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「 国際競争力ランキング 」□■

 2017年版の国際競争力レポートが発表され、137カ国の中で日本は昨年より
1ランクダウンの9位になりました。
 このレポートはダボス会議で有名な世界経済フォーラムが毎年発表している
もので、「基本的な構成要素」(政治、経済、インフラ、健康、教育など基礎
的条件)、「効率性に影響する構成要素」(ビジネスを効率的に行うための環
境など)、「イノベーションと洗練度の構成要素」(ビジネスの革新性や洗練度)
の3つの大項目および12の中項目、100以上の小項目について評価点を算出し、
各国の生産性の決定要因となる競争力を評価しています。
 今回の上位10カ国は、スイス、米国、シンガポール、オランダ、ドイツ、香
港、スウェーデン、英国、日本、フィンランド。順位の変動はありますが、10
カ国の顔ぶれは昨年と同じです。
 アジアでは、3位のシンガポールがトップ。昨年9位だった香港は、日本、ス
ウェーデン、英国を抜き、6位まで上昇しました。その他のアジア地域では台湾
が15位(前年14位)、韓国が26位(前年26位)、中国が27位(前年28位)など
となっており、大きな順位変動はありません。インドネシアは前年より5つ順
位を上げ、40位(前年39位)のインドを抜いて36位まで上がりました。

 首位のスイスは9年連続1位で、今回の総合スコアは5.86。大項目の「基本的
な構成要素」「イノベーションと洗練度の構成要素」は1位、「効率性に影響
する構成要素」は3位になっています。12の中項目のうち「市場規模」は39位
ですが、その他はすべて8位以内に入っており、「労働市場の効率性」「ビジ
ネスの洗練度」「イノベーション」は1位になっています。総じて競争力を構成
する諸要素の評価が高いことから総合首位となっています。
 一方、日本の最近5年の順位変遷は、9位、6位、6位、8位、9位で、今回の総
合スコアは5.49。大項目では、「基本的な構成要素」が21位、「効率性に影響
する構成要素」が10位、「イノベーションと洗練度の構成要素」が6位です。中
項目では、「基本的な構成要素」に含まれる「マクロ経済環境」が93位と特に
低くなっていますが、「インフラ」「健康と初等教育」「市場規模」「ビジネ
スの洗練度」「イノベーション」は10位以内に入っています。

糖尿病、歯周病予防を 県薬剤師会、歯科医師会が連携

山口県薬剤師会(中原靖明会長)と県歯科医師会(小山茂幸会長)は31日、糖尿病患者に糖尿病と歯周病双方の治療を目的とした連携合意書を交わした。

 糖尿病患者は免疫力が低下するため歯周病になりやすく、糖尿病患者にとって歯周病は血糖を調節する「インスリン」の働きが低下するため糖尿病を悪化させる一因であることから、双方の治療効果の向上、糖尿病の合併症の予防、歯周病による糖尿病治療中断を防ぐことを目指す。「歯・口腔(こうくう)の健康づくり推進週間(11月8~14日)」「世界糖尿病デー(11月14日)」のある1~14日の間、県薬剤師会加盟の785薬局で糖尿病患者に「歯を磨くと血がにじむ」「糖尿病の薬が増えた」といった6項目のチェックシートに記入してもらい、歯科医院を受診するように促す。期間中の状況を確認し、通年事業につなげる。

 山口市吉敷下東の県歯科医師会で合意書の締結式があり、県薬剤師会の中原会長と県歯科医師会の小山会長が合意書を交わした。中原会長は「県内では糖尿病患者の4分の3は薬局で薬をもらう。薬局、歯科の双方で治療効果が上がれば」、小山会長は「今後も多職種と連携し、健康長寿に貢献していきたい」と述べた。

 県薬剤師会と県歯科医師会が特定の疾患に関して合意するのは初めて。昨年度から認知症に関する合同の研修会を実施しており、糖尿病に関する連携に至った。

糖尿病と歯周病の重症化防ごう 医師、歯科医の連携始まる

相互に悪影響を及ぼす糖尿病と歯周病を早期に発見するとともに重症化を防ごうと、山梨県内の医師と歯科医師が連携を始めた。県医師会と県歯科医師会は糖尿病や歯周病が疑われる患者に早期受診を促す専用の紹介状を作成、運用を開始した。有病率が高く「国民病」とも呼ばれる糖尿病と歯周病。専門医は「医科歯科連携によって病気の早期発見を促すとともに、市民の意識高揚も図りたい」と話す。

 吉田歯科医院(甲州市)の吉田英二院長は、患者の急激な歯周病の悪化に思わず手が止まった。前回の診療から半年あまり。だが、口内の炎症がひどく、歯周病の進行状況を4段階で測定する歯の「動揺度」も明らかに上がっていた。糖尿病に罹患している患者。吉田院長は診療が終わった後、「歯周病と糖尿病の病状の進行には深い関係があります。もしかすると糖尿病が悪化しているかもしれません」と告げた。

