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子供の虫歯、激減 予防策浸透、20年余で4分の1 歯科医は増加、閑古鳥

「よく磨けているね」。今年4月、横浜市旭区の市立中尾小であった歯科検診。学校歯科医の江口康久万(やすくま)さん(56)が児童に声をかけた。同小は、全校児童の95%に虫歯が一本もない学校として、昨年表彰を受けた。給食後の全校一斉の「歯磨きタイム」などで虫歯予防に取り組む。教壇にも立つ江口さんは保護者の意識の高まりを感じるといい「歯の健康を保つことは正しい生活習慣にもつながる」と話す。

 子供の虫歯は大幅に減っている。文部科学省の調査によると、12歳児の1人平均の虫歯本数は、1989年の4・30本から、2013年には1・05本に減少した。虫歯のある子供の割合も90%超から半分以下の40%台になった。歯磨き粉の市場規模も拡大傾向で、大手メーカー「ライオン」の広報担当者は「比較的価格の高い商品が売れ筋。虫歯対策だけでなく、歯の美白や口臭予防など消費者のニーズは広がっている」と指摘する。

 一方、歯科医は増加の一途だ。歯科医不足が叫ばれ、国の方針で大学の歯学部を増やした結果、60年代に3万人台だった歯科医は現在10万人余に。歯科診療所も13年には約6万8000カ所に達し、コンビニエンスストアの店舗数を超える。過当競争で年間約1400の診療所が廃業するなど環境は厳しい。

 「この歯医者がヤバい」の著書で知られる歯科医の斎藤正人さん(61)は「保険診療ではやっていけず、高額な自由診療の対象になるインプラントや矯正歯科に流れる傾向は強い」と指摘。「歯科医の質は下がり、閑古鳥が鳴く診療所が珍しくない」という。

 国は、業界を取り巻くこうした現状を問題視。現在は診療所の受診患者の3人に1人を65歳以上が占めることから、高齢者に対する訪問医療の診療報酬アップや補助金などによる支援強化、歯学部の入学定員や歯科医養成のあり方の見直しなどについて検討を始めている。厚生労働省歯科保健課は「従来の歯科医療では先細りが目に見えている。新たな歯科医のニーズを探し、多様な医療モデルを示したい」と話す。

一人歯磨きが思わぬ大参時に。乳幼児の歯ブラシ事故に注意。

乳歯が生えると始める歯磨き。小さいうちから子どもに歯磨きを身につけさせようと頑張っている母親も多い。しかし、そこには思わぬ危険が潜んでいる。東京消防庁管内では、平成22年から26年までの5年間に、5歳以下の乳幼児が歯磨き中の事故で207人が救急搬送されているという。また、消費者庁と国民生活センターの共同事業である医療機関ネットワークにも、乳幼児が歯磨き中に歯ブラシをくわえたまま転倒するなどして外傷を負ったという報告も多数寄せられている。中には、歯ブラシが頬に刺さって手術となったケースや、咽頭に刺さった歯ブラシの先端が折れて頸静脈のすぐそばまで入ってしまったケースなど、重症となる事例も珍しくないという。また消費者庁が行った意識調査によると、4人に1人の乳幼児が歯ブラシにより怪我をした、または怪我をしそうになった経験があるとのこと。しかし、歯ブラシは箸やフォークと違い先端に丸みを帯びているため、大きな事故に至るという認識が保護者にはあまりないという。乳幼児に歯磨きを教えることは、オーラルケアの観点からも子どもの成長教育の観点からも重要なことである。しかし、その際には、大きな事故が起こり得ることを保護者が認識することが大切だ。特に1~2歳児は歯ブラシを口にくわえたり手に持ったまま歩き回ることが多く、保護者に対するより一層の注意喚起を促す必要がある。

障害ある子の支援強化を 自宅で生活しやすくと自民

重度障害を持つ子どもが自宅でも安心して生活できるように、自民党の障害児者問題調査会のワーキングチーム(野田聖子座長)が医療や教育面での支援強化を求める提言をまとめ、26日、塩崎恭久厚生労働相、馳浩文部科学相に手渡した。

 医療技術が発達し、危険な状態で生まれても助かる命が増えた。一方で、新生児集中治療室(NICU)を退院しても、人工呼吸器などの医療措置が欠かせない子どもは増えており、自宅で看護する家族の負担も大きい。

 提言は(1)地域でこうした子どもに対応できる医師や看護師を育成する(2)普通学校で教育が受けられるよう小中学校に医療的ケアができる看護師の配置を拡充する(3)家族の就労や休息を可能にする体制を整備する―ことなどを求めている。

