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歯科選びのポイント 「技術」「評判」「立地」

「歯の衛生週間」の6月、全国の10~70代の男女1000人を対象に意識調査を実施。それによると、かかりつけの歯科医院がある男性は65.9%、女性は73.3%。年齢があがるほど「ある」人が増え、60歳以上では86.1%だった。選ぶポイントではベスト3のほか「歯科医師の人柄」「治療費」「清潔感」が上位に。また、昨今の歯科医院の増加については「新しい技術や設備を持った歯科医院が増えるのは歓迎」が46.8%、「近くで評判の良い歯科医院を選ぶのでありがたい」が42.0%と、肯定的な意見が目立った。
                産経新聞 2011.7.29

電動歯ブラシ 歯と歯ぐきを痛める使い方

簡単に歯の汚れが取れると評判の電動歯ブラシ。最近は中高年にも愛用者が増えているが、中には使い方が悪く、かえって歯と歯茎を痛めるケースも少なくないという。42歳のHさんは、今年春に妻からプレゼントされたのを機に、電動歯ブラシのとりこになった。朝夜2回、より効果が上がるよう、1回10分ほどかけて研磨剤入り歯磨き粉を使って磨いていた。ところが、最近になって冷たい水が歯に染みるようになり、歯科医を訪れたところ「知覚過敏」と診断された。中高年になると歯茎がやせ、若い頃はエナメル質に覆われていた歯の根元の象牙質がむきだしになった状態になります。このエナメル質と象牙質の境目(歯頚部)に、歯ぎしりの圧力や誤ったブラッシングにより、歯に楔状の傷ができることを楔状欠損というのです。その結果、冷水などが染みる知覚過敏になってしまったのです。実は、新しい患者さんのなかには、Hさんのように電動歯ブラシによる歯の磨き過ぎと思われる”知覚過敏”の人が、年に数人いるという。
                日刊ゲンダイ 2011.7.21

部分入れ歯製作に新技法

新たな技法は、フランスで開発された「ピエゾグラフィー」と言われる総入れ歯製作・加工技法を応用したもの。部分入れ歯のかたどりをする際に患者に「た・ち・つ・て・と」「さ・し・す・せ・そ」と、入れ歯の維持、安定のため、最も効果的な発音をしてもらう。さらに唾を飲みこむ動作をしてもらうことで、入れ歯が、邪魔せずに唇、頬、舌のバランスが調和した状態になるよう型を調整。機能性と安定性、快適性を兼ね備えた部分入れ歯を製作する技術を昨年、確立した。
                東奥日報 2011.7.20

口の「健美力」を高めよう

「3ゼロ6ゼロ12ゼロ」とは何か。歯は唾液中のカルシウムが付着する石灰化によって、生えて3年経つと硬くなるが、それまでが虫歯になりやすい。生涯にわたって噛める歯を保つには、すべての歯が永久歯に生え替わり、生活習慣が固まる12歳の時点がポイント。ここで虫歯がゼロならば、それ以前の乳歯の段階で虫歯になっていたとしても、あとは順調にいく。年齢に応じた留意点を説明するためにキーワードを作った。3ゼロは3歳までは虫歯なし。6ゼロは、6歳ごろに生えることから「6歳臼歯」と呼ばれる上下4本の永久歯を生えて3年間は虫歯にしないで、という意味。6歳臼歯は下顎をきちっと支え、噛み合わせや顔の骨格を形作る時に重要な歯だから、親には特に注意してほしい。そうして、12歳の時点で虫歯ゼロにしようというのが12ゼロゼロだ。12歳ともなれば口の管理はもう自己責任だが、6歳臼歯のさらに奥に第2大臼歯が生える時期でもある。ここは歯ブラシが当てづらく、虫歯になりやすい。健美力とは全身にわたる噛む効用をすべて話しても、聞く側には伝わらず、結局「なんとなく歯は大事なんだ」という程度の理解で終わりがち。そこで、最小限押さえるべきポイントを3つ感じで表現した。
                西日本新聞 2011.7.15

歯と口の健康フォーラム さらば!メタボよ、虫歯・歯周病よ!

