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敬老の日②

さて、スマートフォンよりもさらに新しいコンピュータとして近年注目を集
めているウェアラブル端末に、高齢者向けの機能の研究開発の強化が進んでいま
す。
 東芝が今秋発売を予定しているリストバンド型生体センサー「Silmee W20/W21」
は、活動量や睡眠、脈拍、会話量、紫外線量などを測定、記録、管理できる他、
緊急時に本体のボタンを長押しすると登録先に緊急通知するなど、高齢者等を
想定した見守り機能を充実させています。
 また、東レとNTTが共同開発している「hitoe」は心拍数・心電波形などの
生体情報を取得できる機能素材を衣服に縫いこんだ文字通りの「着られる」端末
で、高齢者が機器を持ち運ばなくても見守りができるシステムとして実用化が期
待されています。スポーツ分野では既に商品化されており、医療分野の他、屋外
で作業する空港作業員の安全管理の実験も始められています。

 9月24日、安倍晋三首相は自民党本部で記者会見し、「強い経済、子育て支援、
社会保障」を「新3本の矢」と位置づけると説明しました。第3の矢の「安心に
つながる社会保障」のうちの、「高齢者の生涯現役社会の構築」については、就
業者数が毎年増えていることからもある程度は実現できるにしても、「介護離職
ゼロを目指して介護施設の整備や介護人材の育成を進め、在宅介護の負担を軽減
する。仕事と介護が両立できる」については問題が山積しています。ウェアラブ
ル技術の発達が、高齢者および家族、介護従事者の幸福につながることを期待し
ます。

敬老の日

総務省が敬老の日に合わせてまとめた9月15日時点の人口推計によると、65歳
以上の高齢者人口は前年比89万人増の3,384万人で、総人口に占める割合は0.8ポ
イント上昇の26.7%となり、人口、割合ともに過去最高を更新しました。また、
80歳以上の人口は前年比38万人増の1,002万人となり、初めて1,000万人を超えま
した。
 この他、
・日本の高齢者の人口の割合は主要国で最高で26.7%。次いで、イタリア(22.4
%)、ドイツ(21.2%)など。
・日本の高齢者の就業者数は11年連続で増加し、681万人と過去最多。就業率は
主要国で最高で20.8%。次いで、アメリカ(17.7%)、カナダ(12.9%)など。
・高齢者世帯のネットショッピングの利用割合は12.0%で12年前の5.7倍。電子
マネーの利用割合は29.4%で6年前の2.5倍。
・高齢者世帯の携帯電話(PHSを含む、スマートフォンを除く)の普及率は85.9%
で世帯主が65歳未満の世帯よりも21.3ポイント高い。一方、スマートフォンの普
及率は25.6%で世帯主が65歳未満の世帯よりも51.4ポイント低い。
のような調査結果が発表されました。
 ネットショッピング、電子マネーの利用割合は増えているとはいえ、スマート
フォンの普及率と同様、多くはないことがうかがえます。

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