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フッ素うがいの有効性と成人歯科健診・企業歯科健診の大切さについて

(1)フッ素うがいの有効性
    旭川市は平成24年度中に、市内全小学校の児童を対象としたフッ素うがいの実施を予定しています。フッ素うがいは全身への悪影響がなく、効果的に虫歯の発生を抑制します。アレルギー発症の報告もありません。学校で一律に実施することで、家庭間の健康への関心度に左右されることなく、虫歯を予防できます。平成19年度の旭川市の小学校55校歯科検診結果では、幼稚園や保育所でフッ化物洗口を経験した児童が50%を超えた小学校は5校で、その5校は全小学校55校に比べ、1年生で17倍も虫歯が少ないことが示されました。1970年から県内6割の小学校でフッ素うがいを実施している新潟県の三島町では、20歳時点の一人あたりの虫歯本数を全国と比較すると、全国では平均8本の虫歯があったのに対し、三島町では2.2本しかありませんでした。小学校の6年間は、入試と永久歯の交換時期です。この時期のフッ素うがいが、20歳になっても虫歯の発生を抑制していたのです。
(2)全身疾患と口腔・歯の関わりも明らかになってきました。
    2007年5月の医科医療費(歯科に限らない)と70歳以上の高齢者の残存歯数について、北海道国民保険団体連合会が調査したところ、自分の歯が20本以上ある高齢者は、残存歯が4本以下の高齢者に比べて、医科医療費が約2/3に抑制されていました。糖尿病と歯周病との関連も注目されています。歯周病が進行した状態では、歯周病になった歯茎からインスリン(インスリンは血糖値を低下させる作用があります)の働きを弱める物質が絶えず作られます。歯周病を治療して歯茎の状態が改善すると、インスリンの作用を妨害する物質が少なくなるので、糖尿病の症状は軽くなります。糖尿病以外でも、歯周病と動脈硬化やある種の心疾患の関連が明らかになってきています。
                 北海道経済 2012.10月号

所得計算の特例措置の存続を 平成25年度税制改正要望

日歯は8月30日(木)、平成25年度の税制改正に関する要望書を小宮山洋子厚労大臣に提出し、重点項目として、原子力損害賠償金(仮払金を含む)を国税・地方税の課税上、非課税所得とするなど、税制上の優遇措置を含めた税制の抜本改革を要望した他、社会保険診療等に係る▽医療機関等における消費税負担への措置▽事業税非課税の特例措置の存続▽所得計算の特例措置(いわゆる四段階制)の存続や、医療用機器に係る特別償却制度における特別控除制度の導入、特別償却率の引き上げ等や適用期限の延長を要望した。特に所得計算の特例措置の存続に向けては、日歯が8月上旬に実施した特例措置の利用状況等の調査結果を提出し、強く要望した。
              日歯広報 9月15日 1572号

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