記事一覧

歯科本体 +1.7%

政府は12月21日(水)、平成24年度診療報酬改定率を発表し、歯科本体は前回の2.09%からは下がったものの、厳しい経済環境や保険財政の中で1.70%のプラス改定で決着した。歯科診療報酬が引き上げられるのは3回連続。本体改定率は、薬価改定率▲1.26%(薬価ベース▲6.00%)と材料改定率▲0.12%、計1.375%の引き下げで財源を捻出し、1.379%引き上げられた。
 医科は1.55%、調剤は0.46%のプラス改定であった。全体(ネット)では0.004%のプラスで、10年ぶりのプラス改定となった前回の0.19%か2回連続でのプラス改定となった。年明けからは、中医協の場で具体的な点数配分の議論が始まる。
                日歯広報 12月25日

スポーツ基本法成立後の主な動き

7月 スポーツ指導者研修等の講習テキスト等に歯科の内容を入れ、スポーツ歯科医学の普及、啓発への尽力を図る
8月 スポーツ基本法施行
     文科相に平成24年度制度・予算に関する要望書提出。中
央教育審議会スポーツ・青少年分科会委員として、スポーツ
歯科医学に携わる委員の追加を求める
11月 日本体育協会にスポーツデンティスト(仮称)資格認定講習
会の協同実施を提案
                日歯広報 2012.1.5

インフル患者報告が前週から倍増- 5-9歳は約4倍に

ファイル 2484-1.jpg

インフルエンザ定点医療機関(全国約5000か所)当たりの患者報告数が、9-15日の週は7.33人で、前週(3.76人)から倍増したことが20日、国立感染症研究所感染症情報センターのまとめで分かった。この値を基に同センターが推計した定点以外を含む全医療機関の受診患者数は約40万人。特に、最も多い5-9歳の患者数は約8万人で、前週(約2万人)から約4倍に急増している。

 推計患者数を年齢層別に見ると、5-9歳が20%を占めたほか、0-4歳も15%に上った。以下は、前週最も多かった30歳代が12.5%、10-14歳、20歳代、40歳代がそれぞれ10%などだった。

 都道府県別では岐阜の23.82人が最多で、以下は愛知(22.63人)、三重(21.92人)、高知(19.52人)、福井(16.38人)などの順。全都道府県で前週を上回った=グラフ=。

 警報レベルを超える保健所地域は18か所(8府県)で、前週から4か所増加。注意報レベルのみ超える地域は112か所(29道府県)で、3倍近くに増えた。

 2011年12月5日―12年1月8日の5週間に検出されたインフルエンザウイルスは、A香港型が92.1%で、B型が7.3%。インフルエンザ2009の検出も0.6%あった。

食べる幸せ いつまでも

患者や家族が在宅医療に踏み切ろうとする時、いくつかの壁が立ちはだかる。その一つが、食物が誤って気管に入る誤嚥の恐怖だ。78歳男性は食べることが大好きだった。年を重ねるにつれ、食べ物を飲み込む嚥下力が衰えた。食べてはむせる。体はやせ細り、寝たきりになった。
 病院医師の勧めで、へその横から胃へ穴を開けて、栄養液の注入口にする「胃ろう」を作るための手術を受け、2009年秋に自宅へ戻った。デイケア施設に行くと、みんな楽しそうに昼食を食べている。自分は、胃ろうに管をつなぐだけ。食事の時、男性はいつも昼寝をしているふりをした。しょんぼりしている男性を見かねた在宅主治医が、口の機能検査を受けたらどうかと提案した。
 野原は、大阪大歯学部付属病院で嚥下のリハビリを専門にしている。7年ほど前、知り合いの歯科医に「在宅診療を手伝って」と頼まれ、訪問診療を始めて驚いた。食べる力はあるのに、胃ろうで栄養をとっている人がたくさんいたからだ。患者の家族や訪問看護師は、誤嚥が怖くて胃ろうに頼っていた。当初は野原も、口から食べさせた担当患者がむせたり、肺炎を起こしたりするたびに落ち込んだ。だが、次第に「何でも食べられるようにしなければ」という思い込みから解き放たれていった。
 嚥下の訓練や誤嚥のリスク対応などを身につけた「嚥下トレーナー」を育成しようと、野原は小谷らと共にNPO法人を作った。歯科医、歯科衛生士らを対象にした研修会は、事業開始から1時間足らずで満員になる。これまでに数百人が修了した。野原は、認知症患者の家族が語った言葉が忘れられない。「話しかけても返事はないけど、私の料理を食べてくれる」。食べることは、家族との大切なコミュニケーションの手段でもあるのだ。
                朝日新聞 2011.11.30

