日歯医療安全研修会が4月13日(土)、歯科医師会館で、都道府県歯の担当者など138名の参加を得て開催され、医療安全及び患者相談等の研修を行った。講演後の質疑応答では、参加者が歯科診療所の医療安全のレベルを向上させる方法を質問。各講師は一致して「歯科医師のみならず歯科衛生士などスタッフにそれぞれ責務を与え、医療安全に関する役割や意識をスタッフ全員で持つことが重要」と回答した。
日歯広報 4月
日歯医療安全研修会が4月13日(土)、歯科医師会館で、都道府県歯の担当者など138名の参加を得て開催され、医療安全及び患者相談等の研修を行った。講演後の質疑応答では、参加者が歯科診療所の医療安全のレベルを向上させる方法を質問。各講師は一致して「歯科医師のみならず歯科衛生士などスタッフにそれぞれ責務を与え、医療安全に関する役割や意識をスタッフ全員で持つことが重要」と回答した。
日歯広報 4月
第2回理事会が4月25日(木)、歯科医師会館で開催され、個別指導、共同指導等に関する現時点での問題点を提起した要望書を厚労省保険局医療課医療指導監査室室長に提出することを決定した(要望書は同日付で提出)。要望書では、個別指導・共同指導等に関する根本的な問題として、指導の本来のあり方、技官の質と臨床経験、手続きや判断基準の可視化、指導実績の問題を提起、例えば、対象となるカルテの一部の前日指定や過剰な持参資料の是正、指導現場に参加する人数の縮小化の検討、技官の質の確保、指導対象の選定や、結果の判断基準の明確化などを求めた。
日歯広報 4月25日
シンポジウム「なくそう 減らそう 歯の病気」(日本歯科医師会、毎日新聞社主催、グラクソ・スミスクライン協賛)が19日、千代田区の丸ビルホールで開かれ、約400人が参加した。
日本歯科医師会の大久保満男会長が「歯と口の健康が、全身の健康に役立つ」とあいさつ。新潟大大学院の吉江弘正教授が基調講演で、「歯周病の予防法は個々に違うが、丁寧な歯磨き、歯科医での定期的な検診、適切な生活習慣が重要」と説明した。
また、東京医科歯科大の田上順次歯学部長は特別講演で、「虫歯と歯周病が予防できれば、ほぼ歯はなくならない。虫歯は歯磨きを含めた生活習慣で予防できる」と強調した。
続いて、吉江教授、田上歯学部長、モデルの高垣麗子さんらが、パネルディスカッションを行った。高垣さんは「見た目の美しさばかり気にしていましたが、症状がなくてもケアが大切で、自分の歯は自分で守らないといけないと思いました」と述べた。
神奈川歯科大学(横須賀市稲岡町)は、実物の人体標本類などを展示した資料館「人体標本と100年史」を開館した。死者の尊厳を重んじながら医療の発展に役立てる方針から一般公開はせず、医療従事者や医療系、看護・福祉系の学生などに限って公開する。
資料館は約1065平方メートル。人体標本室では、同大学の横地千仭(ちひろ)名誉教授(94)=解剖学=が、教授在任中の21年間に献体を受け解剖・保存した220体を展示。全身、頭部、骨格などさまざまな部位が、ホルマリンを主とする水溶液入り容器に納められている。
同大学の飯村彰講師=同=は「実習期間が限られた学生に実物を見てもらう意味は大きい。立体的なイメージがつかみやすいため、開腹しない腹腔(ふくくう)鏡手術など次世代の医療発展に役立つのでは」と話す。
100年資料室では開学以来103年間の史料を展示する。この中には、戦前に同大学敷地にあった旧海軍機関学校で英語教師を務めた芥川龍之介が翻訳したレオナルド・ダビンチの解剖に関する文献も含まれている。
このほか、歯科診療室を100年前、50年前、現代の3種で再現して診療技術の発展をたどる展示や、横地名誉教授が退官後に共著で発行した解剖学の図鑑、趣味で描いた人体にまつわる絵画、オブジェなども展示されている。
17日の開館式典には、名誉館長に就任した横地名誉教授らが出席した。初代館長の鹿島勇・同大学理事長は「人体の神秘を通じて明日への生きる意欲と活力を得る場にしていきたい」と述べた。
同館は医療関係者にのみ予約制で公開する。
毎日新聞社 5月19日(日)
インプラント手術を手掛けた福岡市博多区の歯科医院「シティデンタルクリニック」が、少なくとも約210人から治療費約2億4700万円を預かったまま閉院した問題で、患者でつくる「被害者の会」が19日、ボランティアの歯科医を招き、市内で無料の相談会を開いた。治療が中断した患者らの相談を受けた歯科医は「クリニックの契約の方法は異常だ」と話した。
