記事一覧

骨粗鬆症治療薬で大腿骨折

ビスホスホネート長期使用例は前駆症状に注意
ビスホスホネート(BP)服用者が、軽い外傷をきっかけに非典型的な大腿骨骨幹部骨折を起こすケースが報告されている。骨折前に大腿部痛が見られることが多く、その場合、X線検査による確認が必要だ。
日経メディカル2011年1月号「トレンドビュー」(転載)

有床義歯 残存歯守り誤嚥防ぐ効果も

 歯周病や虫歯で失った歯を補う方法として、取り外し可能な有床義歯(入れ歯)がある。「歯が抜けたまま放置すれば、かみ合わせ、発音や見た目を悪くする。有床義歯は、残った歯が過度の負担を受け、抜けるのを防ぐ」と岡山大大学院医歯薬学総合研究科の皆木省吾教授(咬合・有床義歯補綴学)は効用を語る。入れ歯を長持ちさせるには、細菌の固まりである歯垢(プラーク)の除去が欠かせない。「付着した細菌は歯ブラシだけでは取り除けず、日に1回、義歯洗浄剤や超音波洗浄器を使うことを勧める」
 要介護高齢者に有効な総入れ歯が2008年、皆木教授が開発した「咬合・嚥下義歯」。口を開ける際、下唇に当たって外れやすい下顎の入れ歯から、前歯8本分を取り除いた形状。「入れ歯が安定して、かむ機能が回復し、誤嚥や転倒の防止効果がある。食事の介助時も、スプーンを口内に入れやすい」と話す。
                      2010.12.6

口の中の細菌 動脈硬化性疾患に関与?

「歯周病」とは、細菌(歯周病菌)の感染によって、歯茎などの組織に炎症が起きる病気です。細菌、歯周病は口の中の問題だけでなく、さまざまな全身性の病気とも深く関わっていることが明らかになってきました。動脈硬化性疾患の発症では、歯周病菌がつくりだす毒素成分(内毒素)が血液中に運ばれ、血管壁などでコレステロールの沈着や細胞障害を起こすことに関与しているとみられています。従って動脈硬化、ひいては心筋梗塞などの発症を防ぐためにも、歯周病が進行していると思われる場合、歯科にて治療や指導を受けた方がよいでしょう。
                   福島民報 2010.12.6

[歯科] 9割超が「保険の利く範囲を広げて欲しい」と回答  保団連調査

2010年 歯科医療に関する1万人市民アンケート結果(1/27)《保団連》

  全国保険医団体連合会は1月27日に、「2010年 歯科医療に関する1万人市民アンケート結果」を公表した。

  保団連は、2010年の10月8日から12月27日にかけて、国民の歯科医療についての意識や受診動向を調査した。45都道府県(佐賀県、沖縄県を除く)より、1万129人(男性が3831人・37.8%、女性が6199人・61.2%、99人は性別不明)からの回答を得ている。

  調査結果から、(1)歯が全身の健康と密接に関連していると9割が回答(2)歯科医療に対しては9割超が「保険の利く範囲を広げて欲しい」と回答(3)歯科の窓口負担に対しては、5割超が「高い」と回答(
4)「治療せず放置している」との回答が36%(5)治療しない理由は「時間がない」「費用が心配」「治療が苦手」の順に高いことがわかった。

フッ素 洗口液や塗布でむし歯予防

歯科医院で購入できるフッ化物洗口液(ぶくぶくうがいができる4歳前後から使用可)もお勧めです。安価ですし、継続して洗口することでかなりの予防効果が得られます。年齢を問わず使用できますが、子どもの方が歯が柔らかくフッ素を取り込みやすく効果が高いです。歯科医院で塗布する高濃度のフッ素もあります。歯のクリーニング後に塗布してもらうとより効果的です。ごく一部で、フッ素は毒だという意見を耳にしますが、通常の使用量では、全く問題なく、歯を守るメリットだけです。アメリカの人口の約70%は、水道水に含まれるフッ化物を調整して、フッ素を摂取できるようになっています。それに比べ日本は、フッ素の応用に関して遅れていますので、積極的にフッ素を利用し歯を守りましょう。
                   福島民友 2010.12.3

再生医療に歯髄細胞

鶴見大(横浜市)と再生医療推進機構は10月から、小児難病患者へのボランティア細胞保管サービス「歯髄細胞研究バンク」を始めた。日本小児歯科学会が支援し、これまで捨てられていた親知らずや乳歯の神経の細胞「歯髄細胞」を将来の治療用細胞として保存、難病治療の研究に取り組むサービスだ。
 日本小児歯科学会の朝田芳信理事長(鶴見大歯学部教授)は「学会独自の再生医療の技術開発とバンクに保管された細胞を難病の治療や研究に応用していきたい。より多くの人にこの制度を知ってもらうことで難病治療の可能性が広がっていくことを期待している」と話している。
                   福島民友 2010.12.3

医療介護ニュース   >   医療・看護

厚生労働省が公表した2009年の年間報告(確定値)によると、新規HIV感染者とエイズ患者数は計1452人で、過去3番目の多さだった。これは、1日に約4人ずつが新たに感染していることを意味している。エイズは今や、身近な感染症の一つになりつつあるが、HIV陽性者が歯科診療を拒まれたり、一般医療機関で必要な対応を受けられなかったりするケースもある。医療の提供側との橋渡しが求められるが、現状はどうか―。関係者の声を聞いた.
厚労省の研究班は08年、HIV陽性者の約3割が「感染が確定してからも、感染の事実を告げずに歯科診療を受けたことがある」という調査結果をまとめた。
 HIV陽性者にとっては、ささいなことが日常生活を妨げるハードルになってのし掛かる。象徴的なハードルの一つが、歯科の診療だ。HIV陽性者の利便性などを考えると、地域の歯科診療所の役割が大きくなるが、HIV検査で陽性だったことを伝えると、診療を拒否されるケースが実際には少なくない。診療拒否を避けるため、感染していることを隠して受診しているケースもあるとみられる。

 HIV陽性者の歯科診療を支援するため、東京都では「エイズ協力歯科診療所紹介事業」を01年から実施している。10年12月現在、都内に約1万施設ある歯科診療所のうち80施設が、「エイズ協力歯科診療所」だ。
2010年12月30日 12:00 キャリアブレイン

子どものむし歯

文部科学省が12月9日に発表した「2010年度学校保健統計調査(速報)」によれば、中学1年生(12歳)の永久歯のむし歯等数(喪失歯および処置歯数を含む)は、前年度より0.11本減少して1.29本となり、過去最低を記録した。
          日本歯科医師会雑誌 vol.63 №10 2011-1

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