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唾液中の蛋白質減、自律神経に乱れ

花王は、更年期やストレスなどを原因とする自律神経の乱れにともない唾液中のたん白質の一部が特異的に減ることを突き止めた。唾液中のたん白質1479種のなかで、主に抗菌や解毒作用といった健康維持に関わる3種が減少していた。これら3種のたん白質が少ない更年期女性は「無気力で疲れやすい」「肩がこる」「眼が疲れる」など身体の不調を自覚している傾向がみられたという。

 3種のたん白質は、粘膜維持に関与する「lgGFc-binding protein」、皮膚などで抗菌ペプチドの活性化に関係している「Kallikrein-11」、解毒機能に関わるとされる「Glutathione S-transferase P」。

 花王はこれまで口のなかのネバつきや乾き、口臭などの不調について、身体的・精神的なストレスの症状を自覚しやすい人ほど起きやすいことを明らかにしてきた。だが、これらの不調がどのような仕組みで発生するのかわかっていなかった。

 「自律神経の乱れが唾液機能の低下を介して口内環境にもさまざまな影響を与えることを示唆している」(花王)今回の成果はストレスの多い現代社会において、口内環境を健康に整える歯磨きの重要性を示唆している。

「スポーツ消費」

今年1~6月の半年間に1世帯が運動用具購入やスポーツ施設利用に使った金額
(いわゆる「スポーツ消費」)は平均で22,655円で、上半期としては3年連続で
増加し、2001年以降13年ぶりの高水準になっています。健康に気を使う高齢者
のスポーツ施設利用などが増えたほか、サッカーワールドカップ関連の商戦も
数字を押し上げています。
 スポーツ関連消費は、食料などの生活必需品への出費と比べると後回しにさ
れがちで、物価や賃金が低下するデフレ下ではその傾向が強く、2000年代前半
には落ち込んでいたものの、足元では再び盛り返してきています。
 健康に気を使う高齢者の増加が、健康食品やドリンク剤、また運動用具類の
購入、ジム利用の費用など広い意味での健康関連・スポーツ関連消費を下支え
しているようです。

こども歯みがき教室

内容 講話、個別歯磨き指導
 日時 9月2日(火) 午前10時から
 場所 キッズルーム(第二庁舎5階)
 対象 3歳以下の子と保護者
 定員 6組
 申込 健康推進課 ℡25-6315

認知症鉄道事故、家族を責めた判決は妥当か- 高齢社会をよくする女性の会が勉強会

「認知症の人の鉄道事故は、徘徊を防がず、監督義務を怠った家族の責任」―。認知症の人の鉄道事故裁判をめぐって今年4月に示された判決は、介護者に重い責任を課すものとして波紋を広げた。特に、認知症の人の家族や医療・福祉関係者からは「介護の実情を理解していない」との批判が相次いでいる。今後の最高裁判断が注目される中、NPO法人高齢社会をよくする女性の会が27日に東京都内で開いた勉強会では、介護に当たっている当事者らから戸惑いと怒りの声が報告された。

ロキソニンSが指定第二類に- 薬食審・安全対策調査会で了承

厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会は27日、現在第一類医薬品に区分されており、製造販売後調査が終了した第一三共ヘルスケアの解熱鎮痛薬ロキソニンS(成分名ロキソプロフェンナトリウム水和物)についてリスク区分の検討を行った。その結果、類似薬と同様に指定第二類医薬品に区分変更することを了承した。この日の会合では、同剤の副作用の発現率は、指定第二類に区分されている類似薬の「イブプロフェン」「アスピリン」と大きな違いがないことなどから、指定第二類への区分変更が適切だとして意見が一致した。ただ、参考人から「十分な情報提供が必要」などと指摘が上がったことから、厚労省は販売会社に対し、適切な情報提供や添付文書への分かりやすい記載などを求めていく考えを示した。

