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100歳以上が4万7千人 41年連続増、男女とも最多 トップは2年続けて島根

 100歳以上の高齢者は今年、過去最多の4万7756人に上ることが13日、「敬老の日」を前にした厚生労働省の調査で分かった。昨年より3307人増え、41年連続の増加。男女ともに過去最多を更新した。100歳以上の割合が最も高かったのは島根県で、2年連続。

 新たに100歳になるのは、1683人増の2万4952人。昨年は高齢者不明問題が発覚し、所在確認の在り方が問題となった。厚労省は毎年、新たに100歳になる人に記念品を贈っており「自治体が面接や医療保険・介護保険の利用状況で生存を確認した」と説明。

 一方、101歳以上は住民基本台帳を基に各自治体が報告した人数で、東日本大震災で行方不明となったままの人が含まれている可能性もあるが「調査しておらず分からない」としている。

 9月15日で100歳以上になる人数を1日時点でまとめた。男性は6162人(昨年比293人増)、女性は4万1594人(同3014人増)。女性の占める割合は87・1%で最も高くなった。

 国内最高齢は佐賀県基山町の長谷川(はせがわ)チヨノさんで、1896(明治29)年11月20日生まれの114歳。男性は京都府京丹後市の木村次郎右衛門(きむら・じろうえもん)さんで1897(明治30)年4月19日生まれの114歳で、男性の世界最高齢としてギネスブックに登録されている。

 人口10万人当たりの100歳以上の人数は37・29人。都道府県別では島根(75・70人)が1位、次いで高知(67・58人)、沖縄(66・04人)の順。沖縄は2009年まで37年連続1位だったが、昨年は2位。さらに3位になった点について厚労省は「沖縄は人口が増え、島根、高知は減少したため、相対的に高齢者の割合が小さくなったのだろう」としている。

 少ないのは埼玉(21・13人)、愛知(23・80人)、千葉(25・49人)。

 調査を始めた1963年は100歳以上は153人だった。98年に1万人を超え、2009年に4万人を突破した。
2011年9月13日 提供:共同通信社

被災地で口腔ケア 支援チーム、肺炎リスク懸念

被災地での歯科医療関係者の懸念は誤嚥(ごえん)性肺炎。もともと嚥下機能が低下しているお年寄りらは口腔(こうくう)内の細菌が肺に入りやすい。災害時にはリスクが一気に高まる。阪神大震災では多くの災害関連死を招き、大規模災害時の歯や口の衛生管理は、命に直結する緊急対策として教訓化された。歯科医らによる全国規模の支援は初めて。宮城県歯科医師会の大内康弘常務は「高齢者向けの施設などで口腔ケアの必要性が認識されてきており、やるべきことははっきりしていた。ただ、災害の規模が大きすぎ、地元歯科医は遺体の身元確認への協力も求められた。派遣チームに助けられ、これまでところ深刻な誤嚥性肺炎の報告はない」と話す。
            日本経済新聞 2011.7.25

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