本整形外科学会の「ロコモチャレンジ!推進協議会」が、成人男女計約5千人を対象にロコモに関する意識調査をインターネットで実施した結果、半数近くがロコモになる不安を抱え、男性より女性の方が、不安度が高いことが分かった。
「既にロコモに該当」と答えた人は全体の1・4%。これに将来なる不安を「かなり感じる」「やや感じる」を合わせると、47・8%がロコモへの不安を抱えていた。男女別では、男性が39・3%だったのに対し女性は55・8%に上り、特に30~50代女性に不安が強い傾向がみられた。
本整形外科学会の「ロコモチャレンジ!推進協議会」が、成人男女計約5千人を対象にロコモに関する意識調査をインターネットで実施した結果、半数近くがロコモになる不安を抱え、男性より女性の方が、不安度が高いことが分かった。
「既にロコモに該当」と答えた人は全体の1・4%。これに将来なる不安を「かなり感じる」「やや感じる」を合わせると、47・8%がロコモへの不安を抱えていた。男女別では、男性が39・3%だったのに対し女性は55・8%に上り、特に30~50代女性に不安が強い傾向がみられた。
<講義内容> 「5S(整理・整頓・清掃・清潔・習慣)活動」
講師 大塚製薬工場 管理薬剤師 山下 庸子
<日 時> 平成26年7月17日(木曜日)17時30分~18時30分
<会 場> 当院 講堂(外来棟2階)
<申 込> 医療機関職員(職種は問いません)
参加ご希望の方は、準備の都合上7月16日(水曜日)までに
地域医療連携室へご連絡下さい。(℡ 0166-22-8111 内線1188)
8020運動は、80歳になった時、もともと28本ある歯を20本残すことを目標に、25年前から始まった。達成率は当初7%だったが、2011年の最新の調査では38%まで上がった。
20本あれば、たいていの物を食べることができる。よくかみ、よく食べれば、きっと健康な状態が続くのだろう。こうした推測からのスタートだったらしい。
ここ20年間で「歯の数が多いと長生き」「健康寿命が延びる」という研究結果が多く発表された。その一つ、沖縄県宮古島の住民を15年間追跡した調査によると、80~89歳の生存率は、機能している歯が10本以上あるグループは10本未満と比べて男性が約2倍、女性は約1・5倍高かった。
歯を失うことは、命を縮めることになりかねない。調査した深井保健科学研究所の深井穫博(かくひろ)所長は「歯の数は健康のバロメーター。年に1度は自分の歯を数えてほしい」と話す。ただ、影響度は男女や年齢でも違うため、今後は複数の目標をつくった方がよいのではないかという。
私の歯を数えてみた。28本を保っている。とはいえ、歯を失う危険性は40代から高まるそうなので、油断は禁物だ。
緩和ケアは、がんと診断された時から始まります――。2007年施行のがん対策基本法で、がん医療の柱の一つに据えられた「緩和ケア」だが、いまだに医療機関によって取り組みの差が大きいため、厚生労働省は先月、全国397カ所のがん診療連携拠点病院に理解を助けるリーフレットを配布した。「今更」ともいえる周知徹底策だが、厚労省は「患者の理解も必要になる。各病院は、分かりやすく伝える資料を作ってほしい」と求めている。
患者のさまざまな身体的、精神的苦痛を低減する緩和ケアの対象については、「治療後」「終末期」など誤解が根強い。リーフレット(A4判2ページ)では、診断時から全ての患者に切れ目なく、適切なケアを実施するよう求めた。また冒頭に赤字で、「医師をはじめとする、全ての医療従事者」が読むよう呼び掛けた。
拠点病院では、08年から専任の医師や看護師による緩和ケアチームの整備を義務付けられたが、5年以上たった今も、▽医療者の意識が以前と変わらない▽ケアに対応する人員が足りない――などから、対応に差が生じている。
訪問に至るきっかけはケアマネジャーからの依頼が増え、また薬剤師による判断も増加傾向にある。東京都薬剤師会が調査・分析して取りまとめた「訪問薬剤管理業務事例集」から、このような傾向にあることがわかった。薬局・薬剤師の在宅方面への進出が指摘されるなか、多くの薬剤師は医師による指示を待っている場合が多い。ところが積極的に在宅訪問を推進している薬局においては、日常的な支援を行うケアマネジャーからの要望でスタートする事例が増加しており、多職種間の連携やコミュニケーションが重要であることが窺えるものとなっている。
薬剤師の介入により残薬状況の改善も
