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嚥下食コンテストで優秀賞 長岡市の企業 県産食材、おいしく成形

加齢や病気で、ものをのみ込む嚥下(えんげ)機能が低下した人に提供される嚥下食のメニューコンテストで、県内の病院や福祉施設向けに給食事業を展開する「マイステルジャパン」(長岡市)の「魚沼産コシヒカリ米粉のパングラタン」が優秀賞に輝いた。2度目の挑戦で念願の入賞を果たした同社は「食べる人に満足してもらえるよう、より高いレベルの嚥下食を開発していきたい」としている。

<長岡市の企業が開発 米粉のパングラタン>

 全国から約100点の応募があった。東京で今月行われた決勝審査会には6点が残り、グランプリ、準グランプリ各1点、優秀賞4点が決まった。

 このパングラタンは、ブロッコリーやサケなどの食材をそれぞれミキサーで砕き、元の形と同じように成形して盛り付けた。魚沼産米の米粉や見附市の牛乳、村上産の塩引き鮭など県産材料にこだわった。

 ぱさぱさして固いため成形が難しいとされるフランスパンを使ったことや、パンとグラタンの組み合わせで栄養価が高いことが評価された。中でもフランスパンは表面と中身を別々に分けてミキサーにかけて成形した。混ぜる牛乳の量は試行錯誤を繰り返した。

 マイステルは昨年に続いての挑戦だった。今春発足した研究開発チームのリーダー、岩村明子さん(50)は「リベンジで成果が出てうれしい」と喜ぶ。決勝審査会で調理した徳橋雄樹さん(30)は「もっと知識を得ようという刺激になった」と語る。

 嚥下食のニーズは近年高まっている。マイステルは2年ほど前から研究開発を進めており、今月からは長岡市内の病院へ嚥下食メニューの提供を始めた。

 マイステルは入賞メニューと同様に、一つ一つの材料を成形する嚥下食を提供している。成形しない一般的なタイプより価格が高くなるというが、関谷裕一社長(61)は「さらに研究開発を重ね、リーズナブルな価格で食べられるメニューを提供したい」と意気込んだ。
2015年10月14日 (水)配信新潟日報

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