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健康マスター検定第25回試験のご案内

健康マスター検定の第25回試験の申込受付が8月4日(月)より始まります。
健康マスター検定は、特定の疾病、健康テーマだけでなく、健康全般を体系的にカバーする「ヘルスリテラシー(=健康リテラシー)」の向上をはかる検定で、国の「健康日本21」などの健康政策に準拠しています(日本健康マスター検定HP)。
また、日本医師会の監修協力・後援の下、文部科学省、日本歯科医師会など多くの機関・自治体・団体が後援しています。
合格者は、【健康マスター】の資格が取得でき、地域や職場、学校における健康リーダーとして活躍の場が広がり、健康関連業務に携わるビジネスパーソンにとってのレベル向上にもつながります(同)。
歯科の観点からは、自身および院内のヘルスリテラシーの向上はもちろんのこと、歯科保健指導や地域における公衆衛生・産業保健活動等に活かすことができます。会員のみなさまだけでなく、スタッフや患者さんにもご案内ください。
詳細は日本健康マスター検定HP(【健検】日本健康マスター検定|文部科学省、日本医師会ほか後援 ( https://kenken.or.jp/))をご参照ください。

老化をいかに遅らせるか

アンチエイジングは多くの人にとって、とても興味深いテーマといえるでしょう。食生活や運動習慣の改善はその代表的な手段ですが、人生100年時代を迎える中、特に高齢者の筋力トレーニングが注目されています。近年の研究により、筋力トレーニングは骨格を支える筋肉だけでなく、肌にも老化抑制効果を持つ可能性があることが報告されています。
 名古屋大学やハーバード大学医学部などによる国際共同研究では、加齢により骨格筋に脂肪が蓄積すると、筋力が低下し生活の質の低下につながること、そして、筋力トレーニングで、骨格筋内の脂肪を減少させるシグナルを促進し、筋機能の維持に役立つ可能性が示されました(*1)。
 また、立命館大学スポーツ健康科学部の藤田聡教授らの研究チームは、ポーラ化成工業との共同研究により、筋力トレーニングと有酸素性運動は、皮膚の弾力性と真皮構造を改善し、真皮のECM(細胞外基質)を増加させること、さらに、筋力トレーニングは血中の炎症因子を減らし真皮の厚みを増やすことで、外見の若々しさに貢献する可能性があることを世界で初めて報告しました(*2)。
 筋力トレーニングの主な効能として、①身体を支える抗重力筋を鍛えることによる姿勢保持能力の向上、転倒予防、移動能力の向上、②骨格筋量の増加による基礎代謝の向上、血流の改善、③体脂肪を燃焼しやすい状態へと身体の変化を促し、生活習慣病の予防・改善に寄与、④飲み込み(嚥下)に関わる筋力を鍛えることによる嚥下機能の維持・改善、⑤筋肉量が増えることによる腰痛や膝痛の軽減・緩和、などが挙げられます。
 筋肉量は20代をピークに減りはじめ、40代以降は10年で約10%というペースで減っていくと言われています(*3)。美肌にとっても、生活の質を保つ面でも有意義な筋力トレーニング。無理のない範囲で、ぜひ生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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