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100歳以上、6万9785人 48年連続最多更新

国内の100歳以上の高齢者は、「老人の日」の15日時点で6万9785人になる見込みだと、厚生労働省が14日発表した。昨年より2014人増え、1971年(339人)から48年連続で過去最多を更新した。女性が6万1454人と88・1%を占める。

 100歳以上の高齢者は、老人福祉法が制定された63年当時は153人だった。98年に1万人を、2012年には5万人を超えた。この10年で人数はほぼ倍増している。

 人口10万人あたりで最も多い都道府県は、島根の101・02人で6年連続となった。また2年連続で、鳥取(97・88人)と高知(96・50人)が続いた。最も少ないのは埼玉の32・90人で29年連続。愛知(36・78人)、千葉(39・34人)がそれぞれ12年連続で続いた。

自分の体で内視鏡試す 堀内医師にイグノーベル賞

ユニークな科学研究などに贈られる「イグ・ノーベル賞」の授賞式が13日、米マサチューセッツ州ケンブリッジのハーバード大で開かれた。座った姿勢での大腸内視鏡検査を自ら試し、苦痛が少ないことを実証した長野県の昭和伊南総合病院の堀内朗(ほりうち・あきら)内科診療部長兼消化器病センター長(57)が「医学教育賞」を受けた。

 日本人のイグ・ノーベル賞受賞は12年連続。発表資料によると、授賞対象は「座って行う大腸内視鏡検査―自ら試して分かった教訓」と題した研究。大腸がん検査などで行われる内視鏡は、通常、横になった状態で肛門から管を入れる。堀内さんは苦痛を減らす方法を探して自らが患者役になり、座った姿勢で容易に挿入できたため、試行を重ねたという。2006年に自身の体験談や研究内容を発表した。

 授賞式で司会者が堀内さんの研究を紹介すると、会場は笑いの渦に。堀内さんは「ありがとう。受賞できて光栄です」とあいさつした後「私の(大腸内視鏡検査の)やり方をお見せしてもいいですか?」と壇上で内視鏡を見せ、再び笑いを誘った。

 このほか米国の研究者はジェットコースターで腎臓結石の排出を促す試みで医学賞を受賞。虐待的な上司への報復として呪術に使う人形を使用する効果を発見したカナダ、中国、シンガポール、米国の研究者が経済学賞を受けた。

カルテ、コピー1枚で5千円も 厚労省「不適切」と注意

診療録(カルテ)のコピーを患者らが請求した際に求められる料金が、病院間で大きく違うことが厚生労働省の調査でわかった。対象となった全国の主要病院の2割近くは、白黒コピー1枚でも5千円以上かかる設定だった。厚労省は20日、自治体に通知を出し、実際の費用を積み上げて料金を決めるよう医療機関に周知するよう求めた。

 カルテや検査結果などの診療記録は、治療をめぐるトラブルがある場合や、自身の病状や治療を詳しく知りたい場合に請求される。2003年に厚労省が指針を作成。個人情報保護法は、本人が希望すれば病院や診療所は原則開示する義務があるとし、実費を勘案した合理的な範囲で手数料をとれると定めている。

 厚労省が昨年、高度な医療を提供する特定機能病院と大学病院の計87施設を調べると、白黒1枚の請求でも16%は手数料などで5千円以上になり、3千円台も15%あった。一方、67%は1千円未満で手数料がないか、低額だった。また、5%の病院は渡す際に医師の立ち会いが必須だった。そのために高額になるケースもある。

 通知では、請求内容によって費用が変わりうる点や一律の料金設定は「不適切な場合がある」と注意を求め、医師の立ち会いを必須とするのは「不適切」としている。

「やぶ医者大賞」に山梨と岐阜の2医師選出

へき地医療に尽力する医師をたたえる「第5回やぶ医者大賞」の審査会が23日、養父市役所であり、山梨県南部町にある「南部町国民健康保険診療所」所長の市川万邦さん(48)と、岐阜県郡上市にある「国保和良診療所」所長の廣瀬英生さん(41)が選ばれた。

