記事一覧

更年期特有の口臭がエストロゲンと密接なわけ

口臭の原因には、大きく分けて4つあります。①口の中のトラブル ②全身的な病気 ③食事などによるもの ④生理的なものです。③や④は病気ではなく、人間である以上、ある程度におってあたりまえといえる、治療の必要のない口臭です。②は、鼻・のどの病気(蓄膿症など)、呼吸器系の病気、消化器系の病気、糖尿病など。これらの病気によってもにおうことがありますので、注意が必要です。けれども、更年期世代の女性に最も多いのは、①の口の中のトラブル。口臭原因の90%を占めています。歯周病、虫歯、そして唾液の減少がその多くの原因です。なかでも、更年期に女性ホルモン(エストロゲン)が坂道を転げ落ちるように減少してしまうことで、リスクが上がるのが、”歯周病”と”唾液量の減少”なのです。まず、歯周病について。なぜ、エストロゲンが減ることで歯周病にかかりやすくなるのでしょうか?エストロゲンには、炎症を抑える働きがあります。このエストロゲンが少なくなる閉経後には閉経前の2倍近く、歯ぐきの炎症成分(サイトカインや酵素など)が多く産生されてしまい、歯周病が悪くなりやすくなるのです。

40歳以上は2割が重症

歯周病は35歳を過ぎて40歳に差し掛かる頃から患者が急増する。厚生労働省が6年に1度実施している歯科疾患実態調査の結果によれば、歯肉に所見のある人(歯肉炎~歯周炎)の割合は8割程度でほぼ横ばいで推移しており、歯周疾患者は特に増加傾向にあるわけではない。ただし、高齢化に伴って重症者が多くなる傾向があり、40歳以上では2割近くが重症と言われる。慢性の歯周炎からじわじわと悪化していくのが歯周病の一般的なパターンだが、まれに30歳以下で急激に進行する侵襲性の歯周炎があり、このタイプにかかると2年ほどで歯が抜け落ちてしまう場合もある。高校生も歯磨き習慣が徹底しているとは言えず、歯肉炎の若者が増えているので要注意だ。男女別では、男性が2倍以上歯周病になりやすい。背景には、忙しいので歯磨きにかける時間がない、仕事が抜けられず歯医者に行っている時間がないといった生活習慣上の問題がある。グラグラと動くのがはっきりわかるようになってから、やっと医療機関を訪れるのは圧倒的に男性が多い。女性の場合は、妊娠期にホルモンの影響で歯肉炎の症状が出やすくなる。妊婦の歯周病が、早産や低体重児の出産にもかかわっていることも明らかになっている。また、更年期に入ると歯茎が腫れたり出血しやすくなり、骨粗鬆症の影響で骨がもろくなって歯周病が悪化するとされる。
             エコノミスト 2011.5.17

食とスポーツで健康を育てる

-ディスカッション-
   バランスのよい食事と歯の健康は運動能力アップの鍵
          柄澤 紀 氏(日本ハム株式会社中央研究所 管理栄養士)

日時  平成23年9月3日(土) 14:30~16:30
会場  旭川トーヨーホテル  (旭川市7条通7丁目)
        参 加 無 料

申し込み・問い合わせ
 上川中部地域歯科保健推進協議会事務局
   〒070-8525 旭川市7条通10丁目
     旭川市保健所健康推進課
   電話 0166-25-6315
   FAX  0166-26-7733

健口普及公開講演会

内容 「8020高齢者の歯のコンクール」表彰式、講演「食とスポーツで健康を育てる」
日時  9月3日(土) 表彰式=午後2時から  講演会=午後2時30分から
場所  旭川トーヨーホテル(7の7)
講師  北海道日本ハムファイターズ専任管理栄養士 柄澤 紀さん ほか
申込  健康推進課 ℡25-6315

歯科の通院、3人に1人が「途中でやめた」- 理由は「面倒になった」が半数

歯科医院への通院を3人に1人が途中でやめたことがある―。日本私立歯科大学協会が実施した意識調査でこんな結果が出た。やめた理由を尋ねたところ、「面倒になった」が約半数で最も多かった。

