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12月中旬から一体改革議論/政府税調、年内に大網策定

政府税制調査会は11月1日の企画委員会と全体会合で、24年度税制改正の実質的な検討を12月上旬までに終えたうえで、同月中旬から消費税率の10%への引き上げを柱とした社会保障と税の一体改革の本格的な議論に入ることを決めた。年内に取りまとめを終え、税制改正大網を策定したい考えだが、調整は難航も予想される。
 24年度税制改正については今月中旬までに各省庁からの要望を絞り込み、閣僚らによる折衝を実施、12月7~9日をめどに実質的に取りまとめる。一方、24年度改正で増税項目の焦点となっている配偶者控除の廃止・縮小を含めた見直しについては、一体改革の議論と併せて検討することとした。
           道歯会通信 №741

よくかむ 脳を活性化し、認知症予防

よくかんで食べる人は認知症やアルツハイマー病になりにくい。これは医療関係者や老人保健施設などで働く人の間で経験的に知られている事実です。厚生労働省の調査(1995年)でも、アルツハイマー病患者の7割強で自分の歯が残っていなかったことから「よくかまないことが脳の老化につながり、アルツハイマー病になりやすくなる」と指摘しています。
 よくかむことで脳への血流量が増え、常に脳細胞が活発に活動することが、この病気の予防につながっていると考えられるのです。歯を抜いてそのままにしていたり、合わない義歯を使うなどうまくかめない状態を放置していると、アルツハイマー病にかかるリスクが高くなる可能性があるのです。歯をしっかり管理し、よくかんでしっかり味わうことは、脳の健康維持のために大切なことといえましょう。
           北海道新聞 2011.12.7

味の好き嫌いで血流変化  九州大の研究チーム

甘味や苦味など味の好き嫌いを感じることで、顔面の皮膚の血流が
変化することを、九州大の林直亨(はやし・なおゆき)准教授(応
用生理学)らの研究チームが突き止め、12月1日付の米科学誌「プ
ロスワン」電子版に発表した。意思疎通が困難な筋萎縮性側索硬化
症(ALS)患者への食事提供や、食品開発の官能検査への応用が
今後期待できるという。実験は20~30代の男女16人が対象。甘味、
塩味、酸味、苦味、うま味の五つの「基本味」の溶液を口に含んだ
際に、まぶたや鼻など顔の6カ所の部位で起きる血流変化を、レー
ザー光を用いた特殊なカメラで測定した。
この結果、うま味と甘味を「おいしい」と感じた場合、まぶたの血
流が平均11~13%増加し、苦味を「まずい」と感じた場合は鼻の血
流が平均6%低下するなど、味の好き嫌いと血流変化に相関関係が
あることが裏付けられた。酸味と塩味と血流変化の相関関係はみら
れなかった。林准教授は「顔の血流変化観察が、これまで困難とさ
れてきた味覚の客観的評価の有効な手段になるのではないか」と説
明し、今後より複雑な味についても解明を進める。

診療報酬改定  歯科は1.70%プラス決定!

政府は21日、2012年度の診療報酬と介護報酬の同時改定で、診療報
酬全体の改定率を0.004%増と、ほぼ据え置きとすることを決定し
た。医師の技術料などに当たる「本体部分」を1.379%引き上げ、
医薬品と医療材料の「薬価部分」は1.375%引き下げる。診療報酬、
介護報酬とも2回連続のプラス改定で、自公政権時代の社会保障費抑
制策により、地域医療の崩壊を招いた経緯を踏まえた。「賃金が下
がるなど社会経済情勢が厳しい」と、財務省が2.3%程度引き下げる
よう要求していたのを、民主党の意向を受けた厚生労働省が辛うじ
て押し切った。 診療報酬の「本体部分」は医療費ベースで約5,500
億円の増額で、医科は1.55%、歯科は1.70%、調剤は0.46%のいず
れもプラス。歯科の改定率が医科を上回る異例の決定が政権交代以
降2回続くことになる。

