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歯科医院に4千万賠償命令 抗菌薬使わず感染症

抜歯後に抗菌薬を投与されず、感染症から顎の骨髄炎になったとして、名古屋市の40代男性が名港鈴木歯科医院(同市港区)に約1億8500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、名古屋地裁は15日、医院に約4千万円の支払いを命じた。

 判決理由で永野圧彦(ながの・あつひこ)裁判長は「強い痛みが持続していたことから感染症を疑い、抗菌薬を投与すべきだった。十分な予防措置をしなかったため、抜歯後、菌に感染、骨髄炎に進行した」と医院の責任を認めた。

 男性側は流動食しか取れなくなり、完全に労働能力を失ったと主張したが、永野裁判長は「労働能力への影響が大きいとは言えない」として、失われたのは35%と判断した。

 判決によると、男性は2004年8月、医院で親知らずの抜歯手術を受けたが、激痛で再受診。医院は消毒をし、鎮痛剤を処方しただけだった。その後、別の病院で「下顎(かがく)骨骨髄炎」と診断され、流動食しか食べられない状態になった。

「かむ食育」へ装置発案

「いただきまーす」長野喬木村立喬木第二小学校の6年生の教室。3月中旬の給食の時間、子どもたちが一斉に、かむ回数を数える機器「かみかみセンサー」をあごに装着した。養護教諭は、「よくかんで食べよう」「少し姿勢が悪いよ」などと声をかけて回った。この風変わりなセンサーは、あごの動きを感知し、かんだ回数を表示する。子どもの健康のため、かんだ回数を数える装置がほしいという発案で開発された。
              読売新聞 2011.4.30

日歯連盟 会費減免と見舞金を

日本歯科医師連盟は6月3日に新執行部発足後初めての臨時評議員
会を開き、東日本大震災被災会員に対し総額1億円程度の見舞金
を送ることを了承した。議事では被災会員の会費減免特例措置な
ど5議案を賛成多数で可決。高木会長は、与党議員らに早急な第2
次補正予算を求めていると述べ、会員のニーズに沿った迅速な支
援を約束した。さらに会長は歯科医療費の伸び悩みについて現状
のままでは良質な歯科医療は提供できないと話し、医療費に占め
る歯科医療費の割合を10%程度まで引き上げたいと述べた。
また、政治力を強化していくために人脈作りに重点を置くと述べ
た。

「かむ食育」へ装置発案

「いただきまーす」長野喬木村立喬木第二小学校の6年生の教室。3月中旬の給食の時間、子どもたちが一斉に、かむ回数を数える機器「かみかみセンサー」をあごに装着した。養護教諭は、「よくかんで食べよう」「少し姿勢が悪いよ」などと声をかけて回った。この風変わりなセンサーは、あごの動きを感知し、かんだ回数を表示する。子どもの健康のため、かんだ回数を数える装置がほしいという発案で開発された。
              読売新聞 2011.4.30

DBで歯の情報を照合 宮城、身元確認迅速に

東日本大震災で亡くなった人の身元確認を迅速化しようと、宮城県警と県歯科医師会は遺体の歯の治療状況と行方不明者のカルテをデータベース(DB)化し、パソコンを使って照合する作業を進めている。「一日でも早く家族の元に遺体を届けたい」と歯科医や警察官が奮闘。岩手、福島を含めた3県警の間で情報を照会し合える仕組みも検討している。

 宮城県歯科医師会などによると、検視の際に歯科医が治療痕や詰め物の材質などの診療情報を記録。歯の状態を1本ずつ数字で表し、パソコンでDBに入力する。並行して行方不明者が通っていた歯科医院からカルテを集め、内容を入力すると類似度の高い順に表示される仕組み。最終的には歯科医が目視で判定する。

 DBは埼玉県美里町の歯科医が開発したソフトを東北大の青木孝文(あおき・たかふみ)教授(情報工学)が改良した。青木教授は「膨大なデータから手作業で情報を取り出すのは難しい。検索できれば歯科医の士気も上がるのではないか」と指摘。研究室のメンバーが中心となって入力作業をしている。

