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妊婦は胎児にカルシウムを奪われ歯が弱まるというのは迷信で、過剰な女性ホルモンが原因

昔から「妊婦さんの歯が弱くなるのは、おなかの赤ちゃんにカルシウムを奪われるから」といわれますが、本当にそうでしょうか。確かに、妊婦は歯のトラブルを起こしやすいものですが、それはカルシウム不足ではなく、主に、女性ホルモンの過剰な分泌にあると考えられています。実は、女性ホルモンには、ある特定の種類の歯周病菌を増やす性質があります。そのため、妊娠して女性ホルモンの分泌が過剰になると、歯グキが炎症を起こし歯磨きがしづらくなり、その結果として、歯の健康が損なわれやすいのです。
 また、妊娠中は唾液の分泌が減ったり免疫力(病気から体を守る力)が衰えたりしやすくなるため、歯周病や虫歯を招く危険が余計に高まります。とはいえカルシウム不足が進むと歯や骨が弱くなりやすいのも事実なので、補給を心がけるといいでしょう。
                      わかさ 2010.7

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