みや腫れで合わなくなった
  ■歯のぐらつきが続く
  ■抜歯後なかなか傷が治らない状態が続く

                2011年(平成23年)5月18日

「意地でもここでやる」 4代続く歯科医、再起誓う

津波が町を破壊し尽くした宮城県石巻市の旧市街地で、かろうじて残った歯科医院が診察を再開した。「代々通ってくれた患者さんへの責任」。歯科医三宅宏之(みやけ・ひろゆき)さん(39)は同じ場所で続く歯科医院の4代目。がれきだらけの町で再起を誓う。

 3月11日。処置中だった入れ歯がどこにいったか分からなくなるほどの揺れ。患者を帰すと、白衣のままの女性スタッフ4人と高台の自宅に逃れ、津波から助かった。

 2階建ての歯科医院は1階が泥に埋もれ、診察室のある2階の床まで水が達した。周囲の家や店は壊滅状態だったが「周りに何もなくなった中で昔ながらの歯科医院に電気がついていれば安心するじゃないか。ここでやれということなのかもしれない」。同じ場所での医院の継続を決めた。

 つながるようになった携帯電話で連絡を取り合い、三宅さんと女性スタッフ4人が医院に集まったのは3月31日。同日と4月1日は4人のうち2人が相次いで誕生日を迎える。それまでは外食など特別なお祝いをするのが習わしだった。

 前日の30日に仙台市まで行き、2人の誕生ケーキを用意した。3月は11日までしか働いていないが、1カ月分の給与を渡した。遺体の検視で歯型の記録を担当する警察歯科医でもある三宅さんは遺体安置所に通う毎日だったが「大事にしていた」お祝いだけはやりたかった。

 5月10日、水道が開通し医院を再開。玄関には、身元確認にカルテが必要な場合は、三宅さんの携帯電話に連絡をするよう番号を張り出している。患者からは死者、行方不明者が30人ほど出た。

 震災前は「難しい技術を習得できれば患者に還元できる」と学会に参加したり、大学院で博士号を取得したりした。検視に携わった遺体は約800人。すがりついて泣く遺族を間近で見るうち「人生観が変わった」。

 日に約30人が訪れた患者は数えるほどになり、収入減は覚悟の上。スタッフたちは大潮になれば道路が水浸しになる周囲の環境に不安げだ。それでも再開後「先生のところじゃないと」とわざわざ来てくれる患者がいる。「やれる範囲で患者さんに接していけばいい。意地でもここでやる」。固く決意している。

寝るときは必ず外して

被災地での健康維持に、入れ歯の問題が浮上している。ケースがないため、入れたままで口の中に雑菌が繁殖したり、避難時に入れ歯をなくしたため食事ができなかったりなどの事例がある。いずれの場合も、体力を弱める恐れがある。
 入れ歯を入れたままにしておくと雑菌が繁殖する。入れ歯は就寝時には必ず外して洗浄。水がなければウエットティュシュペーパーで拭くだけでも汚れを落とすことができる。避難する時に入れ歯をなくしてしまった人も多い。食べ物を無理に口にすると歯茎を傷つけてしまうし、十分に食べられないと低栄養状態になる。
 入れ歯がない場合は、おかゆなど軟らかいものを用意し、栄養をとるようにしてほしい。食べることは生きる喜びの一つ。しっかりご飯を食べられれば、復興に向けた力を盛りあげられると意気込む。
              日本農業新聞 2011.4.21

健康まつりと歯の健康キャンペーン

内容 手洗い・脳年齢・内臓脂肪症候群チェック、腰痛防止運動、クイズ、肝炎検査、禁煙・歯科等の相談コーナー他
 日時 6月4日(土)
 場所 大雪アリーナ(神楽4の7)
 他  健診結果やお薬手帳があれば持参
 詳  健康推進課 ℡25-6315

酸蝕歯 酸性の物飲食後に水を

飲み物や食べ物に含まれる酸が、健康な歯を溶かしていく「酸蝕歯」。知らず知らずのうちに進行し、一度溶けた歯は元に戻らないという。ひどくなると知覚過敏になったり痛んだり。虫歯にもなりやすくなる。どうすれば防げるのだろう。
 スポーツをした直後や睡眠時には唾液が出にくい。運動後にスポーツドリンクを飲んだ後は、一口の水で中和しよう。寝る前にワインやビールを飲んだら、そのまま寝るのはよくない。うがいをしよう。歯を溶けにくくする、フッ素入り歯磨き剤やリン酸カルシウム入りのガムもお薦めだ。
 初期症状は、前歯がすけたり、色が茶色っぽくなったりする。エナメル質が溶け、象牙質が露出すると、知覚過敏や痛みの症状は出ることもある。すり減りがひどい場合は、マウスガードを作ったり、歯の表面を樹脂で薄くコーティングするなどの治療をする。

 ひょっとして酸蝕歯?
  ① □ 炭酸飲料やスポーツドリンクをよく飲む
  ② □ ワインが好き
  ③ □ ミカンやグレープフルーツなどかんきつ系の果物をよく食べる
  ④ □ げっぷや嘔吐(おうと)を繰り返す
  ⑤ □ よく歯ぎしりをする
  ⑥ □ 歯が平らになってきた
  ⑦ □ 前歯の先が茶色っぽくなってきた
  ⑧ □ 水がしみる

 ドクター田上の診断
  ①~③は酸性が強い飲み物や食べ物です。該当する人の口の中は、歯の表面が溶けやすい環境にあります。④によって逆流する胃液も強い酸性なので注意が必要。
  ⑤の場合、歯がすり減りやすく酸蝕歯が進行しやすくなります。⑥~⑧は、ある程度進んだ状態かもしれません。歯科医に診てもらうことを勧めます。
              朝日新聞 2011.4.18

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