相談会には福岡、大分、山口県の患者約50人が参加。これまでの治療に問題があるのかや、今後の治療方針、追加で必要な治療費などについて埼玉、広島両県の歯科医2人が助言した。
福岡県那珂川町の男性(64)は、昨年6月に5本のインプラント手術代として150万円を支払ったが、2本が完了し3本の歯を抜かれた状態で閉院した。この日の相談後、男性は「治療を継続すれば50万円以上が追加で必要とのことなので、どうすればいいのか悩んでいる」と話した。
相談を受けた歯科医の岩城正明さん=埼玉県=は「治療内容にはほとんど問題はなかったが、手術の数カ月前に治療費を前払いさせるなど、契約方法が不適切なケースが多い」と指摘した。
患者の中には、閉院の1カ月前に費用を支払ったまま治療を受けていない人もいることから、被害者の会は、クリニックを運営していた医療法人側を詐欺容疑で刑事告訴する方針。クリニックは1月に閉院し、法人は2月、患者の治療費以外に借入金など約7億円の負債を抱えて経営破綻した。
埼玉県新座市の歯科医院「にいざデンタルクリニック」(閉院)で2010年6月、当時2歳の女児が治療中に脱脂綿をのどに詰まらせ死亡した事件で、女児の両親が、元院長(40)と同クリニックを経営していた医療法人「社団清粋会」に計約7800万円の損害賠償を求め、さいたま地裁に提訴したことが17日、分かった。
提訴は4月3日付。第1回口頭弁論は30日に開かれる。病院側の弁護士は取材に「道義的責任は感じているが、法的責任については裁判所の判断を仰ぎたい」と話した。
訴状によると、女児は10年6月、自宅で椅子から転倒して上前歯を負傷し、同院を受診。元院長の指示で、母親は診療台の上で女児を抱き、助手3人が頭や手足を押さえ付けた状態で治療を始めた。
女児が嫌がって手足をばたつかせる中、元院長が上唇と歯茎の間に円筒状の脱脂綿(直径約0・8センチ、長さ約2・5センチ)2個を挿入。うち1個を誤って女児の口の中に落として気道をふさぎ、搬送先の病院で死亡させた、としている。
事件をめぐっては、10年12月に埼玉県警が業務上過失致死の疑いで元院長を書類送検した。
歯科外来受診者に対して、口腔内評価と糖尿病既往の問診を行い、随時血糖値を測定したところ、歯周病進行度は随時血糖値の独立した関連因子であることなどが示された。5月18日まで熊本で開催されていた日本糖尿病学会(JDS2013)で、原瀬歯科医院(愛媛県松山市)の原瀬忠広氏らが発表した。
糖尿病と歯周病との関連については、最近注目が高まっており、糖尿病治療ガイドにおいても、2008年版から歯周病は糖尿病の重大な合併症の1つであることが記載されている。
生まれつき唇や口の中、歯茎に割れ目がある口唇口蓋(こうしんこうがい)裂の子供の治療と支援に、県内の複数の医療機関が連携して当たる「口唇口蓋裂センター」が7月1日、県立こども病院(安曇野市)に開設される。同病院などが15日、発表した。
口唇口蓋裂は、胎児期に顔や口の形成がうまく進まず、口の周辺に裂け目が残ったまま生まれてくる先天性の症状。センター長を務める同病院形成外科の藤田研也副部長によると、おおむね500人に1人の割合で発生するという。県内では症状を持った子供が毎年34人ほど生まれている計算になる。
数回の手術に加え、歯並びや発音異常の治療、中耳炎などの合併症対策と、さまざまな専門家による長期的なサポートが必要。ただ、全てが一施設でそろう医療機関はほとんどなく、一貫した治療態勢づくりが課題となっていた。
センターは、県立こども病院、信州大医学部と松本歯科大の両付属病院に加え、県内と山梨県北部の5拠点病院や言語治療施設、矯正歯科と連携する全国初の「多施設間協力型」。1人の患者を複数の施設が診察、治療し、担当者が連絡を取り合って情報を一括管理する。また、県内のどこに住んでいても治療が受けやすいよう、専門医が拠点病院に出向いて手術を行うこともあるほか、通院回数の多い矯正歯科や言語治療などは各地域の施設が対応する。
センター発足に先立ち、県立こども病院は週1回の口唇口蓋裂専門外来を新設した。藤田副部長は「治療の窓口や拠点となるセンターの開設で、情報の共有や地域との連携がしやすくなる。患者が安心して治療を受けられるようにしたい」と意気込みを語った。
県内では98年に県口唇口蓋裂言語治療研究会(後に口唇口蓋裂治療の会長野・山梨)が発足。合同での症例検討や共通診療手帳導入などを進め、治療方針の統一化を進めてきた。毎日新聞社 5月16日(木) 配信