受け口(反対咬合) 早期治療必要な場合も

Q遺伝的な要素が大きい反対咬合について詳しく教えてください。
 A大きく分けて三種類あります。上下の顎のバランスには問題が少なく前歯のみが反対にかんでいる歯性タイプ②上下に顎が前後にズレており、反対にかんでいる骨格性タイプ③筋肉のバランスが悪く反対にかんでいる機能性タイプです。

 Q反対咬合の中にもタイプがあるのですね。
 A歯の傾きのみが、反対になっているタイプや筋肉のバランスが悪いケースなどでは、治療も比較的急ぐ必要もありませんが、早期に治療が必要となるのは上顎と下顎の大きさのバランスが悪い骨格性タイプの場合です。特に遺伝的な要素がある反対咬合では、成長期に下顎の発育が著しく、早期に顎の骨を切らなければならない手術が必要となる可能性が高くなります。
  反対咬合の治療は、各タイプによって治療方法や開始時期が異なりますので、詳しくは専門医に相談して適切なアドバイスを受けてください。
                福島民友 2011.11.28

歯科医院での言葉の勘違い

印象・バイト・マージン 治療も順調に進み、いよいよ歯の型を取りました。歯科医師とスタッフとの会話が聞こえてきます。「この患者さんの印象良くないね」と言っています。ドキッとしますが、悪口ではありません。「印象」とは英語「impression」(名詞)の訳で、「ひとつの物質をもう一つの物質の表面上またはその内部へ押さえつける行為」の意味であり、歯型を取ることをそのまま「印象」と呼んでいます。この場合は患者さんのことではなく、歯型がうまく取れていないことを伝えたのでした。

 続いて、上下の噛み合わせを取りました。今度は「バイトはOKだね」と聞こえてきます。「アルバイトがやるのは心配」と思うかもしれませんが、「バイト」とは英語の「bite」(名詞)で、噛み合わせのことを指します。

 次の治療日、技工物が完成して歯科医師が試しに歯に合わせた後、電話口などで歯科技工士に「マージンが不足しているよ」と注文をつけています。「ここの歯医者は技工士からバックマージンを取っているのだろうか」と不審に感じるかも知れません。しかしこれも英語「marjin」(名詞)で、「辺縁、輪郭」の意味で使われています。つまり技工物が指示通りの形をしていないとクレームをつけたのです。

 明治初期、西洋歯科医学が導入されましたが、米国人歯科医師の影響が強かったため、英語の直訳や発音が臨床現場で使われた名残ではないかと考えられます。

厚労省:国民の皆様の声:社会保障給付費は年金の他にどんなものがあるのか

(抜粋)
*医師が直接対面診療を行わない「遠隔診療」というものは法律的にはみれば違反ではないか。

 診療は、医師又は歯科医師と患者が直接対面して行われることが基本であり、遠隔診療は、あくまで直接の対面診療を補完するものとして行うべきものである。
 医師法第二〇条等における「診察」とは、問診、視診、触診、聴診その他手段の如何を問わないが、現代医学から見て、疾病に対して一応の診断を下し得る程度のものをいう。
 したがって、直接の対面診療による場合と同等ではないにしてもこれに代替し得る程度の患者の心身の状況に関する有用な情報が得られる場合には、遠隔診療を行うことは直ちに医師法第20条等に抵触するものではない。

永久歯生える時期 歯並び 注意深く観察必要

永久歯が生える時期は、乳歯の場合と同様にかなりの個人差があります。約1年の遅れはしばしば見られますが、特に問題はありません。乳歯に重度の虫歯や外傷などがあった場合には、永久歯が生えてくるのが遅れます。混合歯列期は、小学校入学から卒業するころまでの時期とも重なり、精神発達や知的発達など、あらゆる面でまさに大人への適応の時期ともいえます。みにくいアヒルの子時代(混合歯列期)を経てどのような成鳥(永久歯列期)となるのか楽しみです。
                福島民友 2011.11.25

過去ログ