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甘さ生むアミラーゼ

唾液にはアミラーゼという消化酵素が含まれています。同じ作用の酵素は膵液に存在するので、唾液のアミラーゼは必要不可欠ではありません。それに、アミラーゼは胃液によって壊される運命にあるので、作用を発揮する時間はほとんどありません。アミラーゼは食べ物に含まれているでんぷんやグリコーゲンを分解してデキストリンと呼ばれる物質を作る作用があります。デキストリンはブドウ糖の分子が鎖のように長くたくさんつながった構造です。デキストリンをさらにつなぎ合わせたのがでんぷんやグリコーゲンなのです。
 デキストリンになると人は甘さを感じ出します。その甘さはほのかなものです。実は分解が進んでデキストリンの長さが短くなると、さらに甘さが増すのです。つまりアミラーゼがよく作用すると、でんぷんやグリコーゲンが含まれている食べ物は甘くなるのです。口の中で食べ物をかむと唾液と食べ物がよく混じり、でんぷんやグリコーゲンの分解がすすむはずです。どうりでご飯をよくかむと甘くなるはずです。パンもよくかむと甘みが口の中に広がります。
 食べ物をおいしく食べるために唾液のアミラーゼが存在すると考えられます。食事をあまりかまないで、丸のみのように食べる人がいますが、何かもったいないですね。よくかみしめて、じっくりおいしさを味わってからのみ込んだら?
                  北海道新聞 2010.12.15

平成22年度 忘年会

 12月29日大掃除の後に当院忘年会が開催されます。ボーリングでの個人戦と団体戦があり盛り上がります。毎年技工士のSさんが強いのでハンデをつけさせてもらいました。もう一人のYさんも頑張ってください。ボーリングの後の忘年会もハンデをつけさせていただきます。

20本以上の歯 75~84歳で26.8%

平成21年国民健康・栄養調査結果の概要が12月7日(火)、厚労省より公表され、自分の歯を20本以上有する75歳~84歳は26.8%と、前回調査の平成16年より3.8ポイント増加した。また、70歳以上で「何でも噛んで食べることができる」と回答した割合は59.2%で4.8ポイント増。さらに、75歳以上で20本以上の自分の歯がある場合は、83.8%が「何でも噛んで食べることができる」と回答していた。進行した歯周炎がある割合は、60歳代が36.8%と最も多かったが、50歳代32.6%、70歳以上25.7%、40歳代22.8%と併せて全ての年代で減少した。
                    日歯広報 12月15日

若者に忍び寄る味覚障害

中高年に多かった味覚障害が、若い世代にも広がっている。偏った食生活、唾液(だえき)が少なくなるドライマウス、精神的なストレスなど原因は様々だ。食事が生活の楽しみの一つという人は多く、味が分からなくなるのはつらい。異常を感じたら、症状がひどくなる前に専門医に相談しよう。
 味覚障害の原因となる主な要素
  □ 偏食などによる亜鉛の不足
  □ 亜鉛の吸収を妨げる食品添加物の多量摂取
  □ 薬の副作用
  □ 唾液の分泌減少(ドライマウス)
  □ 舌の上にたまった舌苔
  □ 精神的なストレス
  □ 味覚神経の障害
  □ 歯科治療での金属の埋め込みなど
  □ 舌の炎症、やけど
  □ 老化
                  日本経済新聞 2010.11.19

歯の骨再生する歯周病薬

科研製薬は来春にも歯周病治療薬の承認を国内で申請する。同薬剤は歯周病で破壊された歯を支える骨を再生する。従来の外科手術は歯を支える骨の破壊が進むのを抑えるだけで、骨の再生は難しい。2012年にも同薬剤の承認を見込む。承認されれば歯周病の治療選択肢が広がる。再生医療医薬品である同薬剤の投入により、再生医療市場を開拓する。
                日経産業新聞 2010.11.19

口内ケアに「訪問歯科」

寝たきりで歯の治療に通えなくなった高齢者の自宅を、歯科医や歯科衛生士が訪れる「訪問歯科」が除々に広まってきた。在宅で介護をする場合、見落としがちな口の中のケア。専門家による治療や衛生指導をうまく利用したい。厚生労働省の調査(2008年10月現在)によると、医療保険による訪問治療を行っている歯科医院は全国に約8200か所あり、歯科医院全体の1割を越す。
 しかし、訪問歯科の必要性はあまり知られていないのが現状だ。新潟大教授らが02年~04年度に要介護者368人へ行った実態調査によると、約9割に何らかの歯科治療や専門的な口のケアが必要と判明した一方で、実際に受診していたのは3割未満だった。
                   読売新聞 2010.11.19

妊婦・ママの体調食でケア

妊娠中や授乳期の女性の体調に気を配った機能食品が人気を呼んでいる。妊娠・出産時は味覚や食べ物の好みが変わることが多い。各社は我慢を強いられる女性のストレスを和らげようと、お菓子感覚で口腔ケアや栄養補給ができる製品を投入。女性の妊娠・子育てを応援する。
                 日経産業新聞 2010.11.18

新高齢者医療法案、いまだ流動的、関係者の反発強く

厚生労働省の高齢者医療制度改革会議は12月20日、最終案を取りまとめました。75歳以上の人は、国保あるいは被用者保険に加入、国保の財政運営は二段階で都道府県単位化を進めるのが骨子(資料は、厚労省のホームページに掲載)。

 細川律夫・厚生労働相は、あくまで次期通常国会に法案を提出、2013年3月からの実施を目指しています。しかし、「最終とりまとめ案」の段階に至っても、いまだ各方面からの反対があり、厚労省案通りに法案提出できるかは流動的で、先送り論も浮上しているのが現状。

 20日の会議でも、国保の都道府県単位化で負担増が懸念される全国知事会は、「市町村国保の構造的問題を議論することなく、単に財政運営を都道府県に移しても巨大な赤字団体を作り、問題を先送りするだけ」などと指摘、この最終取りまとめ案に基づく新制度への移行を反対。

 地方自治体の理解を得るため、厚労省は2011年1月から、「国民健康保険に関する国と地方の協議」の場を設け、厚労省の政務三役と、地方(知事・市長・町村長・広域連合長の代表)との話し合いを進める予定。

 一方、与党民主党内からも、厚生労働部門会議の「高齢者医療制度改革ワーキングチーム」が、70-74歳の窓口負担を2割に引き上げる厚労省案に対し、マニフェスト通りの1割維持を主張するなど、厚労省案の見直しを迫る声が上がっています(『70-74歳は1割維持、「厚労省案で国会通るのか」』などを参照)。

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