リゾチーム塩酸塩製剤各社は、平成24年1月20日付で歯科領域での
効能の削除申請が承認されたと発表しました。
この承認により、リゾチーム塩酸塩製剤は、歯科領域の適応では
使用できなくなりましたので、ご注意ください。
リゾチーム塩酸塩製剤各社は、平成24年1月20日付で歯科領域での
効能の削除申請が承認されたと発表しました。
この承認により、リゾチーム塩酸塩製剤は、歯科領域の適応では
使用できなくなりましたので、ご注意ください。
「富山湾の神秘」とも呼ばれるホタルイカに脂肪肝を改善する効果があることを、富山短大食物栄養学科の竹内弘幸准教授(47)らの研究グループが動物実験で初めて実証した。
イカにはコレステロール値を下げる作用のあるタウリンが多く含まれていることが、これまでにわかっている。竹内准教授らは、富山県特産のホタルイカにも同様の作用があるとみて昨年4月に研究を始めた。
実験では、ラット21匹を7匹ずつ3グループに分け、それぞれに、通常の餌、ホタルイカの凍結乾燥粉末を5%混ぜた餌、スルメイカの同様の粉末を5%混ぜた餌を2週間与え続けた後、血液と肝臓を調べた。
その結果、ホタルイカを与えたグループは通常の餌を与えた場合に比べ、肝臓の中性脂肪量が平均で3割減少した。一方、スルメイカの場合は1割減にとどまった。血中コレステロール濃度も、スルメイカでは1割減だったが、ホタルイカでは2割減ったという。
ホタルイカを与えたラットの肝臓の遺伝子を解析したところ、脂肪合成に関係する遺伝子の働きが抑えられていることもわかった。竹内准教授は「有効成分の特定や、人間が食べても効果があるのかどうかは、これからの研究課題。有効成分が見つかれば、脂肪肝の治療につながるかもしれない」と話している。
研究成果は5月18-20日に東北大学で開かれる日本栄養・食糧学会で発表される。
読売新聞 3月29日(木) 配信
3月19日に厚労省から発表された第105回歯科医師国家試験結果では、
出願者3,825人に対し、受験者数3,326人、合格者2,364人で、合格率
71.1%であった。前年に比べ合格者は36人減ったが合格率は0.1%
増加し、過去10年間で5番目に高い合格率で、合格者数では過去2番
目に低い結果となった。合格者の新卒、既卒別では新卒が国立89.8
%、公立80.7%、私立78.4%、全体81.4%、既卒は国立51.5%、公
立28.6%、私立47.3%、全体47.5%であった。男女別では、男性が
受験者2,056人、合格者1,404人、合格率68.3%、女性は受験者1,270人、
合格者960人、合格率75.6%となった。
合格基準として一般問題(必修問題を含む)を1問1点、臨床実地問
題を1問3点とし、次の(1)~(5)の全てを満たした者が合格した。
(1)領域A(総論・各論I)82点以上/124点(2)領域B(各論II・各
論III)130点以上/176点(3)領域C(各論IV・各論V)128点以上/
200点(4)必修問題56点以上/70点(5)禁忌肢問題選択数2問以下
昨年は東日本大震災の影響で中止を余儀なくされ、実質2年振りの開催となる日本薬学会第132年会のテーマは「創薬フロンティアが拓く未来医療」となった。組織委員長を務める松田彰氏は、「薬学研究が創薬の最前線で今まで以上に活躍し、これからの医療に積極的に貢献することを目指すことを特徴として打ち出したい」と意欲的だ。その目標に向けて大きく期待されるのが6年制薬剤師で、西島正弘会頭も「初の卒業生は6年制のパイオニアとして活躍してくれるはず」と力を込める。その一方で「6年制教育は医療人としての薬剤師育成に力を入れているため、大学の研究環境は悪化している側面もある」との懸念も示す。その懸念からか今回の学会では、「6年制教育プログラムの第三者評価」と「実務実習モデル・コアカリキュラムの検証」の2つのシンポジウムが組み込まれた。本紙も開催地となる札幌まで出向き、これらのシンポジウムに耳を傾けることとする。
