唾液が減って口の中が乾燥し痛みや口臭などの原因になるドライマウス(口腔乾燥症)。命に関わる症状ではないと軽視されがちだが、重症化すると感染症にかかりやすくなる恐れもあり、侮るのは禁物だ。歯科医師を中心とするドライマウス研究会が活動を始めて10年余。患者を支える動きも少しずつ広がってきた。
北海道新聞 2015.1.14
唾液が減って口の中が乾燥し痛みや口臭などの原因になるドライマウス(口腔乾燥症)。命に関わる症状ではないと軽視されがちだが、重症化すると感染症にかかりやすくなる恐れもあり、侮るのは禁物だ。歯科医師を中心とするドライマウス研究会が活動を始めて10年余。患者を支える動きも少しずつ広がってきた。
北海道新聞 2015.1.14
喫煙にはさまざまな健康上の問題が指摘されてますが、口臭もその一つです。喫煙によって生じる口臭の原因の一つは、たばこのタールが口腔粘膜に残って生じる、いわゆるたばこ臭さです。喫煙により雑菌の繁殖が起こる理由としては、まず、喫煙により熱せられて乾燥した空気が口腔内を流れることになり、唾液が蒸発して口腔が乾きます。さらに、ニコチンの作用により粘膜の血流が悪くなり、これが唾液の分泌を抑えると考えられます。こうして唾液が減ってしまうと、唾液が持っている殺菌作用が弱くなり、雑菌が繁殖してしまうのです。さらに、雑菌や血流低下はタールと相まって、粘膜に炎症を起こしやすくするので、歯周病になります。歯周病もにおいの原因となるわけです。
北海道新聞 2015.1.14
喫煙にはさまざまな健康上の問題が指摘されてますが、口臭もその一つです。喫煙によって生じる口臭の原因の一つは、たばこのタールが口腔粘膜に残って生じる、いわゆるたばこ臭さです。喫煙により雑菌の繁殖が起こる理由としては、まず、喫煙により熱せられて乾燥した空気が口腔内を流れることになり、唾液が蒸発して口腔が乾きます。さらに、ニコチンの作用により粘膜の血流が悪くなり、これが唾液の分泌を抑えると考えられます。こうして唾液が減ってしまうと、唾液が持っている殺菌作用が弱くなり、雑菌が繁殖してしまうのです。さらに、雑菌や血流低下はタールと相まって、粘膜に炎症を起こしやすくするので、歯周病になります。歯周病もにおいの原因となるわけです。
北海道新聞 2015.1.14
高齢者の歯や口の中の衛生状態を保つ口腔ケアで、指導に取り組む歯科衛生士が活躍している。健康な歯を保たせることで、健康維持に必要なバランスの良い食事を取らせることに貢献。さらに誤嚥性肺炎を誘発する口腔内細菌の除去などの指導もしている。道内の高齢者施設では、歯科衛生士の訪問指導を受けたり、直接雇用して日常的ケアに取り組む施設も出てきた。入所者からも「安心して生活できる」と好評だ。
道によると、道内で勤務する歯科衛生士は12年末で513人。約半数が札幌市に集中している。地域偏在対策として、北海道歯科医師会は道の委託を受け、札幌、帯広、釧路に訪問診療の窓口となる在宅歯科連携室を開設。専任の歯科衛生士が、相談を受け、事前に無料で患者宅を訪問した上で、歯科治療につなげる。道歯科医師会は「国が在宅医療を進める中、在宅での口腔ケアも必要。歯科衛生士の必要性も増していく」としている。
北海道新聞 2015.1.10
大和市は4月から、1歳6カ月児の歯科健診時に親の血液検査も行う「親子de健康診査」を始める。子どもの健診の待ち時間を、親の健康チェックに有効利用してもらおうという試み。
現在編成中の2015年度一般会計当初予算案に、関係する約1140万円を盛り込む。東京都武蔵野市などが子どもと親の歯科健診を同時に行っているが、大和市のように違う種類の健診を組み合わせるのは全国的に珍しいという。
市健康づくり推進課によると、親の血液検査は血糖値や血中脂質、肝機能などを調べるもので、無料。結果は郵送される。その間の保育サービスも行うという。
