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遊び食べ 怒らないで 離乳期の手づかみ、こぼす、口から吐き出す・・・

 昭和大学歯学部の向井美惠(よしはる)教授によると、乳児は生後11ヶ月ごろから1歳過ぎにかけて、前歯で食べ物をかじり、奥の歯茎でそしゃく、唾液と混ぜてのみ込めるようになる。
 人間の体は、のどや口の中よりも先端の歯や唇、舌先の方が敏感だ。親がスプーンで口の中に押し込んでいては、認識する前にのみ込んで丸のみの癖がつきやすい。「食べさせるときは口の中でなく唇の上に載せて。遊び食べも大事な過程。スプーンなど道具を早過ぎる時期に使わせると、前歯でこそぎとるなど誤った使い方を覚える一因にもなる」と指摘する。
 また、話せなくても食事を楽しむ会話は大切だ。こばやしさんは「こぼさないで」と禁止するより、「握れたね」「お口の中がいっぱいでかめないね」などと、子どもに自分の状況を認識させる言葉をかけるように勧める。
          毎日新聞 2009.6.28

乳歯の歯列不正の原因 指しゃぶり

乳歯列の歯列不正や口唇を閉じにくくすることの原因の1つに指しゃぶりが挙げられますが、乳歯の時期、特に1歳くらいまでの指しゃぶりは乳幼児の自然な行動です。
 しかし、3歳を過ぎても指しゃぶりをしている子供がまだ多くいます。指しゃぶりにはその経緯から大きく二つのタイプに分けられます。1つは、乳幼児からずっと継続している場合です。出生後数ヶ月から始まった指しゃぶりがやめられずに3歳を過ぎても継続して習癖化してしまっているタイプです。
 もう1つは指しゃぶりは一度なくなったにもかかわらず、弟や妹の出生や転居などによる環境の変化によって再び復活しているタイプです。
          福島民友 2009.6.26

北海道歯科医師会学術大会

8月23日本日札幌にて北海道歯科医師会の学会が開催されます。今年は、道北口腔保健センターから藤田先生が発表します。訪問診療についての講習会、障害者治療についての講演など治療・指導について聞いてきます。

がん治療での口内炎ケア 専用洗口液で痛み軽減

抗がん剤の副作用と言えば、吐き気や髪の毛が抜ける脱毛などが知られているが、口内炎もよく現れる副作用のひとつだ。米国の研究では、抗がん剤治療を受けている患者の4割に起き、うち半分の患者では、痛み止めなどの治療が必要になったり、抗がん剤の減量や中断に至ったりする例もある。
 胃がんや、大腸がん、乳がん、肺がん、骨肉腫、白血病などの治療で起きやすいほか、口の周囲に放射線があたる頭頸部がんや食道がんでは、抗がん剤と放射線の副作用が重なり、口内炎が悪化しやすい。
 同センター歯科口腔外科部長の大田洋二郎さんによると、がん治療に伴う口内炎は、粘膜の広い範囲に起き、痛みが激しい。通常の口内炎に用いられるステロイド(副腎皮質ホルモン)の塗り薬や張り薬では効果がなく治療も難しいという。
 そこで、大田さんが勧めるのが、①口の中を清潔に保つために歯磨きなどを工夫 ②洗口液などを使い口内炎の湿り気を保つ ③痛みがひどい場合には痛み止めの薬を使うー対処法だ。
          読売新聞 2009.6.25     

顎関節症 子供の患者が増加中

近年、子供が症状を訴えるケースが目立つ。学校で歯の検診に、あごの項目が加わり、症状が顕在化したためとみられる。柔らかい食べ物を好む食生活の変化で、かむ回数が減ったことが一因との指摘もある。
 耳の前あたりにある顎関節は側頭部の骨のくぼみに下あごの先端の骨が入り込む構造で、適度の空間と関節円板というクッションで骨同士の摩擦を和らげている。鎮痛剤の服用で関節内の炎症を鎮めたり、スプリントと呼ばれるプラスチック板を歯列にかぶせてクッションのずれを治すなどして関節の負担を軽くするのが一般的な治療法だ。
          産経新聞 2009.6.24

「歯科衛生士数」

厚生労働省が発表しました「平成20年保健・衛生行政業務報告」によります
と就業歯科衛生士数は、9万6,442人で、平成18年の前回報告より9,503人増え
ました。

 また、歯科衛生士の就業場所は、歯科診療所が8万7,446人で9割を占めてい
ます。

 その他の就業場所では病院が(4.7%)、市町村(2.0%)、歯科衛生士学校
または養成所(0.7%)、保健所(0.6%)等となっています。

 年齢階級別では25歳~29歳が最も多く、1万8,338人(19.0%)、次いで25歳
未満1万8,154人(18.8%)。45歳~49歳が9,337人(9.7%)で最も少なくなっ
ています。
 また、50歳以上は9,547人(9.9%)で、ただし50歳以上は年々増加傾向にあ
り、昭和57年の233人に比べると40倍以上増えています。

 なお、この報告は都道府県知事に届出のあった就業医療関係者の数値を隔年
報等からまとめたもので、数値は20年末現在のものです。

金属アレルギーが原因

歯科で用いられている金属は、お口の中に入ることを前提としているため、その安全性については、厳しい基準があります。それでもまれにではありますが、金属アレルギーを起こす場合があり、その代表的なものに「掌せき膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」があります。
 特徴として、手のひらや、足の裏に左右対称に無菌性の水泡が多発します。そのため、大部分の方は皮膚科を受診されますが、原因菌は見つかりません。この時点で金属などのアレルギーが疑われ、大学病院のアレルギー外来を紹介されることもあります。
 掌せき膿疱症は、唾液に微量に溶け出した金属イオンとタンパク質が結号して皮膚に運ばれ、それが蓄積されることによって発症しますが、溶け出す金属イオンはごく微量なため一般的には問題ありません。
          福島民報 2009.6.22

虫歯治療の詰め物向け ガラス材料、日本で販促

ガラス材料製造の独ショットは6月中旬から歯科治療向けのガラス材料を日本市場に本格投入する。虫歯治療の後に施す詰め物向けの原料で、ナノレベルの微細な粒子を使い、見た目や強度を向上したのが特長。電子部品製造を手がけるNECとの共同出資会社を活用して販売体制を整備。自然歯と比較して同等の人工歯の性能を出せる製品として歯科材料メーカー向けに販売する。
          日経産業新聞 2009.6.17

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