個人立歯科診療所の損益差額1274万6千円、4千円増

中医協総会が11月4日(水)、厚労省内で開催され、本年6月に実施した第20回医療経済実態調査の結果が報告された。本年3月までの直近2事業年(度)における前年(度)の個人立歯科診療所の損益差額は1274万6千円で、前々年(度)の1274万2千円から4千円増加した。構成比率は31.3%で横ばいだった。医業収益は4076万1千円で、4064万3千円から11万8千円の増加、介護収益は1万5千円で増減なしであった。医業・介護費用は2803万円で、2791万6千円から11万4千円増加した。
               日歯広報 2015.11.15

話題となるインフルエンザ

 毎年、この時期に流行し、大きな話題となるインフルエンザ。予防接種を受けたり、マスクをしたりと様々な方法で対策をしているが、歯周病菌の一つがウイルス感染を助長している可能性があることを、日本大学口腔細菌学講座の落合邦康教授らの研究チームが発表した。インフルエンザウイルスは、表面にあるタンパク質がタンパク質分解酵素の作用で変化すると感染力が高まる。通常、この変化は喉や鼻などの呼吸器官の細胞が持つタンパク質分解酵素の作用で起こるが、ジンジバリス菌が産生する酵素でもその作用を起こす可能性があるという。落合教授らは、2014年に流行したA香港型ウイルスで実験。インフルエンザウイルスに感染させた細胞に細菌の培養液を混ぜ合わせたところ、ジンジバリス菌が産生するタンパク分解酵素がウイルスの細胞内への侵入を促進させることをつきとめた。

ユーカリの抽出物が歯周病を抑制。歯茎を健康に保つトクホのガムが登場。

菓子メーカーの『ロッテ』と大阪大学歯学部の天野敦雄教授、永田英樹准教授との共同研究により、ユーカリの抽出物とその効果成分「マクロカルパールC」に歯周病を抑制する効果があることがわかった。「マクロカルパールC」は、歯周病菌への抗菌作用と歯垢形成の酵素を阻害する働きが強く、口の中の歯周病菌の増殖を抑制し、歯垢を付着しにくくして、歯周病を予防するという。研究チームはユーカリ抽出物を配合したチューインガムの摂取が歯周組織に及ぼす影響を調査、歯垢の蓄積や歯肉の炎症、歯肉からの出血が抑えられ、歯周ポケットの深さが改善されるなど、数値として示された。ユーカリから抽出した成分が、歯周組織の健康維持・増進に有効に働くことが証明されたのである。また、この成分の特徴として、歯周病菌には抗菌活性を発揮する一方で、口腔内の細菌叢や腸内細菌叢を大きく変えることはないという面もある。ユーカリはもともとハーブティなどの飲用にもなっていて安全性が認められているが、細菌叢への影響が少ないことも確認済み。安心して口に入れることができるという。

ブラッシングだけでは不十分!? 歯周病、口臭予防で洗口液が人気。

 消費者の口腔ケアへの関心が高まる中、市場では従来の歯磨き粉や歯ブラシだけでなく、オーラルケア用品の種類が多様化している。その中でも最近特に人気を集めているのがマウスウオッシュやデンタルリンスなどの洗口液だ。マーケティング会社『プラネット』が行った消費者の意識調査によると、普段の口腔ケアで何を使っているのかという質問で、27.8%の人が洗口液と回答した。洗口液を使用している人を性別、年代別にみると、全ての年代で男性より女性の割合が高く、40代女性の利用率は3割以上、70代以上の女性では4割以上と、年齢が高くなるごとに利用率が増加している。洗口液について重視する点はという問いには、「歯周病予防効果」、「殺菌作用」、「口臭予防効果」といった機能性がトップ3。女性は歯周病予防、口臭予防などの機能性に加え、味や刺激が弱いこと、ノンアルコールがどうかについても重視していることがわかった。極力体に優しく安全なものを選びたいという女性の考え方がうかがえる。

子育て相談(予約制)

内  容  身体測定、育児・栄養・歯科相談(当日の朝、必ず体温を測ってきてください)
 日時・場所 ①12月 1日(火)=東地区体育センター(豊岡2の5)
       ②12月 8日(火)=第二庁舎3階
       ③12月14日(月)=永山公民館(永山3の19)
 受付時間  ①午前9時30分~11時
       ②午前9時~11時
       ③午前9時40分~11時
 対  象  0歳~就学前の子
 申  込  11月20日(金)から子育て相談課 ℡26-2395

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