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、「平成26年度体力・運動能力調査」

 10月11日、「平成26年度体力・運動能力調査」の結果が公表されました。こ
の調査は国民全体の基本的な体力や運動能力の状況を把握し、政策に反映させ
るため、前回の東京オリンピックが開催された1964年から毎年体育の日に合わ
せて公表されているものです。これまでは文部科学省が実施していましたが、
今年から、先月発足したスポーツ庁に引き継がれています。

 調査では、走能力、握力、上体起こしなどが行われましたが、直近17年間の
現行の調査方式になってからの合計点の推移を見ますと、
・青少年(6~19歳):ほとんどの年代で緩やかな向上傾向があり、多くの年代
で過去最高でした。
・成年(20~64歳):30歳代の女性では低下傾向が見られましたが、男女とも
50歳以降では向上傾向が見られました。
・高齢者(65~79歳):ほとんどの項目及び合計点で向上傾向がありました。
のように各世代においておおむね運動能力の向上が見られる結果となりました。

 この秋、ラグビーのワールドカップ、イングランド大会では、日本代表が1次
リーグの初戦で過去2回の優勝を誇る強豪・南アフリカに歴史的勝利を収めるな
どの活躍を見せてくれました。スポーツ庁は今回の調査について、「2020年東
京オリンピック・パラリンピックを見据え、スポーツ振興施策を一層推進し、
健康増進に資するスポーツ機会の確保を施策の大きな柱の一つとして重点的に
進めていく」と発表しています。がんばれ、日本!

敬老の日②

さて、スマートフォンよりもさらに新しいコンピュータとして近年注目を集
めているウェアラブル端末に、高齢者向けの機能の研究開発の強化が進んでいま
す。
 東芝が今秋発売を予定しているリストバンド型生体センサー「Silmee W20/W21」
は、活動量や睡眠、脈拍、会話量、紫外線量などを測定、記録、管理できる他、
緊急時に本体のボタンを長押しすると登録先に緊急通知するなど、高齢者等を
想定した見守り機能を充実させています。
 また、東レとNTTが共同開発している「hitoe」は心拍数・心電波形などの
生体情報を取得できる機能素材を衣服に縫いこんだ文字通りの「着られる」端末
で、高齢者が機器を持ち運ばなくても見守りができるシステムとして実用化が期
待されています。スポーツ分野では既に商品化されており、医療分野の他、屋外
で作業する空港作業員の安全管理の実験も始められています。

 9月24日、安倍晋三首相は自民党本部で記者会見し、「強い経済、子育て支援、
社会保障」を「新3本の矢」と位置づけると説明しました。第3の矢の「安心に
つながる社会保障」のうちの、「高齢者の生涯現役社会の構築」については、就
業者数が毎年増えていることからもある程度は実現できるにしても、「介護離職
ゼロを目指して介護施設の整備や介護人材の育成を進め、在宅介護の負担を軽減
する。仕事と介護が両立できる」については問題が山積しています。ウェアラブ
ル技術の発達が、高齢者および家族、介護従事者の幸福につながることを期待し
ます。

敬老の日

総務省が敬老の日に合わせてまとめた9月15日時点の人口推計によると、65歳
以上の高齢者人口は前年比89万人増の3,384万人で、総人口に占める割合は0.8ポ
イント上昇の26.7%となり、人口、割合ともに過去最高を更新しました。また、
80歳以上の人口は前年比38万人増の1,002万人となり、初めて1,000万人を超えま
した。
 この他、
・日本の高齢者の人口の割合は主要国で最高で26.7%。次いで、イタリア(22.4
%)、ドイツ(21.2%)など。
・日本の高齢者の就業者数は11年連続で増加し、681万人と過去最多。就業率は
主要国で最高で20.8%。次いで、アメリカ(17.7%)、カナダ(12.9%)など。
・高齢者世帯のネットショッピングの利用割合は12.0%で12年前の5.7倍。電子
マネーの利用割合は29.4%で6年前の2.5倍。
・高齢者世帯の携帯電話(PHSを含む、スマートフォンを除く)の普及率は85.9%
で世帯主が65歳未満の世帯よりも21.3ポイント高い。一方、スマートフォンの普
及率は25.6%で世帯主が65歳未満の世帯よりも51.4ポイント低い。
のような調査結果が発表されました。
 ネットショッピング、電子マネーの利用割合は増えているとはいえ、スマート
フォンの普及率と同様、多くはないことがうかがえます。

