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鼻をくんくん 空気吸い上げ香り感知

お花の香りを楽しもうとするとき、私たちはまず花に鼻を近づけます。そうして「くんくん」と鼻腔に空気を吸い上げる感じにして香りを強くハッキリと感じ取ります。とうことは、普段、鼻で呼吸をしているときには、あまり香りを感じないで過ごしていることになります。通常の呼吸をしているときには、比較的隙間が広く、ノドに近い、下鼻甲介のあたりの隙間を空気が通過します。しかし、このあたりの粘膜にはにおいを感じるしくみはありません。においを感じるしくみは嗅上皮と呼ばれる粘膜で、上鼻甲介のさらに上の鼻腔の天井部分にあります。空気中のにおいの元になる物質は、嗅上皮に接触することで、はじめてにおいとして感じられるのです。

歯周病予防と治療

歯周病予防の基本は歯垢がつかないようにすること。そのためには、毎日のていねいな歯みがきが大切です。歯ブラシを使った方法が基本となりますが、電動歯ブラシや練り歯みがき、オーラルリンス、デンタルフロス、歯間ブラシなどを使うとより効果的です。歯科医師によると、実は正しい歯みがきができている人は意外と少ないのだとか。歯科医院などできちんと指導してもらうことをおすすめします。もし歯周病になってしまった場合は、歯科医師や歯科衛生士が専門的に歯の清掃をしたり、歯石を除去したり、かみ合わせの調整を行ったりします。歯周病は初期段階では自覚症状がほとんどありませんので、定期的に歯科健診を受けてチェックしてもらいましょう。大人が毎日しっかり歯を磨き、きちんと歯の定期検診を受ける習慣をつけることはお子さんの歯の健康管理にも役立つことでしょう。しばらく歯科に行っていないという人は、この機会に受診してみてはいかがでしょうか。
               赤ちゃんとママ 11.6月

大人の80%が歯周病ってホント?

通常より深くなってしまった歯と歯ぐきの間のすきま(歯周ポケット)にプラーク(歯垢)がたまり、プラークに住みついた細菌が歯肉に炎症を引き起こし、さらには歯を支える骨を溶かしてグラグラにさせてしまう病気を歯周病といいます。プラークのなかの細菌は、唾液の成分と結合して、歯石となって歯の表面に付着します。細菌は歯石を足がかりにして、さらに歯周ポケットの奥深くへと繁殖していきます。「大人の80%が歯周病にかかっている」といわれることがありますが、厚生労働省の統計を見ると、たしかに約80%の人が「健全」ではないことがわかります。歯周病とまではいかなくても、多くの人が歯や歯ぐきになんらかのトラブルを抱えているといえるでしょう。

公 開 講 座

演題 ゆっくりゆっくりべてるの家
    ~精神疾患とのかかわり方~

 講師 向谷地 生良氏 社会福祉法人浦河べてるの家理事・北海道医療大学教員

 趣旨 心を病んでいる人が地域で生活していくために私たちはどのような支援が出来る    のか、どのように支援したらよいのか。浦河町の【べてるの家】の試みを通して、    すべての人に通じる「楽しく、自分らしく生きる」ヒントを学びませんか。

 日時  平成23年9月13日(火) 18:30~20時
 場所  勤労者福祉会館 (ときわホール隣) 2階 大会議室
 講師  向谷地 生良氏
 対象  北海道全域
 定員  180名
 参加費 一般 ひとり500円 受講生・クラブ会員・賛助会員無料

歯科口腔保健法が成立 基本理念や国等の責務定める

「歯科口腔保健の推進に関する法律」が8月2日(火)、第177回国会の衆議院本会議で可決・成立した。同法は理念法であり、予算を伴うものではないが「歯科疾患の予防等による口腔の健康の保持に関する施策」(以下」、歯科口腔保健)の推進に係る基本理念を定めるとともに、国及び地方公共団体、歯科医師、国民等の責務を明らかにしている。また、国民保健の向上に寄与するべく、歯科口腔保健に関する施策の基本となる事項を定め、施策の総合的な推進を図っている。
                日歯広報 2011.8.5

=市民公開講演会= 生命をまもる口腔ケア 症例を通して考える

日時 平成23年8月27日(土) 15:00~17:30

会場 旭川市民文化会館 小ホール (旭川市7条通9丁目)
入場無料
申込・問い合わせ
 上川中部地域歯科保健推進協議会事務局
  〒070-8525 旭川市7条通10丁目
     旭川市保健所健康推進課
  電話 0166-25-6315
  FAX  0166-26-7733
  ※FAXまたは電話、郵送にてお申し込み下さい。

「無理やり」でも笑って認知症予防を

「無理やり」にでも高齢者に笑ってもらうことで笑いの回数が増え、それが認知症の予防につながる可能性がある―。阪大大学院医学系研究科公衆衛生学の大平哲也准教授は、高齢者らを対象に行った笑いと健康に関する研究に基づいてこう提言している。

顎の痛み=山根源之 口福学入門/5

食べるとき、話すときには口をいろいろな方向に動かしますが、どうやって動いているのかご存じでしょうか。

 口を使うと、唇や頬が動くため、顎(あご)も上下が動くように思えますが、本当に動いているのは下顎だけです。上の歯が並んでいる歯槽骨は頭の骨に固定されています。下顎骨(かがくこつ)の左右の端は頭の骨にある関節窩(かんせつか)というへこみに入っており、そこを支点としてハンモックのようにぶら下がっています。ハンモックの体をのせる場所に歯が並び、下顎骨の表面から周囲の組織へ張り巡らされている筋肉や腱(けん)がこのハンモックをコントロールしています。運動神経に支配された複数の筋肉の緊張と緩みの絶妙なバランスで顎の静止や運動をするのです。

 私たちは上下の歯のかみ合わせで顎が最も安定する位置を探しますが、個人の歯並びや歯の欠損状態に左右されます。リラックスしている時には唇は閉じていますが、上下の前歯は接触せず約2ミリの隙間(すきま)があります。一方、ヒトのかみしめる力は意外と強く、その力に耐える歯が健全な場合は、自分の体重に近い40~60キロの力を発揮します。24時間顎の動きに休みはありません。加えてストレスでの食いしばりや、クセで絶えず口を動かすこと、頬づえなどは関係する筋肉のバランスを崩して顎関節症になりやすくなります。

 手足の関節と違い、顎関節は左右同時に動きます。ハンモックを斜め方向に振った場合を想像してください。左右の関節には異なったねじれが出るので痛みの原因になります。過度な開口では顎がはずれ、口を閉じられなくなります。

 下顎の運動には首の筋肉も関係しており、不調をきたすと肩こりの原因にもなります。人間の頭の重さは体重の約8%、4~6キロあるので、ヒトは常に重い頭を首で支えていることになります。その上、複雑な運動をする下顎をぶら下げているので、どこかのバランスが狂うとすぐに周囲に波及して深刻な痛みなどの症状がでます。

 最近は、愛犬の顎関節症がインターネットで話題になっているようです。犬たちにも人間並みのストレスがあるので、口腔(こうくう)状態も変化したのでしょうか。(やまね・げんゆき=東京歯科大名誉教授)
2011年8月22日 提供:毎日新聞社

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