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日歯連前会長ら3人逮捕 迂回献金の疑い 石井議員団体に5千万円 東京地検特捜部

政治団体「日本歯科医師連盟」(日歯連)をめぐる迂回(うかい)献金事件で、東京地検特捜部は30日、自民党の石井みどり参院議員の後援団体への5千万円の迂回献金を隠すため、政治資金収支報告書に虚偽の記載をしたなどとして政治資金規正法違反の疑いで、前日歯連会長の高木幹正(たかぎ・みきまさ)容疑者(70)ら3人を逮捕した。

 組織内候補だった石井議員が出馬した2013年7月の参院選に向けて行われたとみられる資金操作は、組織トップの刑事責任が問われる事態に発展した。

 ほかに逮捕されたのは元会長の堤直文(つつみ・なおふみ)(73)と元副理事長の村田憙信(むらた・よしのぶ)(70)の両容疑者。特捜部は認否を明らかにしていない。

 日歯連をめぐっては、13年1月に民主党の西村正美参院議員を後援する政治団体を迂回して、石井議員を後援する政治団体に5千万円を献金した疑惑が浮上。石井議員の後援団体には同じ13年に4500万円を直接寄付しており、特捜部は今年4月、寄付の年間上限額(5千万円)を超えないよう偽装した疑いがあるとみて政治資金規正法違反容疑で関連先を家宅捜索し、捜査を進めていた。

歯科診療情報を一元管理 鶴見大が運用開始、身元確認に期待

大規模災害時の身元確認に役立てるため、鶴見大学先制医療研究センター(横浜市鶴見区)は歯科診療情報を一元的に管理するシステムの運用を始めた。横浜市歯科医師会との包括連携協定に基づく事業。各地の歯科医師の協力でデータを集め、管理する。

 患者の同意を前提に、歯科診療情報や歯型の画像情報などのデータを蓄積し管理する。大規模災害時には検索システムで該当者をおおまかに絞り込んだ上で、最終的には専門の歯科医師が照合して身元を特定する。

 データを蓄積するサーバーは学内に設置。災害時には身元確認作業が行われる施設などのパソコンからもアクセス可能にする。

 伊藤克子鶴見大学長と杉山紀子横浜市歯科医師会会長らが24日に運用説明会を開催した。開発の中心となった鶴見大の佐藤慶太教授らによると、東日本大震災で亡くなった人の身元確認に、歯科治療歴を記したデンタルチャートとの照合が役立った。このことが今回のシステム構築のきっかけになったという。

 歯科診療情報を保有していた開業医自体が被災しデータが失われたケースもあったため、「地域における大学の役割」(鶴見大)の観点からシステムを学内で管理することにした。

日歯連、潤沢に4億円 参院選前に石井みどり議員支援

2015年9月28日 (月)配信朝日新聞
政治資金規正法違反の疑いで東京地検特捜部の捜査を受けている政治団体「日本歯科医師連盟」(日歯連)。2013年参院選の前に、石井みどり参院議員(自民)=比例区=の支援のために支出した総額は約4億円にのぼることが日歯連の内部資料などで判明した。原資は全国の歯科医師から集めた会費で、組織の潤沢な資金が30万票近い得票の背景にあった。

口の粘膜で作った細胞シート、角膜に移植し再生へ…阪大で治験

大阪大の西田幸二教授(眼科学)らは今年8月から、口の粘膜の細胞から作った細胞シートを使い角膜の機能を回復させる再生医療の医師主導治験を始めた。

 来年度中に効果と有効性を確かめ、企業と提携して製品化を目指す。

 治験は、薬の副作用や外傷で両目の角膜の表面が濁った患者が対象。角膜と性質が近い口の粘膜の細胞を患者本人から採り、協力する企業の施設でシート状に培養し、患者の角膜に移植する。

 西田教授らはすでに、同様の手法を用いる臨床研究を30人以上に行い、多くで症状の改善が見られている。ただ治療から数年たつと角膜が再び濁ることもある。西田教授は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から角膜の細胞シートを作り移植する臨床研究についても2016年度から始める計画。

高齢者でPTP誤飲相次ぐ - 1錠ずつ切り離しに注意喚起 消費者庁

消費者庁は16日、高齢者が内服薬などのPTP包装シートを誤飲した事故が多く見られるとして、PTP包装シートを1錠ずつ切り離さず、薬とそれ以外のものを分けて保管するよう注意喚起した。

