記事一覧

乳幼児へ菌の感染防ぐ

歯を脅かす虫歯をつくるのがミュータンス菌。口にすみ着いた菌は、砂糖を分解して酸を生みだす。この酸が歯を溶かして虫歯をつくる。菌は唾液1ミリ・㍑中に1万~100万個も生息しているとされる。歯を菌から守るには、どうすればよいのか。菌は歯が生える前の赤ちゃんには存在しないため、まずは感染を防ぐことがポイント。菌は唾液から感染するため、菌を持つ家族からの食べ物の口移しや、スプーンの共有などに注意したい。
 子供も大人も感染してしまった時は、菌の数を減らすことで、虫歯ができるのは防ぐ。その基本は、毎食後の歯磨き。だが、菌が歯の表面に作る「バイオフィルム」という粘着性の高い膜は、歯磨きだけでは落としにくい。食物繊維を多く含む食物をよくかんで食べることで、膜をはぎ取る効果が期待できるという。
                  読売新聞 2011.10.2

知覚過敏

 Q知覚過敏には牛乳を飲むと良いと聞いたことがあります。酸性飲料、かんきつ類を口にした後、牛乳を飲めば予防になりますか。(広島市安佐南区・主婦・30歳) 
 A確かに牛乳は酸性度の強くない飲み物です。しかし、牛乳を飲むよりも、水でうがいをして口内を洗い流したほうが予防になります。もし、うがいをする時間がなければ、牛乳に限らずPH(水素イオン濃度)5.5以下の中性に近い水やお茶を飲むことを勧めます。口内を中和させることで、歯の表面のエナメル質が溶けるのを軽減でき、知覚過敏の予防につながります。知覚過敏になってしまった後は、牛乳を飲んだからといってエナメル質が回復することはありません。

 Q歯のケアに電動歯ブラシが良いそうですが、知覚過敏の予防にも効果はありますか。(広島市中区・主婦・33歳)
 A電動歯ブラシが特に良いということはありません。歯ブラシを手の甲に当てて、こそばゆい程度のブラッシング圧で磨く、汚れの取り残しがないの2点に注意し、丁寧に磨くことが大切です。電動歯ブラシの利点は、短時間で効率よく磨けるところです。手動の場合は小さめの歯ブラシと歯間ブラシ、糸式ようじを併用し、丁寧に口内をケアしましょう。最近は歯磨きを頑張り過ぎて歯が傷つき、知覚過敏になる女性や若者が増えています。心当たりのある方は、歯科医院で1度磨き方を指導してもらいましょう。

 Q知覚過敏に良い歯磨き粉はありますか。(広島市南区・会社員女性・41歳)
 A知覚過敏の人には硝酸カリウム、乳酸アルミニウムの入った歯磨き粉をお薦めします。これらの成分は歯の表面をコーティングして、外部から受ける刺激をブロックしてくれます。パッケージに「知覚過敏用」と書かれていることが多いので、確認してみてください。逆に、塩入りなど粒子の粗い歯磨き粉は歯を傷つけ、症状を悪化させるので控えましょう。
                  中国新聞 2011.9.14

12月中旬から一体改革議論/政府税調、年内に大網策定

政府税制調査会は11月1日の企画委員会と全体会合で、24年度税制改正の実質的な検討を12月上旬までに終えたうえで、同月中旬から消費税率の10%への引き上げを柱とした社会保障と税の一体改革の本格的な議論に入ることを決めた。年内に取りまとめを終え、税制改正大網を策定したい考えだが、調整は難航も予想される。
 24年度税制改正については今月中旬までに各省庁からの要望を絞り込み、閣僚らによる折衝を実施、12月7~9日をめどに実質的に取りまとめる。一方、24年度改正で増税項目の焦点となっている配偶者控除の廃止・縮小を含めた見直しについては、一体改革の議論と併せて検討することとした。
           道歯会通信 №741