都薬は在宅訪問薬剤管理指導業務実施薬局(1568薬局)を独自に集計し、訪問薬剤管理業務の実例などを収集しており、在宅現場で調剤上の工夫を行った場合や薬学的管理の実施により成果が得られた事例をデータ化している。今回の調査は報告のあった490例を分析し、傾向の変化などについて解説を付け加えている。
患者の状況については「80歳以上90歳未満」が46.9%で最も多く、次いで「70歳以上80歳未満」23.6%となっており、70歳以上で全体の86%を占めている。しかしながら、60歳未満の割合も全体の5.6%存在しており、訪問薬剤管理業務は高齢者に留まらない実態も示唆された。主な疾病では「高血圧症」が216で最も多く、次いで「神経系疾患(アルツハイマー病を含む)」が152、以下「心疾患」120、「脳血管疾患」102、「筋骨格系の障害」97などとなっている。三大死因のひとつである「悪性新生物」は38例に留まっており、都薬は「入院治療が多いため」と分析しているほか、神経系疾患患者の大部分はアルツハイマー型認知症で「訪問薬剤管理指導業務の特徴」としている。
調査した患者(n=463)のうち、そのほかで利用している訪問サービスの有無では「訪問介護のみ」173、「両方利用」126、「訪問看護のみ」89、「利用なし」75という結果となった。生活支援が必要な状態にも関わらず本人・家族以外の接触を拒否するケースも見られ、最小限のサービスに留めているという実態もあったという。療養の場所では「居宅」が87%で大半を占め、そのほかは「有料老人ホーム」7%、「サービス付き高齢者向け住宅」4%、「介護保険施設」2%だった。
薬の管理について尋ねると患者自身が行っているケースが53%存在しており、居宅療養者に限れば61%が自ら薬を管理。残る4割で他者が薬を管理もしくは関与していることが浮き彫りとなった。薬剤師の介入による残薬状況の変化では、残薬の状況が「極めて不良」の割合が34%から1%にまで減少したほか、「やや不良」との判断を下された患者でも大幅な改善が見られることが明らかとなった。薬剤師の介入が在宅服薬コンプライアンス向上に大きく貢献できることが数値の上からも立証された格好だ。
患者宅への訪問手段「自動車」では路上駐車も多い状況
薬剤師の訪問回数・訪問方法及び他職種との連携に関して尋ねた。1カ月の訪問回数では2回が48.2%でもっとも多く、都合4回までの訪問が全体の94.6%に達し、週に1回ほどの頻度が主流となっている。ただ、がん末期または中心静脈栄養法を実施している患者以外でも、調剤報酬で算定できない月5回以上の訪問を行っている実態も散見されている。
訪問に要する時間では「5分以上10分未満」「10分以上15分未満」が全体の56.5%(27.9%、28.6%)を占めており、近隣の薬局で対応していることが多かった。しかし「30分以上」時間を要する場合も約8%程度見つかっており、在宅訪問を実施する薬局の偏りが窺えるものとなっている。
患者宅への訪問手段では「自転車」が42%で最も多く「自家用車」36%「徒歩」18%だった。このうち自家用車を使用している薬局に駐車場所を聞くと「路上駐車」95%「近隣駐車場の利用」65%「駐車許可証取得」は35%に留まっており、駐車許可証の発行について、地元警察や公安との話し合いが引き続き行われることが期待される状況となっている。
薬剤師が訪問するに至った経緯では、従来は医師からの指示が大多数を占めていたが、傾向の変化が読み取れる。「医師からの依頼」が50%で最も多いものの、「その他」も50%となっており、内訳では「ケアマネジャーからの依頼」22%、「家族からの依頼」10%、「薬剤師の判断」7%などと続く。都薬ではこの傾向について「24年改定の算定要件の変更が否定できないが、服薬管理への薬剤師の介入を求める者としては医師よりむしろ患者を世話する家族や介護関係者からの依頼が増えるのは自然であることの表れ」との見方を寄せており、薬剤師から提案した事例を踏まえて「積極的に医師に提案するべき」との意見も掲載している。
都薬は「薬剤師はこれまで『薬を届けてくれる人』と思われていたが、他職種と連携しながら薬学的管理に尽力することにより、専門家として患者のQOLに寄与している」などと調査をまとめている。
小型の家電などに使われているボタン電池を乳幼児が誤ってのみ込み、食道に穴が開くなどの重症事故が相次いでいることから、消費者庁が注意を呼びかけている。
