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後期高齢者支援金の加算・減算の議論をスタート/厚労省

厚労省は「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」を7月4日に開催し、25年度から実施する後期高齢者支援金の加算・減算のあり方の議論をスタートした。後期高齢者支援金は、実施率等の目標の達成状況と保険者の加入者数の見込数等勘案して、最大10%の範囲で加算・減算することが高齢者医療確保法で定められている。これまでの議論では加算・減算の幅や保険者グループの範囲を検討すべきとの意見が出ている。また初年度に比べて実績が大幅に改善した保険者の努力を評価すべきといった論点も挙がっており、保険者の特性に配慮しつつ、実施率向上に努力した保険者を適正に評価する方法も検討する。
            国保情報(国保中央会発行) №1015~1018より転載」

歯磨きの底力 保健指導、医療費減らす

厚生労働省の歯科疾患実態調査(05年)では、4ミリ以上の歯周ポケット(歯周炎)をもつ人の割合は働き盛りの40歳以降に急増し45~54歳で約4割、55~64歳では約半数に達する。ただ、18歳未満では年1回の歯科健診が学校保健法で定められているのに18歳以上は義務付けられていない。職場で歯科健診を受けているのは全就業者(約6300万人)のうち100万人程度とみられる。歯科保健の主眼は虫歯から歯周病へと移っており、勤労者が対象となる。企業は生活習慣病への対策の一環として、歯の健康にも力を入れてもらいたい。
            日本経済新聞 2011.7.27

歯周病、多くの病気と関係

糖尿病の人は、そうでない人に比べ2~3倍歯周病になりやすく、逆に歯周病が糖尿病を悪化させることも分かっています。今や歯周病は6番目の合併症といわれています。
歯周ポケット(歯と歯肉の間の隙間)にたまった歯垢(しこう)には、1ミリグラムあたり1億~10億個の細菌が含まれる。細菌の攻撃に歯周組織は免疫機能を動かせて防戦。過剰な免疫反応が続いて、免疫物質が自らの組織(歯槽骨)を溶かしてしまう。歯周病菌が侵入して肺炎や心内膜炎を引き起こす可能性があるほか、歯周病が重症化すると、慢性的な炎症が糖尿病のほか動脈硬化や心筋梗塞のリスクを高めたり、肥満やNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)を進行させたりする恐れがあると歯周病と全身病の関係に詳しい広島大学の西村英紀歯学科長は指摘。歯周病を放置すると死につながる病気にもなりかねないので、きちんと治療してほしいと話している。
            日本経済新聞 2011.7.26

被災地で口腔ケア 支援チーム、肺炎リスク懸念

被災地での歯科医療関係者の懸念は誤嚥(ごえん)性肺炎。もともと嚥下機能が低下しているお年寄りらは口腔(こうくう)内の細菌が肺に入りやすい。災害時にはリスクが一気に高まる。阪神大震災では多くの災害関連死を招き、大規模災害時の歯や口の衛生管理は、命に直結する緊急対策として教訓化された。歯科医らによる全国規模の支援は初めて。宮城県歯科医師会の大内康弘常務は「高齢者向けの施設などで口腔ケアの必要性が認識されてきており、やるべきことははっきりしていた。ただ、災害の規模が大きすぎ、地元歯科医は遺体の身元確認への協力も求められた。派遣チームに助けられ、これまでところ深刻な誤嚥性肺炎の報告はない」と話す。
            日本経済新聞 2011.7.25

あなたのその部分(パーツ)何歳ですか?②

咬み合わせセルフチェックシート
 【咬み合わせセルフチェックシート】は、自分では気づきにくい咬み合わせの異常を早期に発見する手がかりとして、日本顎咬合学会が作成したものです。

 1.咬み合わせの位置が定まらないと感じたことはありますか?
 2.口が思うように開かなかったり、顎がスムーズに動かないことがありますか?
 3.咬み合わせの高さに不満を感じたことがありますか?
 4.自分の歯並びが気になることがありますか?
 5.歯ぎしりや歯を強く咬み締める癖がありますか?
 6.左右どちらか一方で咬む癖がありますか?