免疫力を上げるオススメの入浴法

(1)入浴前にコップ1杯の水を飲む。血行がよりよくなります

(2)40度くらいのぬるめのお湯に、カモミールやラベンダーなどのアロマオ
   イルを2~3滴入れる。香りがリラクゼーション効果を高めます

(3)10分ほど浸かって体を芯から温めます

 体の冷えは、免疫力を下げる原因のひとつ。香りを楽しみながらじっくり体を
温めましょう。

よくかむ 脳を活性化し、認知症予防

よくかんで食べる人は認知症やアルツハイマー病になりにくい。これは医療関係者や老人保健施設などで働く人の間で経験的に知られている事実です。厚生労働省の調査(1995年)でも、アルツハイマー病患者の7割強で自分の歯が残っていなかったことから「よくかまないことが脳の老化につながり、アルツハイマー病になりやすくなる」と指摘しています。
 よくかむことで脳への血流量が増え、常に脳細胞が活発に活動することが、この病気の予防につながっていると考えられるのです。歯を抜いてそのままにしていたり、合わない義歯を使うなどうまくかめない状態を放置していると、アルツハイマー病にかかるリスクが高くなる可能性があるのです。歯をしっかり管理し、よくかんでしっかり味わうことは、脳の健康維持のために大切なことといえましょう。
           北海道新聞 2011.12.7

味の好き嫌いで血流変化  九州大の研究チーム

甘味や苦味など味の好き嫌いを感じることで、顔面の皮膚の血流が
変化することを、九州大の林直亨(はやし・なおゆき)准教授(応
用生理学)らの研究チームが突き止め、12月1日付の米科学誌「プ
ロスワン」電子版に発表した。意思疎通が困難な筋萎縮性側索硬化
症(ALS)患者への食事提供や、食品開発の官能検査への応用が
今後期待できるという。実験は20~30代の男女16人が対象。甘味、
塩味、酸味、苦味、うま味の五つの「基本味」の溶液を口に含んだ
際に、まぶたや鼻など顔の6カ所の部位で起きる血流変化を、レー
ザー光を用いた特殊なカメラで測定した。
この結果、うま味と甘味を「おいしい」と感じた場合、まぶたの血
流が平均11~13%増加し、苦味を「まずい」と感じた場合は鼻の血
流が平均6%低下するなど、味の好き嫌いと血流変化に相関関係が
あることが裏付けられた。酸味と塩味と血流変化の相関関係はみら
れなかった。林准教授は「顔の血流変化観察が、これまで困難とさ
れてきた味覚の客観的評価の有効な手段になるのではないか」と説
明し、今後より複雑な味についても解明を進める。

診療報酬改定  歯科は1.70%プラス決定!

政府は21日、2012年度の診療報酬と介護報酬の同時改定で、診療報
酬全体の改定率を0.004%増と、ほぼ据え置きとすることを決定し
た。医師の技術料などに当たる「本体部分」を1.379%引き上げ、
医薬品と医療材料の「薬価部分」は1.375%引き下げる。診療報酬、
介護報酬とも2回連続のプラス改定で、自公政権時代の社会保障費抑
制策により、地域医療の崩壊を招いた経緯を踏まえた。「賃金が下
がるなど社会経済情勢が厳しい」と、財務省が2.3%程度引き下げる
よう要求していたのを、民主党の意向を受けた厚生労働省が辛うじ
て押し切った。 診療報酬の「本体部分」は医療費ベースで約5,500
億円の増額で、医科は1.55%、歯科は1.70%、調剤は0.46%のいず
れもプラス。歯科の改定率が医科を上回る異例の決定が政権交代以
降2回続くことになる。

税と社保一体改革 5閣僚会議で定額負担断念

政府は12月20日に税と社会保障一体改革関係5閣僚会議を首相官邸
で開き、社会保障分野の改革素案を取りまとめた中で、厚労省らが
導入に前向きであった受診時定額負担や、70~74歳の患者窓口負担
の1割から2割への引き上げは民主党内の反対論に配慮して断念した。
受診時定額負担は、高額療養費制度における患者負担を減らす為の
財源確保策として出てきたものとし、この素案では「高額療養費を
保険者が共同で支え合う仕組みや給付の重点化を通じて高額療養費
の改善に必要な財源と方策を検討する必要がある。抜本的な見直し
まで平成24年4月からの外来現物給付化に引き続き、まずは年間で
の負担上限等を設けることについて、所要の財源を確保した上で、
導入することを目指す。収入300万円以下の所得者に配慮する」と
した。また、70~74歳の窓口負担については、法定上は2割負担だ
が、特例措置として1割負担となり、所得の高い国保組合への国庫
補助については、原案通り見直す方向で調整を進める文言が明記さ
れた。

過去ログ