ボタン電池は、コインのような平たいものや、ボタンのような形状まで様々あり、時計や懐中電灯などの小型家電やおもちゃなど、子どもの身の回りでも使われている。乳幼児が誤飲すると食道にとどまることが多く、放電の影響で1時間ほどで食道に潰瘍ができ、穴が開くケースもある。同庁によると、2010年4月から今年3月末までに、子どもの誤飲に関する事故情報が97件報告され、うち6割を1歳児が占めた。11件が入院している。
その一方で、ボタン電池の危険性は保護者に十分伝わっていない。同庁が今年3月に0歳から3歳までの乳幼児を持つ母親3248人にアンケート調査したところ、8割が誤飲事故を知っていたものの、6割が重症事例があることを知らなかった。
事故を防ぐ対策として同庁は〈1〉どの製品にボタン電池が使われているか、電池蓋が外れやすくなっていないかをチェックする〈2〉電池蓋のゆるんだ製品や未使用のボタン電池は、子どもの手の届かない所に保管する――ことをすすめる。
同庁の担当者は「子どもがボタン電池をのみ込んだ、のみ込んだ可能性があるという場合は、一刻も早く医療機関に向かってほしい」と話している。
運動神経が徐々に衰える筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対して、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った二つの治療戦略が研究されている。iPS細胞から神経細胞を作って移植する方法と、iPS細胞から病気を再現して、症状を改善させる薬剤を見つける方法だ。
今回の京都大の研究では、一つ目の戦略を採用。運動神経細胞そのものではないが、神経のネットワーク活動を支える細胞を移植し、マウスの寿命延長に成功した。今後の細胞移植研究の進展が期待される。
運動神経細胞そのものを移植できれば大きな機能回復につながると考えられているが、移植しても細胞が死んで機能しなかったとの報告もあり、適切な移植方法の開発は今後の課題とされる。
二つ目の戦略では、ALS患者のiPS細胞から神経細胞を作り、実験室で病気を発症させて治療薬の候補を加え、経過を観察する。これまでに京都大の同じチームが「アナカルジン酸」という物質が治療薬の素材になり得ることを発見している。
入れ歯の製作などの特殊治療を専門とする豊中市の歯科医院が、自家用ヘリによる患者の送迎サービスを始めた。自身もヘリパイロットという院長が「交通の不便な僻地(へきち)の患者にも気軽に治療を」と、自費でヘリを購入。将来は地震や水害の被災地へ歯科医を空路で送り込む「歯科版ドクターヘリ」の運航も目指す。【山口起儀】
送迎サービスを導入したのは大前歯科医院の大前太美雄院長(46)。2年前、ヘリで大阪市上空を遊覧飛行した際、遠方の患者を空路で送り迎えすることを思いついた。米国製の小型ヘリ(4人乗り)を導入、運航は舞洲(まいしま)ヘリポート(大阪市此花区)を拠点とする小川航空に委託している。
送迎の範囲は、舞洲から片道60分圏内。近畿全域に加え東海、北陸、中四国の一部に約100カ所の発着地点を用意した。舞洲から医院までの移動時間を足しても60~90分程度で「遠方からの通院の負担を減らせる」とメリットを強調する。
かみ合わせを正確に計測する装置の発明など五つの特許を持つ大前さんは、精密な入れ歯を作る。患者は全国から訪れる。歯槽(しそう)膿漏(のうろう)で総入れ歯になる20~40代の患者も増えており、「多忙な現役世代の通院時間の短縮にもつながる」と説明する。
「十分に通院圏内」と高松市に住む患者の会社員の男性(42)は語る。先月7日、入れ歯の点検のため2年ぶりに医院を訪れた。前回は自分の車を運転したが、今回は時間短縮のためにヘリを選択。舞洲までの片道50分の飛行を終え、「ほとんど揺れず快適だった」と振り返った。
ヘリ利用料は、片道30分の地点で1回の診療(2往復分)につき約15万円程度。相乗りも可能で3人の場合は1人約5万円。1泊2日で総入れ歯を自由診療で仕上げる場合は、ヘリの料金や提携ホテルでの宿泊費込みで100万円程度という。料金は高いが、男性は「歯槽膿漏の痛みがつらかった。歯はこの先の人生で重要なので費用は二の次」と、ローンを組んだ。
大前さんは災害時のヘリの活用も想定。歯科技工士とともに被災地へ乗り込めるようにと、今年2月にヘリ操縦士の資格を取得した。民間の自家用機の所有者が日本赤十字社の災害救援に協力する「赤十字飛行隊」に参加する予定で、「阪神大震災や東日本大震災では、入れ歯を置いたまま逃げた人も多かった。避難所での診療支援など歯科医の活躍の余地は大きい。使いやすい料金にすることも今後の課題だ」と話している。