 調査は今年6月6-8日、全国の10-70歳代の男女1000人を対象に実施し、全員から回答を得た。

 それによると、歯科医院に通ったことがないと回答した33人を除く967人のうち、歯科医院への通院を途中でやめた経験がある人は35.1%だった。
 年齢別に見ると、「30-39歳」が41.5%で最も多く、これに「40-49歳」(41.0%)、「20-29歳」(39.7%)などと続いた。一方、「16-19歳」は22.7%で、他の年齢層より少なかった。
 途中でやめた経験がある人にその理由(複数回答)を尋ねたところ、「面倒になった」が46.9%と約半数を占めた。以下は、「通院の時間が取れなくなった」(35.1%)、「通院の必要を感じなくなった」(25.1%)、「歯科医師やスタッフとの相性が合わなかった」(19.8%)、「経済的理由」(11.2%)などの順だった。

 一方、歯科医院数が増えることについての考え(同)を1000人全員に尋ねたところ、「新しい技術や設備を持った歯科医院が増えるのは歓迎だ」が46.8%で最も多かった。
 このほか、「近くで評判の良い歯科医院を選べるので有難い」(42.0%)など歓迎する意見の割合が高い一方、「乱立すると質の悪い歯科医院も増えるので歓迎できない」(19.1%)、「過当競争でサービスの質が下がるので歓迎できない」(8.2%)との意見もあった。

虫歯になりにくい糖を

子どもは、甘い物が大好きです。あればあるだけ食べてしまいます。歯科医としては、どうしても甘い物に警戒警報を出さざるを得ませんが、とはいっても全ての甘い物がいけないわけではありません。特に虫歯になりやすい食べ物は、砂糖の入っているお菓子やジュース類です。ところで、虫歯を予防することを考えると、おやつは「お菓子の時間」ではなく「間食の時間」というふうに考えた方がいいと思います。おにぎり、ホットケーキ、パン、果物などにジュースや乳酸飲料ではなく、牛乳や麦茶などを飲みものとして添えるのが良いでしょう。そのとき大事なことは、朝、昼、晩の三度の食事に影響を与えない量にすることと、だらだら食べさせないようにすることです。一番虫歯になりやすいのは、小学校を卒業するくらいまでです。経験から言えば、その時期に虫歯にならなければ、大人になっても虫歯で苦労することが少ないように思います。
            福島民報 2011.7.4

手足口病が大流行、大きな発疹が特徴

この夏に大流行した、手足口病。国立感染症研究所によると、同疾患の小児科
定点報告数は最多で3万4216人(2011年7月11~17日)と、昨年同時期の3倍以上
でした。

 今年の手足口病の流行は、コクサッキーウイルスA6(CA6)という、例年とは
異なるタイプの原因ウイルスが過半数を占めています。通常、手足口病では高熱
が出ることはほとんどなく、四肢末端に発疹が現れますが、今年は、発症初期に
39℃近い高熱が生じ、例年よりも大きな発疹が広範囲に現れることが多いのが特
徴。このため、水痘やカポジ水痘様発疹症と診断されたケースもあったようです。

 流行は収束の気配を見せていますが、西日本では大分県や高知県などで依然報
告数が多く、東日本でも、青森県、山形県、岩手県などで現在も流行が続いてい
るので、注意が必要です。
日経メディカル2011年9月号「トレンドビュー」(転載)

電動歯ブラシ 歯磨き粉変える必要

「手軽」「短時間で磨ける」と電動歯ブラシの使用者が増えている。しかし、手による歯磨きより楽そうだからといって、いいかげんな使い方をすると、かえって歯によくないこともある。電動歯ブラシで強くこすりすぎると、歯の表面のエナメル質が傷ついたり、歯の根元を刺激して、知覚過敏などを起こすこともあるという。
            南日本新聞 2011.6.21

過去ログ