県内で初めて日本歯科医師会長に就任した堀憲郎会長(63)=長岡市=が26日、県庁を訪れ、泉田裕彦知事に会長就任を報告した。
堀会長は同会常務理事などを経て3月に就任。中越地震での経験を生かし、熊本地震の被災地で高齢者の口腔(こうくう)ケアを行ったという。高齢化社会での歯科の役割に関し、堀会長は「個人経営が9割を占めているためハードルは高いが、診療所同士が支え合う仕組みを作るなどして、在宅医療を進めたい」と意欲を語った。
県内で初めて日本歯科医師会長に就任した堀憲郎会長(63)=長岡市=が26日、県庁を訪れ、泉田裕彦知事に会長就任を報告した。
堀会長は同会常務理事などを経て3月に就任。中越地震での経験を生かし、熊本地震の被災地で高齢者の口腔(こうくう)ケアを行ったという。高齢化社会での歯科の役割に関し、堀会長は「個人経営が9割を占めているためハードルは高いが、診療所同士が支え合う仕組みを作るなどして、在宅医療を進めたい」と意欲を語った。
新学期が始まり、小中学校で健康診断のシーズンを迎えた。ただ、歯科検診で「問題なし」と言われても、歯科医院で虫歯が見つかることがあるという。なかったはずの虫歯が、なぜ見つかるのか。
埼玉県朝霞市立第八小学校であった歯科検診を訪ねた。「歯列0……6番がCO(虫歯になりかかっている歯)……」。校医を含む4人の歯科医が、3~5年生の児童を次々と診ていく。その数500人以上。あごを触って口の開け閉めの状態を確認、口の中はミラーで視診して、1人約1分のペースだ。
●診察とは別物
「学校での歯科検診と、かかりつけ歯科医が行う検診(診察)は別物」。こう断言するのは、日本学校歯科医会の丸山進一郎会長だ。自身も東京都内と埼玉県で開業する傍ら、校医として30年以上、歯科検診に関わってきた。
学校検診では、歯科医が▽0=健康▽1=要観察▽2=要治療の3段階にスクリーニング(ふるい分け)している。学校生活に支障のあるレベルの虫歯などを見つけて、専門医への受診を促す。「専用の照明器具も椅子もレントゲン設備もない。医院とは異なる環境でも、可能な限り丁寧に診ている」(丸山会長)というが、おのずと限界はある。小さな虫歯を見落とすことも、逆に虫歯でない歯がそう見えてしまうこともあり得るのだ。
東京都内の歯科医は▽学校の検診で「問題なし」だった子どもを、直後に診て虫歯が見つかった▽逆に「要治療」だったが、食事や歯磨きの指導で虫歯への進行を食い止められるレベルだった、という両方のケースを経験している。
●自分で守る意識を
歯科検診は従来、歯を探針と呼ばれる金属製の器具でつつくなど虫歯発見に重点を置いていたが、1995年度からスクリーニング法に切り替えた。予防への関心が高まり、子どもの虫歯が激減したことがきっかけだ。文部科学省の学校保健統計調査によると、84年度に1人平均4・75本あった12歳の永久歯の虫歯等の数は、昨年度は平均0・90本まで減っている。
丸山会長によると、現在の歯科検診は保健教育の一環として位置づけられ、結果は歯磨きや食生活などを見直すための「教材」になっている。朝霞市立第八小で養護を担当する酒巻聖美教諭は「以前は低学年対象だった歯磨き指導を、4年生で始めた。永久歯の数が増えてくる一方で、歯垢(しこう)や歯肉の状態が悪くなる時期だからだ。検診以外でも歯の健康を意識してもらえるよう取り組んでいる」と話す。
歯科検診の結果はこれまで、要観察と要治療の子どもだけに知らされることが多かった。文科省は今年度から、検診結果が「0」だった子も含め全児童生徒に「検診結果のお知らせ」を配り、きめ細かく周知することにした。
丸山会長は「学校検診は、歯科医が虫歯を確実に発見したり、1年に1度『お墨付き』を与えたりする機会ではない。結果が良好であっても、保護者は定期的に歯科医院に連れていき、子どもたちに『自分の健康は自分で守る』意識を育ててほしい」と訴える。
●保護者、関心二極化
小児歯科専門医院「レオーネキッズデンタルクリニック」(東京都荒川区)の荻原栄和院長は、かかりつけ歯科医院を持つメリットについて「設備が整っているぶん、より細かい異常を見つけられる。保護者に直接説明できる意義も大きい」と説明する。
「乳歯の生え変わりが遅い」「口臭が気になる」といった心配事を相談し、その場で答えてもらうことは保護者の安心につながる。前回のレントゲン写真と比較して、治療の進み具合や永久歯の生え方などを確認できるのも、継続して同じ歯科医院に通う良さだ。荻原院長のクリニックの初診の平均年齢は3歳。早い子は離乳食指導を受けるため0歳から通うという。
一方で荻原院長が気になるのは、学校検診で「要治療」のお知らせをもらっても歯科に行かない子どもたちの存在だ。「区内の学校検診を担当しているが、各学年で2、3人ほどは受診していない印象がある。子どもの口内について保護者の関心の度合いも二極化しているようだ」と危惧し、「予防のためには年3~4回、虫歯の有無を確認するためには最低年2回、歯科医院を受診してほしい」と呼びかけている。
サンスターは18日から、歯ブラシに付けて、歯磨きの動きに合わせてスマートフォンでゲームや音楽などが楽しめる器具「G・U・M PLAY(ガム プレイ)」を売り出す。正しい磨き方を習慣づけられる器具で、歯磨き嫌いの子どもだけでなく、大人も楽しめる。