◎高い必要度

 糖尿病と歯周病の関係に詳しい塩山市民病院の多和田真人院長によると、糖尿病で高血糖状態が続くと、体内の抵抗力が低下して歯周病などの感染症にかかりやすくなる。一方、一部の歯周病菌は血糖値をコントロールするホルモン「インスリン」の働きを妨げ、糖尿病を引き起こす可能性がある。

 歯周病は糖尿病だけではなく、動脈硬化や誤嚥性肺炎、アルツハイマー型認知症などさまざまな疾患との関係が指摘されている。多和田院長は「糖尿病は歯周病の重症化を招き、歯周病は糖尿病を悪化させる。特に国民の有病率が高い糖尿病については、医科歯科連携の必要度が高い」と話す。

 厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、糖尿病が強く疑われる成人男女の割合は2016年時点で12・1%。全国では約1千万人と推計され、年々増加する傾向にある。また、歯周病は高年齢化するほど有病率が高くなり、厚労省の歯科疾患実態調査に基づいて「60代以上では6割に達する」との見方もある。

 県医師会と県歯科医師会などが作成・運用を始めた紹介状は、医科から歯科宛てと歯科から医科宛ての2種類を用意。このうち医科宛て紹介状では「糖尿病の疑いを医師から指摘されたことがある」「2親等以内に糖尿病患者がいる」など歯周病患者の情報を報告。診断を行った医師は、血糖値や血糖状態を示すヘモグロビンA1cなど検査の結果を歯科医師に提供して歯周病の治療計画などに役立ててもらう。

◎HPで公開

 医科歯科連携を機に、糖尿病の簡易検査機を導入した歯科医も。県歯科医師会の副会長を務める吉田院長は「これまでは糖尿病が疑われても、専門外であるために患者に受診を勧めづらかったが、紹介状の運用で早期受診につなげられる」と話す。

 医科歯科連携ではこのほか、11月5日に県と医師会、歯科医師会が医師と歯科医師を対象に研修会を開催。また、県は今月31日まで連携に協力する医師と歯科医師を募集していて、11月以降に協力医として県ホームページで公開する。

口内細菌、腸で増えると潰瘍誘発 治療薬開発に期待

口の中にすむ細菌が腸の中で増えると、腸に慢性の炎症が出るクローン病や潰瘍(かいよう)性大腸炎といった難病を引き起こしたり悪化させたりする可能性があると、慶応大や早稲田大などの研究チームが動物実験で確かめ、20日付の米科学誌サイエンスに発表した。治療薬の開発に役立つ可能性があるという。

 クローン病などは原因がはっきりせず根治療法がない。研究チームは、患者の唾液(だえき)を、体内に細菌がいないマウスや遺伝的に腸内に炎症が起きやすいマウスに口から投与し、腸などを分析した。マウスの腸内では「クレブシエラ属」と呼ばれる細菌が増殖して免疫細胞の一種を過剰に刺激し、炎症を起こしているとわかった。健康なマウスでは炎症は起きなかった。

フッ化物洗口、実施呼び掛け 熊本市で歯科医師ら

第39回むし歯予防全国大会が21日、熊本市西区のくまもと森都心プラザであった。歯科医らが、フッ化物を使ったうがいなどでの虫歯予防を呼び掛けた。

 県歯科医師会、NPO法人「日本フッ化物むし歯予防協会」など主催で約400人が参加。熊本地震のため、昨年の開催予定を延期していた。

 新潟県職員として歯科保健に携わった石上和男・新潟医療福祉大教授が基調講演。フッ化物洗口が同県内の小学校の8割以上、中学校の4割以上で実施され、2016年までの17年連続で12歳児の平均虫歯数が全国最少だった実績を紹介した。

 石上教授は「歯が生えてから数年間予防に取り組むと、効果が長く続く。学校や歯科医らが情報を共有しながら、継続して取り組むことが大事」と強調。同県は08年に条例を制定して、成人期の歯周病予防にも力を入れていると説明した。

 シンポジウムで熊本県や玉東町の担当者らが虫歯予防の取り組みを発表。大会会長の浦田健二・県歯科医師会長は「県内全域でフッ化物洗口に取り組もう」と呼び掛けた。

ちょっと気になる!≪ガミースマイル≫

ガミースマイルって聞いたことありますか?
笑った時に歯ぐきが広範囲で見えてしまう口元のことです。

<原因>
○骨格の問題:上あごが大きい、下あごが小さいなど
 ・遺伝、幼少期の食生活、口呼吸、下あごに肘をつくなどの悪習慣等
○筋肉の問題:上唇を引き上げる筋肉(上唇挙筋)が強すぎる
 ・上唇挙筋の筋力が強いと唇が歯ぐきの上まで上がる
 ・筋肉の強い緊張の為、笑った時に上唇が薄くなる特徴がある
○歯の問題:面積が小さい、前歯が出ているなど
 ・面積が小さいのは歯が短い、生えている場所が低い
 ・歯が前に出るのは指しゃぶりや舌で前歯を押す等の癖等
など、他にもいろいろとあります。