14年8月の保護者向けアンケートで「子どもの健診時に母親の健診があれば受診するか」と聞いたところ、89・0%が「希望する」と回答を寄せたこともあり、同時実施に踏み切った。歯科健診の受診率は13年度は90・9%と高く、この受診率を親の健康チェックの受診率につなげたい考えだ。
8月19日(火)からの記録的な大雨で翌20日(水)に発生した広島県広島市の土砂災害や、9月27日(土)に発生した長野県・岐阜県の県境にまたがる御獄山噴火で、歯科所見による身元確認が実施され、多くのご遺体の身元を特定した。
日歯広報 2014.12.15 1634号
薬事・食品衛生審議会の要指導・一般用医薬品部会が11月26日(水)、厚労省内で開催され、フッ化物洗口液「エフコート」「エフウォッシュ」「バトラー」の3医薬品の「要指導医薬品」指定の要否、製造販売承認の可否について審議し、日歯常務理事の佐藤徹参考人は、日歯の見解を示した。「要指導医薬品」は、適正な使用のために薬剤師の対面による情報提供及び薬学的知見に基づく指導が必要な医薬品で、本年6月12日施行の改正薬事法で新設された。
日歯広報 2014.12.15 1634号
唾液が減って口の中が乾燥し、痛みや口臭などの原因になるドライマウス(口腔(こうくう)乾燥症)。命に関わる症状ではないからと軽視されがちだが、重症化すると感染症にかかりやすくなる恐れもあり、侮るのは禁物だ。国内で歯科医師を中心とするドライマウス研究会が活動を始めて10年余り。患者を支える動きも少しずつ広がってきた。
▽中高年女性
横浜市にある鶴見大歯学部病院は国内初のドライマウス専門外来を2002年に開設した。その中心となった斎藤一郎(さいとう・いちろう)教授は「認知度は高まってきたが、患者が体験するつらさに比べると医療関係者の理解は不十分」と話す。開設から今年11月末までの受診者は約5800人。患者が増えている実感があるという。
斎藤さんによると、ドライマウスは中高年女性に多く、原因はストレスや老化などさまざまだ。例えばストレス。唾液腺は自律神経の支配を受けていて、緊張すると唾液が出にくくなる。ストレスで緊張が続く人は要注意ということになる。
意外に多いとみられるのが薬の副作用。唾液の分泌を減らす副作用がある薬は珍しくない。
もう一つの大きな原因は「シェーグレン症候群」という自己免疫疾患。免疫細胞が自分の唾液腺を「異物」として攻撃し、唾液が出にくくなる。鶴見大では患者の約1割がこの病気だった。だが原因は一つとは限らず、幾つもの要因が複合していることも多い。
▽生活見直しで改善
唾液が減るとどんな不都合があるのか。乾いた食品がのみ込みにくいほか、舌や口内粘膜がこすれて傷つき、痛む。また口の中に普段からいたり、外から入ってきたりする細菌などが洗い流されずに残るため、虫歯や歯周病が増える、感染症にかかりやすくなるといった問題もある。
口の乾きが3カ月以上続いたら、大きな病院などにある口腔外科を訪ねてほしいとsさん勧める。sさんが02年から代表を務めるドライマウス研究会のホームページ(http://www.drymouth―society.com)には、研究会が定期的に開くドライマウスに関する講習会を受けた歯科医師ら医療従事者の都道府県別リストが掲載されている。
老化が原因の場合は、かむ筋力の低下で唾液が減っていることが多い。口の体操や唾液腺のマッサージに加え、毎日の食事をよくかむという基本的な生活の見直しで改善が期待できる。シュガーレスガムも勧められる。
研究会は患者からの要望を受け、10年から「ドライマウスカード」を作製している。美術館など飲食禁止の場所で水やガムが欠かせない重症の患者が、周囲に理解を求めるためのカードだ。研究会に申し込むと無償で送ってくれる。これまでに約300枚を配布した。
▽支え合い
埼玉県久喜市のs
さん(52)は30代半ばでシェーグレン症候群になり、昨年からドライマウスがひどくなった。
舌の先がひび割れて痛み、塩辛いものを食べるとショックで体が固まるほどの苦痛がある。口を潤すペットボトルのお茶は手放せない。唾液を出すためガムが大量に必要で、ガム代を計算してみたら年に5万円近くかかっていたという。