3月24日(土)午後2時より道歯会館2階大講堂において、「明るい未来への歯科医院再興術」と題し標記講習会が開催された。講師は第1回に引き続き、東京都杉並区開業井荻歯科医院の高橋英登院長で、今回は医院活性化に直結するスタッフマネジメントの極意や、実際に行っている継続的予防管理などについて講演した。また「自ら稼ぎ出せる衛生士を目指して」と題し、井荻歯科医院のスタッフである角田裕美歯科衛生士による講演も行われ、会員やスタッフが参加し聴講した。最後に座長の金井副会長より「経営を安定する極意は?」
との質問に高橋氏は「仕事が好きになることです。私は一日14時間
も働いていたことがあり、それは、この仕事が好きでなくてはでき
ません」と答えた。
千葉地検は26日、資格のない麻酔をしたとして、医師法違反(無資格医業)容疑で書類送検された千葉県がんセンター(千葉市)の手術管理部長(47)と歯科医師(38)を起訴猶予処分にした。患者への実害がなかったことなどを総合的に考慮したとみられる。
歯科医師は2010年5月から4カ月半の間に、がん患者10人の外科手術の際に資格のない全身麻酔をしたなどとして、部長は適切に指導しなかったとして、昨年7月に書類送検された。
中川原章(なかがわら・あきら)センター長は「真摯(しんし)に受け止め、安全な医療の提供に努力する」とコメントした。
虫歯の原因となる「ミュータンス菌」の一種に感染すると、腹痛や腸内出血などを繰り返す難病の潰瘍性大腸炎となるリスクが4倍以上になることを、大阪大や横浜市立大、浜松医科大などのチームが突き止め、26日付の英科学誌サイエンティフィック・リポーツ電子版に発表した。
潰瘍性大腸炎の原因は、体内の免疫異常などとされるが、はっきりしていない。大阪大の和田孝一郎(わだ・こういちろう)准教授は「原因の一つが分かったので治療法の開発につながるかもしれない。一部の患者では口を清潔に保てば症状が改善する可能性もある」としている。
チームは「コラーゲン結合タンパク質」を持つなどする特定のタイプのミュータンス菌を、薬剤で軽度の腸炎を発症させたマウスに注射した。すると腸炎が悪化し、注射しない場合の生存率が約7割なのに対し、注射すると約2割に減った。
注射したマウスを調べると、肝臓に菌が取り込まれ炎症に関連する物質が作られていた。免疫異常の引き金とみられる。
潰瘍性大腸炎患者98人の調査では56人がミュータンス菌に感染。うち約14%が特定タイプで、発症リスクは健康な人の4・55倍になった。
この菌をマウスの口から与えても影響しないが、比較的少量でも血中に入ると腸炎が悪化し、生存率が下がった。歯磨きでできる小さな傷にも注意が必要という。
※潰瘍性大腸炎
出血性の下痢や腹痛などを繰り返す炎症性疾患。難病情報センターによると、国内に11万人以上の患者がおり、毎年8千人ずつ増えている。腸内細菌や免疫の異常、食生活の変化などとの関連が指摘されている。ステロイド剤などの薬剤で炎症を抑える治療が主。重症の場合は大腸の全摘出などの手術が必要になることもある。
「この薬、何色だと思いますか?」
白いPTPシート(錠剤を押し出すタイプの包装)に包装されたピンクの錠剤の写真を見せながら、澤田は、医療者と患者にこんなアンケート調査をしたことがある。
医療者では「ピンク」、患者では「白」と答えた人が多かった。「薬の色」を考えるときに、医療者が想像したのは錠剤自体の色だったのに対し、患者が想像したのは、視覚に入る面積の大きいPTPシートの色だった。澤田が医療者と患者の「視点の違い」を強く実感した事例の一つだ。
もしも、医療者と患者で、薬の色に対する認識にズレが生じていたら-。
「白い薬があんまり効いていない気がするんです。もう少し増やせませんか?」というような患者の何気ない一言が、医療者にきちんと伝わらない可能性もある。
澤田が立ち上げに携わった東大大学院薬学系研究科医薬品情報講座では、こうしたデータや事例を、薬剤師や医師、患者から集め、コミュニティーサイトを通じて情報発信している。