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石こう歯型を大量投棄容疑 被疑者不詳で会社捜索

兵庫県洲本市の空き地に石こうの歯型が大量に不法投棄されていたことが分かり、県警生活環境課は8日、被疑者不詳の廃棄物処理法違反容疑で、同市の医療用具製造販売会社など2カ所を家宅捜索した。現場には100キロを超える歯型が捨てられており、同課は継続的に捨てていたとみて調べる。

 捜索容疑は今年5月上旬、洲本市五色町広石下の池の脇に産業廃棄物の石こう歯型約14キロを投棄した疑い。生活環境課によると今年2月中旬、近隣住民が「大量の歯型が投棄されている」と県警洲本署に通報。歯型の中から医療用具製造販売会社に宛てた石こう材料の送り状が見つかった。

[歯の衛生週間](上)乳幼児虫歯 ワースト常連

 「鹿児島は虫歯のワースト常連」--。県内で配布される虫歯予防の啓発チラシや冊子には、こんな不名誉なフレーズが記されている。特に虫歯の乳幼児が多いのが鹿児島の特徴だ。

 県の統計によると、県内の虫歯になった乳幼児の割合を示す「有病者率」は2009年度、1歳6か月児が4・12%(全国平均2・52%)で、全国で低い方から46位、3歳児が29・85%(同22・95%)で同34位。1985年度以降、ずっと全国平均より悪く、歯の健康は県にとって長年の課題だ。

 なぜ虫歯が多いのか。県内の複数の歯科医は「孫に甘い祖父母」の影響を口にする。

 県内でも特に虫歯が多いのは郡部や離島。虫歯のある3歳児の割合が県平均より約8ポイント高い西之表保健所管内の西之表市健康保険課によると、「孫をかわいがる祖父母が菓子を多く与えてしまう」という母親からの相談が多く、県平均より約15ポイント高い屋久島町でも同様の相談があるという。

 社団法人かごしま口腔(こうくう)保健協会(鹿児島市)が03年度に実施したアンケート調査で、虫歯予防への祖父母の理解が不足している場合、孫に虫歯が多い傾向が出たこともあるという。

 「家族の絆が強く、祖父母が子育てに関わる頻度が高いことが、乳幼児の虫歯の一因ではないか」。歯科医らは推測する。

 鹿児島市歯科医師会で子どもの虫歯対策を担当する歯科医・浜坂卓郎さんは、「高齢者を含め県民の予防意識が長年低かったことが、現在まで響いているのではないか」と指摘する。

 そんな中、少しずつだが改善も進みつつある。かつて全国平均との差が20ポイント以上あった3歳児の数値も、09年度は約7ポイント差にまで縮小した。

 「各地で予防教育が進んだ成果」。浜坂さんが胸をはるように、汚名返上に向けた行政、医療機関などによる啓発活動が年々活発化している。
2011年6月6日 提供:読売新聞

レントゲン撮影時の放射線量はどれくらい?

『放射線量』という言葉を耳にしない日がないこのごろ、敏感になっておられる方も多いのではないでしょうか?また、臨床で行うレントゲン撮影時に受ける放射線量はどのくらいなのでしょうか。今回は日常生活と放射線について原子力2005放射線医療総合研究所等調べによる資料を基にまとめてみました。
 放射線は自然放射線と人工放射線に分けられます。自然放射線とは宇宙、大地、食物から等、日常生活の中での線量のことです。世界平均の一人当たり年間自然被ばくは2.4ミリシーベルト。東京⇔ニューヨーク間の飛行機往復では0.2ミリシーベルトなので12往復すると年間自然被ばくと同じ量に・・・。
 人工放射線とは、レントゲン撮影等で受ける放射線量のことを言います。健康診断で行う肺のX線集団検診では1回あたり0.05ミリシーベルト、胃のX線集団検診1回では0.6ミリシーベルトです。
 さて、歯科での放射線量は、パノラマ撮影で0.0436ミリシーベルト、デジタル撮影で0.0391ミリシーベルトとなっています。歯科治療でのレントゲン撮影を不安に思う方に、このような情報を提供してみると良いかもしれません。

インプラントをダメにしないケア法

インプラント周囲炎を防ぐためにはどんなケアをすればいいのか?自分でできるケアはまず、歯と歯茎の境目、歯と歯の間をしっかり磨くことです。電動歯ブラシと歯間ブラシを使い、仕上げに洗口液でうがいするのがお勧めです。ただし、しっかり歯が磨けているか否かは自分ではわからない。
 インプラントの根元が化膿していても自分ではほとんどわかりません。3~6ヶ月に1度は歯科検診を受けるべきです。
              日刊ゲンダイ 2011.4.12