<治療法>
○歯の矯正…ワイヤー矯正など
○ボトックス注射…上唇挙筋が強い方向き
○歯茎整形…歯茎部、粘膜、筋肉切除法、骨切り法など
○トレーニング…重度でなければ目立たなくなる可能性有り

ガミースマイルがコンプレックスとなって思いきり笑うことを
躊躇う方もいらっしゃるかもしれません。
気になる方は歯科医師に相談してみるといいかもしれませんね。

▼ガミースマイルを治すための8つの方法
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/g0sxt8u0as0bmp8dm9bVC

咀嚼の話≪脳の活性化≫

咀嚼による8つの効果「ひみこの歯がいーぜ」の続きです。
「ひ」は肥満予防、「み」は味覚の発達、「こ」は言葉の発音が良くなる。
今回は「の」について。脳の活性化のお話です。

噛む運動は脳細胞の活性化を引き起こし、子どもの脳の発達や
認知症予防などにも効果が期待できます。
硬い食べ物を噛むことは、子どもの知能指数や短期記憶能力に
非常に関係が深いことが分かっています。

高齢動物研究では、硬い食べ物を噛むことは
柔らかいものを噛むのに比べて、
加齢による学習効果の低下を遅延させ、
老化を抑制することに関係があると考えられます。
脳梗塞モデル動物研究では、硬い食べ物を噛むことにより
学習・記憶障害をほぼ回復させることが確認されています。

高齢並びにアルツハイマーモデル動物研究では、
逆に、柔らかい食べ物を噛むことは、硬い食べ物を噛むのに比べて
記憶や記憶保持能力が低下する傾向にあることも確認されています。

成熟動物研究では、硬い食べ物を噛むことにより
記憶力が10分後には330倍に到達し、100倍のレベルが2時間強
持続することが確認されています。
食事後に最も記憶力が向上し、食事後5時間で低下したことから、
記憶力の向上が噛むことによるものであり、
2時間の持続性から「噛むこと」と「記憶力」が関係づけられます。
つまり、朝昼夜の食事時間は脳の活性化を継続するため、
理にかなった食事の間隔時間といえます。

噛むことを意識した食事と食べ方で、脳の働きや記憶力に関係が深いと思うと
日々の食事もおろそかにできませんね。

▼参考文献:日本補綴歯科学会「咬合・咀嚼が創る健康長寿」
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/g0sxs8u0as0bmp8dm9WMz
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医療窓口負担2割に拡大 75歳以上、財務省が改革案 支払い能力、資産も考慮

社会保障費の膨張を抑えるため財務省がまとめた改革案が20日分かった。75歳以上の人が病院の窓口で負担する医療費の割合を現在の原則1割から2割へと引き上げるのが柱。医療・介護保険では高齢者一人一人の負担水準を決める上で、毎年の所得だけでなく金融資産の保有状況も判定材料に加え、資産が豊富で支払い能力のある人には、より多くの負担を求める制度設計も検討する。

 25日の財政制度等審議会で示し、年末から来年にかけて議論を進める。負担増となる高齢者や、受診抑制により収入が減る可能性のある医療機関の反発は必至で、調整は難航が予想される。

 医療費の窓口負担は従来、69歳まで3割、70歳以上は1割だった。2014年度以降に70歳になった人は2割に上げる見直しを段階的に進めてきており、18年度は70~74歳の人が2割負担となることが決まっている。

 財務省は、高齢化が進む中で現役世代の負担を抑えるには一段の改革が必要だと判断。19年4月以降に75歳となる人の負担を2割に据え置くよう求める。これに合わせ、既に75歳になっている人たちの負担も段階的に2割へ上げることを提案する。

 一方、医療や介護の負担水準を決める上で資産の多寡も考慮する仕組みづくりは、マイナンバー制度を活用して預金残高などを把握することで実現を目指す。

 18年度予算編成で焦点となる診療報酬改定では、医師・薬剤師の技術料に当たる本体部分を含めたマイナス改定を主張。介護報酬も引き下げ、国民負担増と財政悪化を抑える姿勢を打ち出す。

 子育て支援では、企業が負担する事業主拠出金の法定上限(現在は賃金の0・25%)を引き上げ、保育所運営の財源を確保する方針を示す。

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