ダイエット、減らすなら炭水化物より脂肪? 米の研究

同じカロリーの食事なら、炭水化物より脂肪を減らした方がダイエット効果が高い――こんな研究結果を米国立保健研究所(NIH)などの研究チームが13日、発表した。ご飯やパンなどの炭水化物を減らすと体脂肪の燃焼率は高まるが、低脂肪の食事のほうが体脂肪そのものの減少量は7割近く増えた。流行中の「低炭水化物ダイエット」にも一石を投じそうだ。

 米専門誌セル・メタボリズム電子版に論文が掲載された。肥満と診断された成人男女19人(平均年齢35・4歳、平均体重106キロ)が計2回、2週間ずつ専用施設に滞在。炭水化物か脂肪のどちらかを減らしてカロリーを3割抑えた制限食を提供し、一定の運動を毎日続けてもらった。2回目の滞在では制限食の種類を変え、効果の違いを比べた。

 その結果、体脂肪の減少量は、炭水化物を減らした場合で1日に53グラム相当、脂肪を減らした場合で89グラム相当。約1・7倍の開きがあり、ダイエット効果に差があることが裏付けられた。

 ただ、研究チームは、あくまで短期的な実験に基づくもので「長期間続けた場合にはあてはまらない」としている。炭水化物を減らすと体内の脂肪が消費される割合が増えるため、半年以上続ければ似たような効果になるとの試算もある。実際のダイエットでは「食事制限のしやすさや長続きできるかどうかが重要な要素になる」とも述べた。

握力鍛えていますか? 死亡リスクのバロメーター Medical Newsより

握力は筋力の強さのバロメーターであるとともに、死亡リスクの大き
さや心臓血管系の病気へのかかりやすさにも関係しているようだ。カ
ナダ・マクマスター大などの国際研究チームが、17か国の成人約14万
人を対象にした研究でそんな結論をまとめ、英医学誌ランセットに報
告した。握力が5キロ弱くなるごとに、何らかの原因で死亡するリスク
が16%増えたほか、心筋梗塞のリスクが7%、脳卒中のリスクは9%増
加していた。平均4年間(3,379人)の分析の結果、握力は、収縮期血圧
(最高血圧)の値より死亡リスクとの関連が強かった。簡単で費用もか
からない握力測定で、死亡リスクが高い人を見分けられるようになる
日が来るかもしれない。

詳細はこちらへ 
http://www.47news.jp/feature/medical/2015/06/post-1314.html

【群馬】80代以上高い幸福感 食生活満たされ前向き 県財団調査

80代以上の群馬県民の7割以上は幸福感が高い―。こんな傾向が、県長寿社会づくり財団(前橋市)の意識調査で浮かび上がった。2割は「とても幸せ」としている。食生活が満たされ、前向きな精神状態が幸福感を生んでいる状況もうかがえた。財団は、県内では心身ともに充実している長寿者が多いとみている。

 財団が80代以上を対象に幸福感や食生活、生活スタイルなどを聞いた。「とても不幸」から「とても幸せ」まで、0~10点の11段階で聞く幸福感を尋ねる項目では、幸福感が高いとされる7点以上とした人が73.6%。このうち「とても幸せ」に当たる10点が20.0%だった。

 幸福感を判断する際に重視する項目は、健康状況78.0%、家族関係63.2%、仕事や趣味など60.0%、充実した余暇など59.2%―と続いた。

 食生活全般を尋ねた項目では「まあ満足」が49.6%が、「満足」が42.8%と、両者で全体の9割以上を占めた。90.8%は「毎日必ず3食食べる」とし、62.0%は1日1回は肉類を食べると回答した。

 一方、社会参加活動に取り組んでいる人は64.0%だった。内容は趣味が71.9%、健康・スポーツが65.0%。ボランティアに汗を流す人もいた。

 人生の指針や座右の銘を聞くと、平安、融和、柔軟などが3割強、健康などが1割強、誠実、利他、感謝なども1割強だった。

 自由記述では、元気の秘訣(ひけつ)として「明るく楽しく有意義に」「焦らず怒らず諦めず」「社会の変遷やニュースに関心を持つ」などが挙がり、プラス思考の大切さを説く人が多かった。