7月16日(土)、札幌共済ホールにおいて「歯と口の健康フォーラム」が開催され、約500名の参加がありました。
お口の健康とメタボの間には意外な共通点があります。「つい目先の欲求に負けてしまいがち」ということ。ダイエットの最大の敵は何かというと、「小腹が減った」「もったいないからつい食べちゃう」です。ついつい詰め込んでしまった「ほぼどうでもいいもの」は脂肪となってお腹の中にたまり、血管をボロボロにする物質をせっせと作っては垂れ流しています。そのうえ歯周病になると、この物質が歯の周りでも作られ、血糖値を上げて糖尿病をどんどん進行させてしまいます。歯周病菌は全身の血管をめぐり、心筋梗塞を引き起こす可能性すらある。つまり、歯周病が進むと糖尿病が進みやすく、逆も同様という関係があり、そこに肥満がからんでくることにより、心臓が思いもかけないところから攻撃を受けて危険な事態になってしまうことを覚えておいてください。ついつい食べてしまい、糖尿病性の腎臓病になった人が北海道ではすごい勢いで増えています。14,241人の人工透析に、年間783億円のお金が使われている。そうならないためには、メタボも歯も「予防が大事」ですね。

後期高齢者支援金の加算・減算の議論をスタート/厚労省

厚労省は「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」を7月4日に開催し、25年度から実施する後期高齢者支援金の加算・減算のあり方の議論をスタートした。後期高齢者支援金は、実施率等の目標の達成状況と保険者の加入者数の見込数等勘案して、最大10%の範囲で加算・減算することが高齢者医療確保法で定められている。これまでの議論では加算・減算の幅や保険者グループの範囲を検討すべきとの意見が出ている。また初年度に比べて実績が大幅に改善した保険者の努力を評価すべきといった論点も挙がっており、保険者の特性に配慮しつつ、実施率向上に努力した保険者を適正に評価する方法も検討する。
            国保情報(国保中央会発行) №1015~1018より転載」

歯磨きの底力 保健指導、医療費減らす

厚生労働省の歯科疾患実態調査(05年)では、4ミリ以上の歯周ポケット(歯周炎)をもつ人の割合は働き盛りの40歳以降に急増し45~54歳で約4割、55~64歳では約半数に達する。ただ、18歳未満では年1回の歯科健診が学校保健法で定められているのに18歳以上は義務付けられていない。職場で歯科健診を受けているのは全就業者(約6300万人)のうち100万人程度とみられる。歯科保健の主眼は虫歯から歯周病へと移っており、勤労者が対象となる。企業は生活習慣病への対策の一環として、歯の健康にも力を入れてもらいたい。
            日本経済新聞 2011.7.27

歯周病、多くの病気と関係

糖尿病の人は、そうでない人に比べ2~3倍歯周病になりやすく、逆に歯周病が糖尿病を悪化させることも分かっています。今や歯周病は6番目の合併症といわれています。
歯周ポケット(歯と歯肉の間の隙間)にたまった歯垢(しこう)には、1ミリグラムあたり1億~10億個の細菌が含まれる。細菌の攻撃に歯周組織は免疫機能を動かせて防戦。過剰な免疫反応が続いて、免疫物質が自らの組織(歯槽骨)を溶かしてしまう。歯周病菌が侵入して肺炎や心内膜炎を引き起こす可能性があるほか、歯周病が重症化すると、慢性的な炎症が糖尿病のほか動脈硬化や心筋梗塞のリスクを高めたり、肥満やNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)を進行させたりする恐れがあると歯周病と全身病の関係に詳しい広島大学の西村英紀歯学科長は指摘。歯周病を放置すると死につながる病気にもなりかねないので、きちんと治療してほしいと話している。
            日本経済新聞 2011.7.26

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