 また同調査会は、要指導医薬品4剤についてリスク評価を行い、いずれも製造販売後調査の終了後に一般用医薬品に変更することを了承した。4剤は以下の通り。
 興和のエルペインコーワ(成分名イブプロフェン/ブチルスコポラミン臭化物)▽佐藤製薬のストナリニ・ガード(メキタジン)▽エスエス製薬のアレジオン10(エピナスチン塩酸塩)▽田辺三菱製薬のアレギサール鼻炎(ペミロラストカリウム)

 厚労省は今後、リスク区分の見直しについてパブリックコメントを行い、その結果などについて医薬品等安全対策部会で審議する。

歯学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議開催  文科省

文科省は7月31日(木)、第16回歯学教育の改善・充実に関する調査研究
協力者会議(座長・江藤一洋東京医科歯科大学名誉教授)を開催した。
会議では平成26年度入試、国試などの結果が報告事項として示された。
私立大歯学部入試結果では、17校中定員割れは4校、志願者数8,030名、
合格者3,425名、平均競争倍率は2.16倍、入学者1,755名であった。ま
た、平成26年度歯科医師国家試験結果では最低修業年限(6年)での国
試合格率は国立で平均70.9%、公立73.7%、私立47.5%であった。一方、
留年・休学者の割合は1~6年の平均で国立14%、公立12%、私立24%であ
り、特に6年時では私立7校が50%を超えている状況が示された。協議で
は各校の教育改善を図るためのフォローアップ調査の実施と小委員会
の設置を了承、調査は入学状況や国家試験などの数値を基に改善の必
要な歯科大学・歯学部に対して、課題の指摘と改善の促進を求めると
ともに、今年度の調査では新たに、各校の強みや特色を生かした優れ
た取り組み成果も把握し、公表していくとの視点が盛り込まれる事と
なった。

北海道学術大会だより

8月23日(土)24日(日)の2日間、札幌パークホテルにて開催された大会
は前日の豪雨やJRの交通障害にもかかわらず約900名と多くの参加があ
り、講演、ワークショップとも盛況となった。第一日目は社保講習会
からスタートし、特別講演“長期経過から振りかえる「咬合保全」”
宮地 建夫先生、二日目の“歯科医療は生涯メインテナンス”岡 賢二
先生には用意された座席が満席となるほどの盛況であった。今回のプ
ログラムには社会保険、訪問診療、医療連携、医療経済、障がい者医
療、CAD/CAM、高齢者の口腔管理など、重要かつ最新の話題が多く盛り
込まれ、出席者にとっては得るものの多い2日間であった。

警察歯科医会全国大会 身元確認体制の整備を 遺族ケアの議論も 徳島

第13回警察歯科医会全国大会(日本歯科医師会主催)が23日、徳島市内のホテルで開かれた。警察歯科医とは警察からの要請を受けて協力する歯科医で、大会には全国から歯科医や警察、大学の関係者ら約500人が参加。南海トラフ巨大地震が懸念される中、大規模災害や事故発生時における身元確認体制の整備や、遺族へのケアの重要性などについて議論を深めた。【阿部弘賢】

 今年は「人が受ける最後の医療~警察・医科・歯科の連携」がテーマ。開会式で県歯科医師会の和田明人会長が「他職種との連携を深めることで被害を最小限にする『災害対応力』を向上させる機会に」とあいさつした。

 講演では、神戸赤十字病院(神戸市)の村上典子心療内科部長が、2005年4月のJR福知山線脱線事故を機に取り組んでいる、災害や事故などで家族や愛する人と死別し、悲嘆する遺族を支援する「グリーフケア」の大切さを紹介した。

 大規模自然災害の場合、大切な人の死だけでなく、家や思い出の品物、仕事、地域コミュニティーなど多くのものを同時に喪失することが多く、村上部長は「悲嘆の反応には個人差がある。共感を持って話を聞き、遺族がある種の納得を得ることが大切」と訴えた。

 大会では、歯科所見による身元確認の研修会や、各団体の取り組みを紹介するポスターセッションなどもあった。

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