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町の薬局で糖尿病を無料チェック- 早期発見プロジェクト

糖尿病を患う人が増加の一途をたどっている。国内の患者数は昨年、1000万人を突破したともいわれ、「成人の10人に1人が糖尿病」の時代になった。深刻な合併症を回避するには、やはり早期発見がカギを握るが、多くの人は、自覚症状のないまま病気を進行させてしまっているのが現状だ。こうした中、「身近な地域の薬局で、気軽に糖尿病の血液検査をしてみよう」というユニークな試みが東京都足立区内で行われている。新たなアプローチで糖尿病の早期発見を目指すプロジェクト「糖尿病診断アクセス革命」をリポートする。

■検査のハードルを下げる「医薬連携」
  「糖尿病が心配な方、朗報です!」―。綾瀬駅から歩いて数分、「あやせ薬局」(飯泉千春代表取締役)の入り口に、こんな張り紙が見えた。駅前商店街の一角で調剤も行う、いかにも「町の薬屋さん」らしい店構え。「糖尿病診断アクセス革命」は、こうした地域の薬局で糖尿病の診断基準の一つ「HbA1c(ヘモグロビンA1c)値」を無料測定できることが、一番のポイントだ。

 このプロジェクトは、東大と足立区医師会、区薬剤師会、地域の糖尿病対策を推進するNPO法人ADMS(アダムス)の共同研究事業として、昨年10月にスタートした。HbA1c値の簡易測定機器を区内9か所の薬局に設置。指先からの微量採血で、すぐに結果が分かる。糖尿病検査のハードルを下げることで、より多くの未診断患者や予備群の発見と治療につなげようとの狙いで、「医薬連携」の取り組みになっている。

重症者は脳や血管に負担 いびき/2

「あなたもいびきをかくのでは?」。国立病院機構福岡病院の中野博・睡眠センター長は記者(33)を見て言い当てた。身長173センチ、体重65キロ。あごは細めで「標準体形」を自任してきたが近年、おなかが出てきた。就寝時は別室に避難する妻の観察によると、睡眠時無呼吸症候群(SAS)ではないようだが、中野センター長は「音の強いいびきはそれだけで要注意」と警告する。

 中野センター長によると、SASを発症していない88人を、いびきの音の強弱で4段階に分けて調べたところ、最も弱いレベル1は就寝前と起床時の血圧に差がなかったのに対し、レベル4は起床時に13%上昇した。別の調査では、いびき重症者は軽い人より脳に血液を送る頸(けい)動脈に動脈硬化が起きる確率が3倍に増えた。

 いびきによる呼吸は、睡眠時に舌やのどの筋肉が緩み、舌根(ぜっこん)が沈み込んで気道咽頭(いんとう)をふさぐため、細いストローでするようなもの。専門家は「努力呼吸」と呼び、強い音は努力が激しい証拠だ。睡眠中も盛んに心臓が働き続ける上、血中の酸素飽和度が繰り返し下がるので脳や血管に負担がかかる。

 体形もカギになる。首やのどに脂肪がつく肥満は一大因子だが、細身でもあごが小さいと舌が収まらず気道に落ち込みやすくなる。あごの細いスリムな人が中年太りすると黄信号だ。

 いびきが強いほどSASを発症する傾向も高まるという。中野センター長は「家族が眠れないような音なら早めに治療を」と呼びかける。=つづく

今季のインフル死亡例、約半数が高齢者- 厚労省が疫学情報

厚生労働省は2月10日、今シーズンのインフルエンザ患者の死亡例や重症例についてデータをまとめた「医療従事者向け疫学情報」をホームページ上で公表した。それによると、死亡例の約半数が65歳以上の高齢者だった。厚労省では「高齢者に死亡例の多い季節性のパターンに近づきつつあることが示唆される」としている。
 厚労省では、2009年8月3日―昨年3月23日を昨シーズン、昨年9月6日から今年1月30日までを今シーズンとして、疫学情報を分析した。
それによると、今シーズンにインフルエンザで医療機関を受診したのは推計で約490万人。国民の26人に1人が医療機関を受診したことになる。年齢別では、15歳未満の小児が他の年齢に比べて多く、昨シーズンの傾向に類似していた。

 今シーズンの死亡例は57例で、受診者の9万人に1人が死亡したことになる。昨シーズンの198例と比べると、65歳以上の高齢者の割合が大きく増加。昨シーズンは28.3%だった高齢者が、今シーズンは49.1%に上った。平均年齢は56.6歳で、昨シーズンの48.1歳から8.5歳上がった。

 重症例は、▽急性脳症▽人工呼吸器を装着▽集中治療室に入室―のいずれかに該当した人で、今シーズンは188例が報告された。受診者の3万人に1人が重症化したと推計される。
 昨シーズンの1642例と比べると、昨シーズンは15歳未満の小児が68.8%を占めたのに対し、今シーズンは35.6%で、より高い年齢層での重症例が多く報告された。平均年齢は37.1歳で、昨シーズンの20.4歳から16.7歳上がった。
( 2011年02月10日 22:47 キャリアブレイン )

