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使途不明金3700万円 北海道、苫小牧歯科医師会

北海道苫小牧歯科医師会で、会費など約3700万円が使途不明になっていることが2日、分かった。同会は、会計処理を担当し今年1月に死亡した前副会長=当時(59)=が私的に流用したとして、遺族に弁済を求めている。同会の阿部雅人(あべ・まさと)会長は「今後は会計を外部委託し確認態勢も強化する」としている。

 同会によると、2018年9月の北海道地震で別の歯科医師会から寄せられた義援金の一部や13~19年度の会費、積立金など計3724万円が使途不明になっている。12年度以前の会計資料は廃棄され、実際の被害額はさらに多かった可能性もあるという。

 昨年度就任した阿部会長が財務状況を確認していた際に発覚。苫小牧歯科医師会が内部調査を進めていたが、前副会長は今年1月、自身が院長を務める苫小牧市内の歯科医院の火災で死亡した。

歯科医療機関のホームページ、違反4,304か所

医療機関等のホームページが医療広告規制等に違反していないかを監視する「令和元年度ネットパトロール」で、違反の確認された1,137サイト中、歯科は800サイトを占め、違反カ所は4,304に上る。

 歯科での違反4,304カ所を種類別にみると、「広告が可能とされていない事項の広告」が2,111か所と最も多い。次いで「誇大な広告」754か所、「治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等」562か所、「患者等の主観に基づく治療等の内容又は効果に関する体験談」288か所、「他の病院又は診療所と比較して優良である旨の広告(比較優良広告)」285か所、「その他」180か所、「内容が虚偽にわたる広告(虚偽広告)」124か所と続く。

 歯科の治療内容別の違反割合では、「インプラント」が48%で最多。次いで「審美」32%、「矯正」7%、「その他」8%、「歯周病」3%などとなっている。

(第14回医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会)

日歯 歯科健診制度の定着など要望

 日本歯科医師会(堀 憲郎 会長)は1日、「病院への歯科の設置等の推進」「歯科健診制度の定着」などを盛り込んだ「令和3年度制度・予算に関する要望」を加藤勝信 厚労大臣に手渡した。

 要望書では5つの骨子を提示し、その上で重点項目として「病院における歯科の設置、歯科医師の配置の推進」「フレイル対策を口腔から始める『オーラルフレイル対策』の推進」「生涯にわたり、途切れない歯科健診制度の定着」をあげた。

(歯科通信)

「歯髄再生」が実用段階に

「究極の歯内療法」とも言われていた歯髄再生治療が実用化の段階に入った。元国立長寿医療研究センター研究所幹細胞再生医療研究部長の中島美砂子 氏を院長とする「RD歯科クリニック」で行われるもので、智歯などの不用歯から得た歯髄幹細胞と薬剤を抜髄した歯に移植し、歯髄と周辺の象牙質を再生させる。再生医療等提供計画が厚労省に受理され、6月26日にクリニックを開設。すでに複数の患者から申し込みがあるという。

 さらに同治療を普及させるため、歯科医療機関を対象とした講習会・技術支援を検討しており、まずは地元の歯科医師会等と連携を図っていく構えを見せている。

(日本歯科新聞社)

日本歯科医師会HP

新型コロナウイルス感染症に負けない歯と口の健康づくり
   https:/www.jda.or.jp/corona/Tooth-and-mouth-health.html

日歯 歯科健診制度の定着など要望

日本歯科医師会(堀 憲郎 会長)は1日、「病院への歯科の設置等の推進」「歯科健診制度の定着」などを盛り込んだ「令和3年度制度・予算に関する要望」を加藤勝信 厚労大臣に手渡した。

 要望書では5つの骨子を提示し、その上で重点項目として「病院における歯科の設置、歯科医師の配置の推進」「フレイル対策を口腔から始める『オーラルフレイル対策』の推進」「生涯にわたり、途切れない歯科健診制度の定着」をあげた。

(歯科通信)

新型コロナなど感染症対策における歯科の重要性(第2弾)

日本歯科医師会はこのほど、「新型コロナウイルスなど感染症対策における歯科に重要性」に関する国民向けに情報の第2弾として、鶴見大学歯学部探索歯学講座教授の花田信弘氏が執筆・監修した「新型コロナウイルス感染症に負けない歯と口の健康づくり」をホームページに掲載しました。
 本内容は、歯周病などの歯科疾患が原因となり、新型コロナウイルス感染時に重症化してしまうことがあるため、日頃から歯と口の健康維持に努めることの重要性について説明しています。
 特に、歯周病患者はエンドトキシン血症や菌血症を発症する可能性が高くなります。歯科疾患が原因でエンドトキシン血症や菌血症を発症している人に新型コロナウイルスが感染すると免疫暴走(サイトカインストーム)の危険性が増加します。
 

唾液でコロナ検査、高まる期待 空港「すり抜け」懸念も

日本に入国時の空港検疫で導入が進む唾液(だえき)を使った新型コロナウイルスの「抗原定量検査」は速やかに検査結果が分かり、ビジネス関係をはじめ海外との人の行き来の制限緩和に役立つと期待されている。しかし、精度がPCR検査より低く、水際での検査をすり抜ける感染者の増加を懸念する専門家もいる。

 無症状の人への唾液による抗原定量検査は7月17日に認められ、成田、羽田、関西などの空港で順次導入されている。PCR検査は結果が出るのに少なくとも数時間かかるのに対し、抗原定量検査は約30分で判明する。簡易検査キットの抗原検査と異なり専用機器が必要だが精度がより高い。

 検査精度について、加藤勝信厚生労働相はこの日の会見で、「PCR検査と比較して高い一致率を確認できた」と述べた。無症状の人に唾液を用いたPCR検査や抗原定量検査を認めた同日の報道発表も同じ旨が書かれている。

 しかし、その2日前に非公開で開かれた厚労省感染症部会の資料によると、鼻の奥の粘液を検体に使ったPCR検査で陽性だった無症状者37人のうち唾液の抗原定量検査で陽性となったのは28人。陽性者一致率は76%だった。PCR検査で陽性の4人のうち、唾液の抗原定量検査だと1人が見落とされる可能性があることを示している。

 一方、PCR検査で陰性だった54人は全員が抗原定量検査でも陰性。陽性37人と陰性54人を合計した一致率は90%となった。

 陽性者一致率が76%だったことについて、厚労省は「陽性が一致しなかったのはウイルス量が少ない検体。ウイルス量が少なければほかの人にうつすリスクも低い」と説明する。陰性か陽性か判別しづらい場合、再度の抗原検査やPCR検査で確定している。

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