”歯”のない人は認知症のリスク高

75歳以上で自分の歯がほとんどない人や入れ歯を使っていない人は、歯が10本以上残っている人に比べ、認知症になる可能性が高くなることが、佐賀県歯科医師会などの調査でわかった。
 かむ行為は脳に刺激を与えるので、歯がなかったり、義歯を適切に使っていない人の方が認知症になったり、症状の加速につながると考えられる。
              佐賀新聞 2011.4.27

口腔がん かかりつけ医で早期発見

舌や歯茎など口の中にできる「口腔がん」。早期発見すれば治る可能性が高いが、口内炎や歯周病などと思い込んで進行してしまう場合もある。歯科治療中に見つかることもあり、札幌歯科医師会は「気になる症状があれば、まずかかりつけの歯科医や耳鼻咽喉科に相談してほしい」と呼びかけている。

 口腔がんが疑われる主な症状の自己チェック
  ■口の中にしこりや腫れがある
  ■舌や歯茎、頬の粘膜に白くなっていたり、赤くなっている部分がある
  ■口内炎がなかなか治らない
  ■口の中が出血しやすい
  ■入れ歯が痛みや腫れで合わなくなった
  ■歯のぐらつきが続く
  ■抜歯後なかなか傷が治らない状態が続く

                2011年(平成23年)5月18日

「意地でもここでやる」 4代続く歯科医、再起誓う

津波が町を破壊し尽くした宮城県石巻市の旧市街地で、かろうじて残った歯科医院が診察を再開した。「代々通ってくれた患者さんへの責任」。歯科医三宅宏之(みやけ・ひろゆき)さん(39)は同じ場所で続く歯科医院の4代目。がれきだらけの町で再起を誓う。

 3月11日。処置中だった入れ歯がどこにいったか分からなくなるほどの揺れ。患者を帰すと、白衣のままの女性スタッフ4人と高台の自宅に逃れ、津波から助かった。

 2階建ての歯科医院は1階が泥に埋もれ、診察室のある2階の床まで水が達した。周囲の家や店は壊滅状態だったが「周りに何もなくなった中で昔ながらの歯科医院に電気がついていれば安心するじゃないか。ここでやれということなのかもしれない」。同じ場所での医院の継続を決めた。

 つながるようになった携帯電話で連絡を取り合い、三宅さんと女性スタッフ4人が医院に集まったのは3月31日。同日と4月1日は4人のうち2人が相次いで誕生日を迎える。それまでは外食など特別なお祝いをするのが習わしだった。

 前日の30日に仙台市まで行き、2人の誕生ケーキを用意した。3月は11日までしか働いていないが、1カ月分の給与を渡した。遺体の検視で歯型の記録を担当する警察歯科医でもある三宅さんは遺体安置所に通う毎日だったが「大事にしていた」お祝いだけはやりたかった。

 5月10日、水道が開通し医院を再開。玄関には、身元確認にカルテが必要な場合は、三宅さんの携帯電話に連絡をするよう番号を張り出している。患者からは死者、行方不明者が30人ほど出た。

 震災前は「難しい技術を習得できれば患者に還元できる」と学会に参加したり、大学院で博士号を取得したりした。検視に携わった遺体は約800人。すがりついて泣く遺族を間近で見るうち「人生観が変わった」。

 日に約30人が訪れた患者は数えるほどになり、収入減は覚悟の上。スタッフたちは大潮になれば道路が水浸しになる周囲の環境に不安げだ。それでも再開後「先生のところじゃないと」とわざわざ来てくれる患者がいる。「やれる範囲で患者さんに接していけばいい。意地でもここでやる」。固く決意している。

寝るときは必ず外して

被災地での健康維持に、入れ歯の問題が浮上している。ケースがないため、入れたままで口の中に雑菌が繁殖したり、避難時に入れ歯をなくしたため食事ができなかったりなどの事例がある。いずれの場合も、体力を弱める恐れがある。
 入れ歯を入れたままにしておくと雑菌が繁殖する。入れ歯は就寝時には必ず外して洗浄。水がなければウエットティュシュペーパーで拭くだけでも汚れを落とすことができる。避難する時に入れ歯をなくしてしまった人も多い。食べ物を無理に口にすると歯茎を傷つけてしまうし、十分に食べられないと低栄養状態になる。
 入れ歯がない場合は、おかゆなど軟らかいものを用意し、栄養をとるようにしてほしい。食べることは生きる喜びの一つ。しっかりご飯を食べられれば、復興に向けた力を盛りあげられると意気込む。
              日本農業新聞 2011.4.21

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