 同賞は養父市が2014年に創設。下手な医者を指す「やぶ医者」の語源が、元は養父にいた名医を意味する言葉だったことにちなむ。今回は5県の5人から応募があった。

 市川さんは小児科と内科を基本に、認知症患者にも寄り添った医療活動を行っている。他の医療機関や行政、地域と連携し、住民の日頃の健康増進などにも力を入れている。

 廣瀬さんは、山間部で総合診療医として活躍。複数の病院や診療所と連携し、自治体の垣根を越えた医療サービスを提供している。介護や介護予防、生活支援なども含めた地域包括ケアの実践活動も評価された。

 表彰式と受賞者の講演会が8月25日、養父市広谷のビバホールである。

「やぶ医者大賞」に山梨と岐阜の2医師選出

へき地医療に尽力する医師をたたえる「第5回やぶ医者大賞」の審査会が23日、養父市役所であり、山梨県南部町にある「南部町国民健康保険診療所」所長の市川万邦さん(48)と、岐阜県郡上市にある「国保和良診療所」所長の廣瀬英生さん(41)が選ばれた。

 同賞は養父市が2014年に創設。下手な医者を指す「やぶ医者」の語源が、元は養父にいた名医を意味する言葉だったことにちなむ。今回は5県の5人から応募があった。

 市川さんは小児科と内科を基本に、認知症患者にも寄り添った医療活動を行っている。他の医療機関や行政、地域と連携し、住民の日頃の健康増進などにも力を入れている。

 廣瀬さんは、山間部で総合診療医として活躍。複数の病院や診療所と連携し、自治体の垣根を越えた医療サービスを提供している。介護や介護予防、生活支援なども含めた地域包括ケアの実践活動も評価された。

 表彰式と受賞者の講演会が8月25日、養父市広谷のビバホールである。

嚥下障害診療指針2018年版案を公開

日本耳鼻咽喉科学会はこのほど、「嚥下障害診療ガイドライン2018年版」案を学会ホームページで公開した。2008年版、12年版に続き、6年ぶりの改訂。両版は利用者を主に耳鼻咽喉科医とし、初期対応に重きを置いていたが、2018年版では嚥下障害診療にかかわる全ての医療者を対象とし、評価や治療についても具体的な内容を盛り込んだとしている。2018年6月29日締め切りで、電子メールで意見を募集している。

 同ガイドラインは、対象とする患者の受診契機として、(1)患者自身あるいは家族などが、患者の嚥下障害に関する原因精査あるいは治療を求める場合(2)患者の嚥下障害に関する原因精査あるいは治療を他の医師などから依頼される場合(3)患者の嚥下障害の有無や程度、経口摂取の可否などの判定を他の医師などから依頼される場合-を想定している。これらの患者に対し、外来で行うべき基本的な診療手順をアルゴリズムに示し、それぞれを概説。嚥下障害の診断に関する14のクリニカルクエスチョン(CQ)も設定している。

 CQには「認知障害は嚥下機能に影響を及ぼすか?」「気管切開は嚥下機能に影響を及ぼすか?」「嚥下機能評価に簡易検査は有用か?」「通常の喉頭内視鏡検査と嚥下内視鏡検査の方法・観察点における違いは何か?」などが設けられている。

マダニ対策、山林で肌露出避けて 道北初、旭川で媒介性脳炎 道立衛生研が注意喚起

旭川市内の40代女性が5月中旬、ウイルスを持つマダニにかまれて「ダニ媒介性脳炎」を発症、入院したことを受け、道立衛生研究所(札幌)は感染予防の徹底を呼び掛けている。同脳炎の発症は道内5例目で、道北では初めて。発症すると死亡する恐れもあるだけに、担当者は「山林に入る際は肌の露出を避けて」と話している。

 旭川市保健所によると、女性は5月中旬、山菜採りのため訪れた道北の山林でマダニに右肩をかまれ、発熱などの症状を訴えて入院。現在も治療中で、髄膜炎や意識障害の症状が出たという。

後期高齢者医療費の自己負担、開業医の半数が「必要な医療減る」

財務省の財政制度等審議会は5月の「建議」において、後期高齢者の医療費の自己負担を現在の1割から2割に拡大することを求める方針を示している。m3.com意識調査でその是非を尋ねたところ、「2割にすべき」は開業医で53.4%だったのに対し、勤務医は71.4%で差が見られた。開業医の45.8%が、負担増で「受診回数が減り、必要な医療を受ける機会も減少」と予想した。

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