 7月末までに消費者庁に寄せられた高齢者の誤飲事故は165件。年代別では75~79歳、80~84歳の事故が多く、製品別では内服薬などの包装を誤飲した事例が69件(41.8%)と最も多く、そのうち53件は、PTP包装シートを誤飲したことが明らかな事例だった。次いで洗剤・洗浄剤などが26件、部分入れ歯などが17件と、薬など高齢者の身近にあるものを誤飲する事故が多いことがうかがえた。

 具体的には、夕食後に内服薬をPTP包装シートのまま誤飲し、飲み込むときに喉の違和感があり来院。食道にPTP包装シートと思われる異物があり、内視鏡で除去、経過観察のために入院した。

 また、別の事例では、朝食後に家族が切り取って渡した内服薬を丸ごと飲み込み、喉につかえた感じがあり、近医受診後救急車で来院し、胃カメラで食道からPTP包装シートを回収した事例があった。

 同庁は、PTP包装シートを誤飲した場合、喉や食道、腸などを傷つけたり、重大な傷害を招く恐れがあるとし、「痛みなどの症状が表れるまで誤飲したことに気づきにくく、体調不良などで検査してもPTP包装シートの素材はX線を透過してしまうため、発見が遅れ重症化する恐れもある」と指摘した。

 その上で、薬のPTP包装シートは1錠ずつに切り離さないこと、食品や薬とそれ以外のものは分けて保管すること、認知症の人の手が届くところに不要なものや危険なものを置かないことなどを注意喚起した。

鏡見ながら食べると美味 一人でも

 一人の食事でも、鏡に映る自分の姿を見ながら食べると、鏡なしの場合より食べ物をおいしく感じるとの実験結果を、名古屋大の中田龍三郎(なかた・りゅうざぶろう)研究員(心理学)らが20日までにまとめた。味覚や気分の変化とは別の要因があるとみられ、中田さんは「他者と食べる"共食"環境を疑似的につくりだし、おいしさの感覚が刺激されているのではないか」としている。

 日本では、一人で食事する「孤食」が高齢者を中心に多くなっており、研究を応用することで食事の質を高める効果も期待できそうだ。

 実験では大学生と高齢者16人ずつを対象に、塩味とキャラメル味のポップコーンを「鏡あり」「鏡なし」の状況でそれぞれ試食。1回の試食は90秒で、順番をランダムに変えながら数分置きに実施した。

 試食後に「おいしさ」「また食べたいかどうか」などについて、6段階で評価するアンケートを実施。統計処理したところ、「おいしい」「また食べたい」の評価が「鏡あり」の場合で明らかに高く、食べた量も多かったことが分かった。大学生でも高齢者でも同じ傾向が確かめられた。

 一方、しょっぱさや甘さの感じ方に違いはなく、参加者の気分を評価するテストも実施したが、鏡の有無で気分に違いはなかったという。

 川合伸幸(かわい・のぶゆき)同大准教授との共同研究。千葉大で開催された日本認知科学会で19日に発表した。

子ども医療費、補助金減額、見直しへ 厚労省検討 独自助成の自治体

厚生労働省は、子どもの医療費を無料化するなど独自の助成をしている地方自治体に対し、国民健康保険(国保)の補助金を減額する現行の仕組みを見直す検討を始めた。減額措置には、こうした自治体に応分の医療費負担を求める狙いがあるが、少子化対策の観点から、政府の対応に批判も出ていた。医療関係者らによる有識者会議で1年かけて検討し、安易な受診の防止策を含めて来夏までに結論をまとめる。【細川貴代】

 子どもの医療費は、小学校入学前は2割、入学後は3割を自己負担する。しかし、実際には子育て支援などのため全自治体が独自に医療費を助成している。厚労省の調べでは、2014年4月時点で全国1742市区町村のうち、子どもの医療費の自己負担が無料の自治体は56・6%。残る43・4%も一部を軽減している。

 8割弱の自治体は所得制限を設けていない。対象年齢は「15歳まで」が最も多く、通院医療費を助成する自治体では53・4%を占める。「就学前まで」は19・3%、「18歳まで」は11・5%。入院助成では「15歳まで」が66・1%に上る。

 独自に医療費を助成する自治体に国が補助金を減額するのは、患者の自己負担が減れば病院に行く人が増え、医療費全体も増えるという考え方に基づいている。13年度に減額された補助金は総額114・9億円。都道府県別で最多は東京都の17・4億円で、愛知県9・2億円、千葉県6億円と続く。

 これに対し、全国知事会など地方側は減額措置の見直しを要望してきた。厚労省は、軽症でも休日や夜間に安易に救急外来に行く「コンビニ受診」の防止策などをあわせて検討し、医療費増に一定の歯止めをかける方針だ。

NST勉強会

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10月24日別紙にてNST勉強会が開催されます。
是非参加してください。

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