花王は、千葉大学フロンティアメディカル工学研究開発センター脳機能計測解析研究部門の下山一郎教授との共同研究で、歯磨き行動が脳を活性化して気分をリフレッシュする効果を持つ可能性を見いだした。
歯磨き行動が実際に脳に作用して気分を変化させるのかについては、これまで生理学的な研究がほとんどされてこなかったのが実情。だが、今回の研究成果から、これら一連の有用性が裏づけされたといえる。
化学工業日報 2010.1.18
花王は、千葉大学フロンティアメディカル工学研究開発センター脳機能計測解析研究部門の下山一郎教授との共同研究で、歯磨き行動が脳を活性化して気分をリフレッシュする効果を持つ可能性を見いだした。
歯磨き行動が実際に脳に作用して気分を変化させるのかについては、これまで生理学的な研究がほとんどされてこなかったのが実情。だが、今回の研究成果から、これら一連の有用性が裏づけされたといえる。
化学工業日報 2010.1.18
永久歯28本のうち20本が残っていれば、食べ物のほとんどを噛み砕くことができ、美味しく食事を楽しむこともできるということです。さらに、よく噛むことで様々な効果を得ることができます。次にあげてみましょう。
①認知症の予防:よく噛むと脳細胞を活性化する
②肥満防止:よく噛むと早食いを防ぎ満腹感を得られる
③癌予防:唾液に含まれる酵素に発癌物質を消す作用がある
④胃腸の働きを促進:よく噛むと消化酵素が多くでる
⑤歯周病:口臭の予防:よく噛むと唾液で口内が浄化される
以上噛むことで全身によい作用があるのですね。しっかり噛める健康な歯を守るのに欠かせないのは、毎食後の歯磨き習慣です。とくに①の「認知症の予防」には歯磨きが大切です。
私たちは年齢と共に、口の反射機能も衰えてきます。食べ物を飲み込む「嚥下反射」や、異物をセキで吐き出す「セキ反射」を正常に行うために、普段からの歯磨きで口内を適度に刺激し、清潔にしておきましょう。
はつらつ元気 10.2月
よく噛まなくても食べられる軟らかいものが好まれるなど、食生活が変化したこともあり、最近の日本人は食事の際に噛む回数が極端に減っている。
日本チューインガム協会が調べたところによると、1回の食事で噛む回数は約620回。戦前の1420回に比べて半分以下に減っており、もちろん、それだけ咀嚼力が衰えているのだという。
こうした現状を憂い、噛むことの重要性を訴えているのが小野塚實神奈川歯科大教授である。
「噛むことは心身の健康を保ち、命をつなぐための重要な習慣なのです。特に最近は噛む力が脳機能に大きな影響を及ぼすことが科学的にも解明され、記憶力や認知力を向上させる有効な手段だと考えられています」
噛むというと、食べ物を飲み込みやすいように小さく砕いたり、唾液の分泌をよくすることだけが、その動きだと思われがちだが、実はそうではない。噛むことには脳の血流量を増やし、神経活動を高めるため、結果的に脳の動きを良くするという効果もあるのだ。
日刊ゲンダイ 2010.1.25
ほおの内側や舌にいつの間にかできているぷつぷつ。ちょっと触れるだけでも痛いし、食べ物と一緒に咬んでしまったりしたら最悪だ。そんな「口内炎」だが、大部分は自然に治る。ただ、口内炎につながる背景はいろいろで、中には深刻な病気が控えている場合もある。
口内炎で代表的なのは、直径5ミリくらいで白っぽくふくらみ、周囲が赤くなるできもので、「アフタ」と呼ばれる。東京歯科大オーラルメディシン・口腔外科の山根源之教授によれば、口内炎全体のうち8割くらいは、特に治療をしなくても2週間ほどで治まっていくタイプのアフタだという。
原因ははっきりしていないが、体の疲れや精神的ストレス、風邪、ビタミンの不足、口の中の不衛生などが指摘されている。
その口内炎大丈夫?
①2週間以上たってもできものが消えない
②1日にたばこを40本以上吸う
③日本酒3合分のお酒を毎日飲む
④硬いしこりがある
⑤さわっても痛みがない
⑥口内炎に加えて、皮膚に赤いはれがある
⑦抗菌薬(抗生剤)、または噴霧式ぜんそく薬を長く使っている
⑧義歯を使っている
⑨体のあちこちに発疹がある
朝日新聞 2010.1.25
酸蝕症という症状がある。炭酸飲料や果物などが含む酸で歯が溶け、冷たいものを食べた時などに歯がしみる知覚過敏が起こる。さらに歯のエナメル質が変化して透明度が増したり、エナメル質が溶けて、その下の黄色い象牙質がむき出しになったりし、歯の色が黄ばんでいく。
エナメル質が溶け出すのがPHが5.5より低く、酸性度が強くなった時。酸性の強い飲食物をとったらすぐ、お茶や水で口の中を中和させるのも有効です。赤ワインにチーズ、紅茶に牛乳など、再石灰化を促すカルシウムが豊富な乳製品を合わせるのも良いかもしれませんとアドバイス。
読売新聞 2010.1.21
飲食物による汚れやたばこのヤニによる歯の黄ばみを防ぐには、口の中の環境を、汚れが付着しにくいように整えることが重要になる。
硬めの歯ブラシや、ヤニとり効果をうたう粒子の粗い歯磨き剤を使い、強い力でごしごしと磨くこと。歯の表面に細かな傷をつけてしまう。
いったんは汚れが落ちても、この傷に、再び飲食物などの汚れが付着しやすいので、黄ばみやすい歯を作っていることになる。
汚れが気になる場合、歯科での歯の掃除(クリーニング)もある。
読売新聞 2010.1.20
明るくさわやかな笑顔の決め手は口元からのぞく、輝く白い歯。生え始めの白い歯が、だんだん輝きを失い、黄ばんでしまう。
加齢により、①エナメル質が薄くなる②象牙質がより黄色く変化する③エナメル質の内部に、唾液中のカルシウムやリンなどが堆積し象牙質が透けやすい構造になるといった変化が起きて、より黄色く見えるようになる。
加齢による変化の次に多かったのは、飲食物のカスやたばこのヤニが歯の表面に付着することによる黄ばみだ。特に、色素の強いものに注意したい。代表的なのは、コーヒーや紅茶、ウーロン茶、赤ワインやカレーだ。
読売新聞 2010.1.19
2002年のデータで、対10万人の口腔癌の率は、日本は2.5人以下と最も少なく、逆に10人以上の非常に発生率の高い国は、パキスタン、パプアニューギニア、南アフリカ、ボツワナ、オーストラリア
インド、カンボジア、ネパール、バングラディシュ、カザフスタン、フランス、スペイン、ポルトガル、ドイツ、ハンガリー、ウクライナ、ベラルーシ、スロバキア、クロアチアなど、かなり広範囲にわたっている。
日本と同様に口腔癌発癌率の低い国は、中国、ロシア、インドネシア、モンゴル、ブラジル、ペルー、チリ、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、メキシコなど、そしてヨーロッパでは唯一といってよいと思われるがスウェーデンである。その他の国は中間である。