歯ブラシの動きや強さを感知する加速度センサーを内蔵。センサーと、専用アプリ(無料)をダウンロードしたスマホが連動する。歯ブラシの持ち手を差し込んで使う。ゲーム感覚で歯磨きできるアプリでは、画面の右下にモンスターが現れた場合は自分の右の奥歯側を磨くことで倒せる。価格は税抜き5千円(推奨の歯ブラシ付き)。専用サイト(http://gumplay.jp)で購入でき先行予約を受け付け中だ。
慢性閉塞性唾液腺炎患者40例(54腺)を対象に、唾液管内視鏡補助下唾液管手術(SASDS)の症状改善効果を前向きコホート研究で検証。慢性閉塞性唾液腺炎症状(COSS)質問票の平均スコアは、術前の36.1点から術後3カ月時には13.5点に改善した(P<0.001)。なかでも、唾石症関連唾液腺炎患者は、放射性あるいは炎症関連疾患患者に比べ術後COSSスコアの改善が大きかった。SF-8 QOLスコアでは手術前後の有意差はなかった。
旭川市内で性感染症の一つである梅毒の感染者が急増している。年間確認件数は例年0~1件程度にすぎなかったものの、2015年に6件に急増。今年は13日現在で既に昨年と同数に達している。今後さらに増える可能性もあり、市保健所は「異常な増え方だ。今後の状況を注視したい」(健康推進課)と警戒している。
市内の医療機関での感染確認は、近年では比較的多かった12年でも3件で、13、14年は1件。11年以前はおおむね0~1件で推移していたのが実態だった。
だが、昨年から状況が一転。今年は早くも1~3月に5件、今月5日にも1件が確認された。内訳は男性5人、女性1人で年齢層は20代から50代までと幅広い。
市保健所によると、梅毒は基本的に性交渉で感染し、発疹や発熱、性器にしこりができるなどの症状が特徴。ただ、症状が現れずに放置されるケースも多い。症状の有無にかかわらず、長期間の放置により心臓などに菌が回って重篤化すれば、死亡に至る場合もあるという。抗菌薬で完治するため、早期の治療が重要とされる。
梅毒感染者は全国的にも増加傾向で、要因について同保健所は「増加する海外からの旅行者が持ち込んでいることも理由の一つだろう。性産業の多様化も影響しているのでは」と指摘する。その上で避妊具の正しい使用による予防のほか、「気になることがあればすぐに病院を受診するか、保健所に相談を」と呼びかけている。相談は市保健所の「エイズ専用相談電話」(電)0166・26・8120で受け付けている。(松井伊勢生)
神奈川歯科大学(横須賀市稲岡町)と県歯科医師会(横浜市中区)は12日、災害対策や地域医療、保健・福祉、学術研究、人材育成など多岐にわたる分野で協力する包括連携協定に調印した。
地域社会の発展に寄与するのが目的で、さまざまな分野で両者の社会的役割や資源などを有効活用し、連携・協力するというもの。具体的な連携事業を実施する場合、さらに個別に協定書を交わす。
同大学は、東日本大震災でボランティア歯科医師や歯科診療車を派遣し、身元確認や被災者の歯科診療を支援。災害医療歯科学講座も設けて人材育成に努めている一方、高齢者向けの訪問歯科診療にも力を入れ、地域に根ざした口腔(こうくう)ケアの拠点を目指している。
調印式では、県歯科医師会の鈴木駿介会長と平田幸夫・同大学長が協定書に署名した。平田学長は「地域に密着した歯科医師会との連携で、県民の長寿、健康維持にさらに貢献していきたい」と話した。
神奈川歯科大学(横須賀市稲岡町)と県歯科医師会(横浜市中区)は12日、災害対策や地域医療、保健・福祉、学術研究、人材育成など多岐にわたる分野で協力する包括連携協定に調印した。
地域社会の発展に寄与するのが目的で、さまざまな分野で両者の社会的役割や資源などを有効活用し、連携・協力するというもの。具体的な連携事業を実施する場合、さらに個別に協定書を交わす。
同大学は、東日本大震災でボランティア歯科医師や歯科診療車を派遣し、身元確認や被災者の歯科診療を支援。災害医療歯科学講座も設けて人材育成に努めている一方、高齢者向けの訪問歯科診療にも力を入れ、地域に根ざした口腔(こうくう)ケアの拠点を目指している。
調印式では、県歯科医師会の鈴木駿介会長と平田幸夫・同大学長が協定書に署名した。平田学長は「地域に密着した歯科医師会との連携で、県民の長寿、健康維持にさらに貢献していきたい」と話した。
愛媛県四国中央市の有料老人ホームで介護サービスを受けていた当時89歳の女性が、餅を喉に詰まらせ窒息し寝たきりになったのは施設側が救命措置と見守りの義務を怠ったためとして、息子3人が13日までに、施設を運営する松山市の会社に慰謝料など計約4085万円の損害賠償を求め松山地裁に提訴した。
原告側は、女性は認知症が進行していた上、義歯も使用しており、餅は喉に詰まりやすいことは知られているため、付き添うなどすべきだったと主張している。
訴状によると、2014年8月に入所。おやつとして提供された餅を詰まらせ窒息し、低酸素脳症を発症し寝たきりになったという。15年5月、90歳で死亡した。
運営会社は「話すことは何もない」とした。