税と社保一体改革 5閣僚会議で定額負担断念

政府は12月20日に税と社会保障一体改革関係5閣僚会議を首相官邸
で開き、社会保障分野の改革素案を取りまとめた中で、厚労省らが
導入に前向きであった受診時定額負担や、70~74歳の患者窓口負担
の1割から2割への引き上げは民主党内の反対論に配慮して断念した。
受診時定額負担は、高額療養費制度における患者負担を減らす為の
財源確保策として出てきたものとし、この素案では「高額療養費を
保険者が共同で支え合う仕組みや給付の重点化を通じて高額療養費
の改善に必要な財源と方策を検討する必要がある。抜本的な見直し
まで平成24年4月からの外来現物給付化に引き続き、まずは年間で
の負担上限等を設けることについて、所要の財源を確保した上で、
導入することを目指す。収入300万円以下の所得者に配慮する」と
した。また、70~74歳の窓口負担については、法定上は2割負担だ
が、特例措置として1割負担となり、所得の高い国保組合への国庫
補助については、原案通り見直す方向で調整を進める文言が明記さ
れた。

療養者らの歯磨きや治療

「口腔(こうくう)ケア」という言葉を聞いたことはありますか。口腔ケアとは、口の中を清潔に潤った状態に保つことを目的として、主に施設に入所している人や、病気療養中(入院、在宅を含む)の人などを対象に行われる口の中のケアのことをいいます。
 口腔ケアは、大きく分けて「専門的ケア」と「一般的ケア」と呼ばれるものがあります。
 「専門的ケア」には、歯科医師や歯科衛生士らによって行われる、いわゆる歯科治療も含まれます。例えば、虫歯の治療や歯石を取る治療、歯周病の治療や管理などです。
 また、日々のケアの中でも、廃用症候群(使われなくなった機能が衰えていき、正常な機能や状態を保てなくなること)のために、能力が発揮できなくなり、荒廃がかなり進んでしまい、普通の歯磨き程度ではなかなか回復できないようなときにも、専門的知識や技術が必要とされることもあります。
 「一般的ケア」は、家族を含め、日々の介護に関わっている人などが行うケアです。例えば、毎日の歯磨き、洗口、義歯の清掃や消毒などが挙げられます。基本的には、自分の歯磨き(プラークコントロール)や義歯の手入れと、何ら変わるところはありません。
 異なるところは、「介護を受ける人の状態や能力、障害の程度などによって、その方法を工夫しなければならないことがある」といったところでしょうか。
 例を挙げると、寝たきりでなかなか歯磨きの姿勢を保てない人などの場合、姿勢のサポートが必要になります。また、口から食べることができず、廃用が進んでいる人には、たんの除去や保湿(口の中の潤いを保つこと)などを考えなければならない場合があります。
福島民友 2011.12.09

オゾン水うがいで病気予防

口腔ケアというと歯磨きをイメージされる方が多いでしょう。しかし、それだけでは目に見えない歯周病菌や虫歯菌を除去することはできません。それで塩素系だけでなく、抗菌剤や抗真菌剤などを使ったうがい薬を歯科医などが独自に開発していますが、必ずしも効果が持続しているわけではありません。しかも、刺激が強すぎて使いづらい、耐性菌が出る、人によってはアレルギーが出るケースもゼロではない、などの理由からです。そこで注目したいのが、オゾン水による口腔ケアです。その殺菌性や安全性は既に科学的に確率されています。
           日刊ゲンダイ 2011.10.20

一生付き合うしかないと諦めていませんか?

口を開けたり閉じたりするとカクッと音がする、口を開けようとすると痛い、口を大きく開けられないといった症状がある顎関節症。食べたいものを食べられなかったり、痛くて集中力がそがれるなど、生活の質は著しく下がる。顎関節症というとかみ合わせの悪さが原因と思っている人がいる。そして、歯科医にもそれを唱える人がいる。かみ合わせの悪さはいくつかある原因のひとつに過ぎません。これは調査ではっきりしています。
           日刊ゲンダイ 2011.10.20

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