 毎晩午後6時を過ぎると、診療を終えた歯科医ら数人が宮城県警本部の一室で身元確認作業を始める。仙台市の歯科医柏崎潤(かしわざき・じゅん)さん(46)は「DB化で作業効率が上がり、記録の重要性が実感できる」と手応えを感じている。

 1日に発見される遺体は現在5~10体。着衣が取れ、遺体の損傷が激しいため外見からの身元特定は困難だ。DNAが採取できない遺体もある。

 歯は死後の変化が少なく、歯型や治療痕がまったく同じ人はいない。DNAや指紋とともに身元確認の"三種の神器"と言われる。県警幹部は「三つの手段を総合的に判断して身元を特定している」と話し「行方不明者の通っていた歯科医などの情報を寄せてほしい」と呼び掛ける。

 さらに県警と県歯科医師会は、治療情報だけでなくエックス線画像のDB化も目指し、持ち運びできる装置で遺体の口腔(こうくう)内撮影を始めた。今後、行方不明者の画像と順次照合していく方針だ。
2011年6月13日 提供:共同通信社

全身麻酔の歯科治療 知的障害者に好評

 障害者専門の歯科診療施設で昨年始まった全身麻酔治療が好評だ。知的障害者の中には、治療への強い抵抗感から一般の歯科医院に通いにくい人が多く、全身麻酔は患者のストレス軽減や治療時間の短縮に効果を挙げている。ただ、受入れ患者数が限られているため、治療前の医師面談を受けるだけでも8ヶ月待ちで、診療態勢の早期拡充が望まれている。
              京都新聞 2011.4.23

高機能な歯磨き剤、強化

 ▽世代別に提案
  各社が特に力を入れるのは歯周病予防だ。80歳になっても20本以上の歯を保つ啓発活動などもあって、残っている歯の数はどの年代でも増えている。厚生労働省の歯科疾患実態調査(2005年)を基に花王が調べたところ、20歳以上で残っている歯の総数は23.9億本と1993年に比べて13%増えた。花王のオーラルケアグループの小田原竜二郎さんは「歯が残っていれば、それだけ虫歯や歯肉炎にもなるし、手入れも必要になります」と指摘。
 ▽美容にも重視
  女性を意識した商品も目立つ。20~50代の女性620人を対象にしたライオンのアンケートでは、90%近くが歯を美しく保つことを意識して歯を磨くと回答。化粧品を選ぶような感覚で歯磨き剤を選ぶという人も多かった。
  花王は30~40代の女性をメーンターゲットに、年齢とともに悪化する口内環境の正常化を目指す「薬用ピュオーラ」を打ち出す。
              山口新聞 2011.4.4

口内環境 きれいに保つ

みなさんは、口の中に「唾液」という液体があるのをご存知ですね。口の中をいつも潤し、物を食べたとき、湧き出てくるあの液体です。いわゆる「ツバ」ですね。
 この唾液、たいせつな働きをしているのですが、あまり知られておらず、ほとんどの人にとって「くさい」「汚い」「気持ち悪い」の3Kのイメージを持たれているようです。
 唾液を冠した言葉も「天にツバする」「ツバも引っかけない」「睡棄すべき」「眉ツバもの」「虫唾がはしる」など、ろくなものがありません。嫌われ者の唾液ですが、私たちが物を食べたとき、唾液が食べ物のうま味を溶かし出してくれるからこそ、おいしく味わうことができます。
 また、唾液は消化管の入り口である口を浄化し、その環境を維持していく働きを担っています。唾液が少なくなることは、唾液が本来持っている機能を損ない、口の中の”砂漠化”を促進します。
 もし私たちの唾液の量が半分になったら、食事の際、物をかんだりのみ込むのに苦労するようになります。また、口の中がいつも乾いて、ひりひりべたべたするだけでなく、歯茎から血が出やすくなり、口臭も強くなります。ひどくなると食べ物の味が分からなくなったり、口の中の痛みや渇きで夜も眠れなくなることさえあります。現代人の食生活やライフスタイルは、ストレスなど口の中を砂漠化させる要因に事欠きません。
          北海道新聞 2011年(平成23年)6月1日

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