お年寄りに食べやすく

麺類はすすって食べると勢いで麺やつゆが気管に入る「誤嚥」の危険がある。すすらなくてよいよう、長さ3~5cmに切り軟らかくゆでる。みそ汁のようにとろみのない汁物も、むせやすく誤嚥しやすい。水溶き片栗粉を加えてとろみをつけると食べやすいです。とろみでゆっくりのどに入るので、飲み込むタイミングが取りやすくなるんだって。また具と汁を別々に食べる方が、むせにくい。
 調理の注意点はなんだろう。食べにくくなった高齢者の食事は軟らかいもの、と考えがち。軟らかいものばかり食べてかまずにいると、唾液の分泌が少なくなり、口の中が汚れやすくなってしまいます。味わいも感じにくくなっちゃうって。ある程度口を動かせばかみ砕けるような調理をする方が、食べる機能を保つのによい。
                  朝日新聞 2011.1.16

     

総合的咬合・咀嚼機能検査で1技術を承認- 先進医療専門家会議

厚生労働省の「先進医療専門家会議」(座長=猿田享男・慶大名誉教授)は2月10日の会合で、第2項先進医療として昨年12月に受け付けた3技術のうち、歯科の1技術を承認した。これによって、一定の条件の下で保険診療との併用が可能になる。
 承認されたのは、有床義歯による咀嚼機能の回復が必要な歯の欠損症例が適応症の、有床義歯補綴治療における総合的咬合・咀嚼機能検査。

 有床義歯を新たに作製した際、咬合や咀嚼機能についての検査は、従来は医師の経験や有床義歯を装着した患者自身が訴える違和感などを基に微調整を行っていた。
 新技術では、歯科用下顎運動測定器を用いて咀嚼運動を自動解析し、正しくないかみ合わせや口腔内への当たりなどがないか調べる。併せて、グミゼリーを左右で片側ずつ咀嚼してグルコース濃度を測定し、顎運動の左右の均衡状態を調べる。両検査は、デジタル画像によって3次元的かつ定量的に評価することが可能で、より微細な有床義歯の調整ができるようになる。また従来は、調整に通常7、8回の通院が必要で、約8週間の期間を要していたが、新技術では4、5回で調整が完了するため、通院期間も約半分に短縮するという。この先進医療に掛かる費用は、1回の検査当たり5000円で、典型的な1症例に要する費用(保険外併用療養費)は2万円。
 12月受け付け分のうち、残り2技術については、書類の不備などを理由にいずれも返戻となった。
( 2011年02月10日 19:42 キャリアブレイン )
院長談:入れ歯の調整に7,8回かかることはありません。疑問が残る承認です。

「お口ポカン」要注意

電車の中などで、口を開きっ放しにしている子どもを見かけることがある。人間は一般的に鼻で呼吸する。口呼吸が癖になると細菌などを取り込みやすくなり、病気にかかるリスクが増えるほか、歯の成長にも影響する。
 歯の内部には、表面の粘膜や織毛でホコリや微生物などの異物を取り除く働きがある。また、のどを痛めないように外部の乾いた空気に湿り気を与え、温めてから体内に取り込む加湿や加熱の機能もある。鼻はにおいを感じる機能だけでなく、体内に異物が入るのを防ぐフィルターの役目を果たしているというわけだ。
 口呼吸は歯の成長にも影響を与えると言われている。口を開けたままにしておくと唇や舌の位置が定まらず、歯並びも悪くなる恐れがある。また、口呼吸は虫歯になるリスクも高い。口を開いたままだと口内が乾いて、唾液の循環が悪くなり、歯を溶かす細菌が増えやすくなる。
                    毎日新聞 2011.1.9

認知症患者への歯科医療・口腔ケアセミナー開催のご案内

北海道歯科医師会口腔内科分野生涯研修プログラム認定研修

    ☆☆☆ 認定研修会は残すところあと2回!!! ☆☆☆

           m(__)m 是非ともご参加ください m(__)m


主 催:北海道歯科医師会・北海道歯科衛生士会
日 時:平成23年3月13日(日)10:00~12:30
会 場:北海道歯科医師会館(札幌市中央区北1条東9丁目)

講 師:東京歯科大学 オーラルメディシン・口腔外科学講座
東京歯科大学 市川総合病院 歯科・口腔外科
枝広 あや子 先生
参加費:無料
<参加対象> 道歯会員、道歯会員診療所に勤務する歯科衛生士、
北海道歯科衛生士会員、看護師、医療関係者など
<お申込み> 氏名、所属、職種を明記のうえ
北海道歯科医師会までお申込みください。

※北海道歯科医師会口腔内科分野生涯研修プログラム
認定研修会 「2単位」に該当します。

こちらもご覧ください
http://www.doushikai.net/bukai/contents.view.php?b=376

認知症の発症リスク        咀嚼能力に反比例

咀嚼能力の低い人は、認知症の発症リスクが高くなる。日本福祉
大学の近藤克則教授、神奈川歯科大学の山本龍生准教授らが、平成
22年度厚生労働科学研究として行った分析で明らかになった。1月
21日に札幌市で開かれた第21回日本疫学学会学術総会で発表された
もの。
 調査は、愛知老年学的評価研究(AGES)プロジェクトのデータを
基に、2003年10月時に要介護認定を受けていない65歳以上が対象。
4年間追跡できた4425人について、要介護認定を伴う認知症度Ⅱ以
上が発症するまでの各日数や歯数、咀嚼能力、かかりつけ歯科医院
の有無との関係を検討した。

過去ログ