令和6年歯科疾患実態調査の結果(概要)が6月26日に厚労省より公表された。
8020達成者率は61.5%(前回令和4年調査では51.6%)となり、6割を超えた。
1人平均現在歯数は65~69歳群以外では増加する傾向を認めた。令和4年調査同様に平均20歯以上を保有する年齢群は70~74歳群までとなっている。
歯周ポケット(4mm以上)を有する者の割合は年代が上がるにつれて増加する傾向にあり、最も割合が高い年齢群は80~84歳で61.6%、次いで60~64歳で59.1%であった。また今回調査では15~24歳群も2割を超えており、さらに早期からの対策も必要と思われる。2024年以降、歯周病検診に20歳・30歳を追加しているが、より早期からの対策が必要であることが改めて浮き彫りになった。
この1年間に歯科検診(健診)を受診している割合は63.8%と前回調査より増加しており、(かかりつけ)歯科医院での定期的な検診(健診)が最も多く55.7%であった。
歯や口の状態で気になるところでは、「冷たいものや熱いものがしみる」が25~59歳まで約1割以上存在し、「歯をみがくと血が出る」は60~64歳で最も高く12.8%存在した。口の機能面では、60歳以上では噛めないものがあるという回答が増加し、85歳以上では2割を超えていた。「口がかわく」という回答も年齢とともに増加しており、う蝕・歯周病対策とともに、オーラルフレイルや口腔機能低下への対策の推進も必要である。
歯科疾患実態調査の概況結果を踏まえ、引き続き厚生労働省を含め関係団体等とともに国民の歯・口腔の健康の維持・増進及び健康寿命の延伸に資するため、生涯を通じた歯科健診の実効化を含む歯科口腔保健の推進を図っていく。
*今回の調査は、基本的事項(第二次)におけるベースラインの設定等に活用することとなっており、厚生労働省を含め関係団体等とともに国民の歯・口腔の健康の獲得・維持・増進及び健康寿命の延伸に資するため、生涯を通じた歯科健診の実効化を含む歯科口腔保健の推進を図っていく。
・令和6年歯科疾患実態調査の結果(概要)(厚労省HP)