 調査は昨年夏、財団の事業に参加した県内の80代以上470人に郵送で実施し、250人から回答を得た。

睡眠時間5時間未満、交代制勤務…メタボになる7習慣

食事や運動だけでなく、睡眠、休養の悪い生活習慣が重なるほど、メタボリックシンドロームなどの発症リスクが高くなることが、大分大の井谷修准教授らの研究でわかった。宇都宮市で開かれている日本睡眠学会で3日午後に発表する。
 井谷准教授らは、地方公共団体に勤める男性(18~65歳、約3万9000人)の1999~2006年の健康診断と問診のデータを解析。生活習慣と病気などとの関連を調べた。
 その結果、〈1〉睡眠時間が5時間未満〈2〉交代制勤務をしている〈3〉休日が取れない〈4〉いつもおなかいっぱい食べる〈5〉あまり歩かない〈6〉アルコールを1日日本酒3合以上飲む〈7〉たばこを吸う――の七つの危険な生活習慣があると肥満や高血圧、メタボを発症しやすくなることがわかった。
 メタボでなかった人が7年間でメタボを発症するリスクは、危険な生活習慣が重なるほど高くなり、0~1個の人に比べ、2~3個は1・22倍、4~5個は1・42倍、6個以上では2・04倍になった。
 井谷准教授は「運動だけでなく、きちんと睡眠や休みを取ることが生活習慣病の予防になる。交代制勤務の人は特に気をつけてほしい」と話している。

自殺の男、年金に不満 ガソリン携行缶押収 巻き添え女性は窒息死

神奈川県小田原市を走行中の東海道新幹線で起きた放火事件で、自殺した東京都杉並区の職業不詳林崎春生(はやしざき・はるお)容疑者(71)が年金の受給額に不満を漏らし、「生活できない。年金事務所で首でもつろうか」と、周囲に話していたことが1日、知人の女性への取材で分かった。6月中旬には顔見知りの区議に生活苦の相談もしていた。

 神奈川県警は1日、殺人と現住建造物等放火の疑いで林崎容疑者宅を家宅捜索。ガソリン運搬などに使われる金属製の20リットル入り携行缶1個を押収した。事件にガソリンを使った可能性が高いとみており、携行缶の購入先を調べ、ポリタンクに入れて車内に持ち込んだ液体の鑑定を進める。

 県警の1日の司法解剖で、林崎容疑者の死因は焼死、巻き添えで死亡した横浜市青葉区の整体師桑原佳子(くわはら・よしこ)さん(52)は気道熱傷による窒息死と分かった。林崎容疑者のポケットからは、自由席の乗車券や携帯電話が見つかり、リュック内の手帳には年金相談先の電話番号を手書きで記した紙片が挟まっていた。

 知人の女性によると、林崎容疑者は2カ月ごとに受け取る年金の額について「35年間払っているのに24万円しかもらえない。税金や光熱費を引くとほとんど残らない」とこぼし、事件前日の6月29日には、ポリタンクを持って「ガソリンスタンドに行く」とも語っていた。「暑いのにどうして(燃料が)必要なのか」と聞いたが、明確な返答はなかったという。

 県警によると、事件現場の1号車の車内カメラには、林崎容疑者が持っていたリュックサックからポリタンクを取り出し、中の液体を体にかける様子が写っていた。前日には自宅近くのガソリンスタンドの店員がポリタンクでの販売を断っていたことも判明した。

 林崎容疑者がその後、何らかの手段でガソリンを購入し、ポリタンクで車内に持ち込んだとみて、県警は事件に至る経緯を詳しく調べる。

 事件は6月30日午前11時半ごろ、新大阪行きの新幹線車内で発生。県警によると、カメラ映像から林崎容疑者が始発の東京駅から乗り込んでいたことも1日分かった。消防によると1号車は前方の天井パネルが数メートルにわたって剥がれ落ち、周囲が真っ黒になっていた。

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