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手足口病が大流行、大きな発疹が特徴

この夏に大流行した、手足口病。国立感染症研究所によると、同疾患の小児科
定点報告数は最多で3万4216人(2011年7月11~17日)と、昨年同時期の3倍以上
でした。

 今年の手足口病の流行は、コクサッキーウイルスA6(CA6)という、例年とは
異なるタイプの原因ウイルスが過半数を占めています。通常、手足口病では高熱
が出ることはほとんどなく、四肢末端に発疹が現れますが、今年は、発症初期に
39℃近い高熱が生じ、例年よりも大きな発疹が広範囲に現れることが多いのが特
徴。このため、水痘やカポジ水痘様発疹症と診断されたケースもあったようです。

 流行は収束の気配を見せていますが、西日本では大分県や高知県などで依然報
告数が多く、東日本でも、青森県、山形県、岩手県などで現在も流行が続いてい
るので、注意が必要です。
日経メディカル2011年9月号「トレンドビュー」(転載)