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児童虐待:口の異常で虐待を察知 山梨県警と県歯科医師会が連携

児童の口内に現れた異常から児童虐待を早期に発見し、子どもたちを守ろういう考え
から、山梨県で県警と県歯科医師会(三塚憲二会長)が4月24日、検診などで歯科
医師が不審に思った際、県警に通報することを定めた「児童虐待防止に関する覚書」
を締結した。
県警によれば、同様の覚書締結は全国初で、県警少年課は「悲鳴も上げられない
児童を組織的に救うことができる体制を作っていきたい」と話している。
同会によると、虐待を受ける子どもたちの歯には類似した傾向がある。例えば食事
を与えられないなど「ネグレクト(育児放棄)」を受ける子どもは、無処置の虫歯が
異常に多い。口内粘膜の損傷や歯が折れているといったことも虐待を見抜く端緒とな
るため、歯科医師が虐待の早期発見に果たす役割が注目されている。
これまでは学校検診などで虐待の疑いを感じた医師が個人的に児童相談所に通告し
県警は同相談所から情報を得ていた。
同会は今後、歯科検診で虐待を判断する基準などをまとめたマニュアルを作成し、
会員に周知を進める。

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