日本国内でも、ここ5年ほどは沖縄などで夏場でも早くから流行が見られます。ですから、「1999年以降2番目に早い」という捉え方よりも、「夏場でもインフルエンザは流行し得るもの」という認識が重要です。
今年これほど大規模に流行している要因としては、地球温暖化とインバウンド(訪日外国人)の増加の2つが大きいと考えています。今年の夏は全国的に見れば異常な暑さでしたし、雨の降り方もかつての日本とは異なり、亜熱帯地方のスコールのようにザーッと降るなど、日本の気候が亜熱帯化しつつあります。暑かったり大雨が降ったりすれば、人々は外出を控え、クーラーをかけて部屋に閉じこもります。そうして室内の湿度が落ちて乾燥し、密集とまではいかなくとも「密」に生活することが多くなる状況が、流行の要因になっています。かつては「気温が10度以下になり、乾燥してくると流行する」と言われていましたが、今は必ずしもそうではありません。
もう一つの要因であるインバウンドについて述べると、北半球と南半球では流行の時期が逆になりますから、南半球で夏場に流行しているウイルス(昨年の流行株など)を、8月や9月の休みに日本へ来るインバウンドの方々が持ち込んでいる可能性は十分にあります。