【採点・評価】
 ほとんどない=0点、少しある=3点、ある=5点と計算し、合計を出します。

0~5点 今のところ、咬み合わせに特に問題はないようです。ただし、健康な咬み合わせを保つために、歯科医師による定期的な検査をお勧めします。

6~8点 咬み合わせに問題がある可能性があります。歯科医院を受診を受診することをお勧めします。

9点以上 咬み合わせに大きな問題があると考えられます。1日も早く歯科医院を受診されることをお勧めします。
            ハーズ 11.8月

舌苔 乾燥への防御 口臭の原因に

舌は健康な状態だと薄いピンク色で、舌苔は舌の奥から手前にかけて薄く一層ついているだけですが、口腔乾燥症をはじめ風邪や消化器疾患、喫煙などにより、白または黄色の舌苔が舌全体を厚く覆うようになります。一般に舌苔からは悪臭が発生して口臭の原因になるため、歯みがきのついでに歯ブラシで取り除こうとする人が少なくありません。しかし、これはあまりお勧めできません。歯ブラシでは舌の粘膜が傷つき、ぴりぴりと痛むだけでなく、それを修復しようとネバネバした粘液が上がってきて、より一層舌苔が付きやすくなります。さらに糸状乳頭が傷ついて萎縮し、保水力を失って口腔乾燥がひどくなることもあります。舌をみがくときはなるべく歯ブラシは使わず、軟らかいスポンジ製ブラシで1日1回程度、軽く行うようにしましょう。
            北海道新聞 2011.8.31

口臭を予防・改善する方法

1.口の中を清潔に
  歯磨きで歯垢をキレイに除去することが大切。さらに、舌苔のそうじも習慣に。歯を  磨いた後、舌の上を歯ブラシでやさしく、2~3回こすりましょう。舌への刺激が少  ない舌専用のクリーナーもあるので、試してみてもよいでしょう。

2.臭いのもとになる食べ物を控える
  口臭の原因となる食べ物にはにんにくやらっきょう、にら、ねぎなどがあります。ま  た、飲酒や喫煙も臭いのもとに。人と会う前などは控えたほうがよいでしょう。

3.よくかんで食べる
  食べ物をよくかむと、唾液の分泌量がアップ。唾液には殺菌・洗浄効果があるので、  唾液が増えれば口臭予防にもつながります。また、食後にガムをかむのも効果的。キ  シリトール入りのガムなら、虫歯予防にもなり、一石二鳥です。

4.舌の運動で唾液を増やす
  舌を動かすことで唾液の分泌を促すことができます。以下の二つの舌運動を習慣に。
  ①口を開けて、舌を上下、左右に動かす。
  ②口を閉じて、歯と唇の間を通るように舌を回す。

5.口呼吸から鼻呼吸に
  気づくと口が開いている人は、口で呼吸をしている可能性大。口呼吸をしていると口  が乾き、口臭の原因になります。口呼吸から正常な鼻呼吸に戻すには、鼻炎など鼻の  病気を改善すること、舌を正しい位置に置くことが大切です。
            暮らしと健康 2011.6

歯科口腔保健法 8/10公布・施行 条例制定の拍車に期待

国の歯科の基本法として8月2日(火)、第177回国会の衆議院本会議で可決・成立した歯科口腔保健法(歯科口腔保健の推進に関する法律)が8月10日(水)、公布・施行された。これを受けて、今後、成人を含めた生涯を通した国民の歯科保健・歯科医療の充実等に向けて、都道府県及び市町村で歯科保健に係る推進条例の制定に拍車がかかることが期待される。条例は8月現在、兵庫県が歯及び口腔だけでなく、全身の健康づくりの推進として制定している他、歯科保健条例としては、新潟県で平成20年7月11日に制定されたのを皮切りに19道県で制定されている。
             日歯広報 8月25日

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