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口を取り巻く筋 バランスが良いことって?

 歯列には外側から口唇や頬からの力が、内側から舌の力がかかっています。この力のバランスが釣り合っているところに歯が落ち着くと言われています。正常咬合の人には筋のバランスが良い人が多いようです。
 一方、いつも口をポカンと開けていたり、口で呼吸をしたりしている場合、外側からは力がほとんど加わっていないことになり、前歯は外側に出てきやすい状況にあります。普段、上下の前歯の間から舌がはみ出していたり、舌が力なく下の歯列にあったりする状態(低位舌)では、前歯がうまく合わず、ものをかみにくくなることもあります。
 また、こうした舌を出す癖や指しゃぶりなどが長期間続いていると、歯槽骨(歯を支えている骨)が変形してしまいます。このような好ましくない癖のことを”口腔習癖”と呼んでいます。歯並びやかみ合わせとも密接な関係があり、咀嚼嚥下(そしゃくえんげ)、発音などにも影響し、場合によっては顎の成長に影響することがあります。
 習癖があると必ず不正咬合につながるというわけではありませんが、習癖の様相、力の強さ、頻度、期間などによりさまざまな形として現れてきます。
           福島民報 2011.10.3

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