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「体に良い」飲料で虫歯に 摂食障害「マニュアル育児」の反動

生後8ヶ月の三男を歯科医に連れて行き、驚いた。生え始めの前歯4本とも虫歯になっていたからだ。「まだ離乳食も満足に食べていないのに、なぜ?」医師は、イオン飲料(スポーツ飲料)が原因になっている可能性が高い、という。ナトリウムやカリウムなどの電解質(イオン)を含んでいる清涼飲料水だ。
 男児がイオン飲料を飲み始めたのは、生後6ヶ月ごろ。熱が出たとき、脱水を心配した母親が哺乳瓶で与えた。その後、ミルク代わりに毎日飲ませるようになった。
 市販のイオン飲料は酸性度が高いものが多く、医療用より糖分も多め。糖分は虫歯菌を増殖させ、酸は歯を溶かす「酸蝕症」を引き起こす。哺乳瓶でだらだらと飲ませると、前歯を中心に歯全体に虫歯が広がりやすいという。日本小児科医会の塙住生常任理事は「下痢や嘔吐の時でも、お茶や水を飲めれば十分。誤った情報を信じ込んでいる親は多い」と話す。
                 読売新聞 2010.7.2

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